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傘を持った殺し屋

作者: 人平 芥

 どもども、初めまして。名乗るほどのものでは……マジでないので、名前はあえて省かせてもらうが、なんてことはない。俺は平凡で一般的な、どこにでもいる殺し屋だ。

 『殺す』人間――と書けば、なんだか畜産業者までも殺し屋の仲間入りをしたように見えなくもないが、残念なことに、俺の専門――というか獲物は、もちろんのこと人間だ。同族を殺して報酬を得る、共食いモドキな仕事をしている。

 おぉっと、予め言っておくが、「ひとごろしなんていけないことはやめなさーい」とか、もっともらしいことをうだうだ言うなよ? モラルってのは、社会の一員として生きていく上で守らなきゃいけない大切なことだってのは重々承知だ。俺だって、近所のスーパーとか利用しなきゃ飲めず食えずで死んじまうからな。地域のゴミ拾いとか、しっかり参加してるよ。

 でもな? それが、俺が人を殺しちゃいけない理由にはならないだろ? いや、なるかもしれんが……そもそも殺し屋自体が社会の一員として間違ってね? ……まあ、どうでもいいか。

 とにかく、俺が人を殺すことにいちいちためらったりしない程度には外れてるってことだけ覚えてくれれば、それでいい。まあ、殺し屋なんて、俺に限らず大体そんなもんだ。他の同業者、あんまり知らないけどな。


 さてさて、ここでこの俺が、『殺し屋』っていうのが一体どういう奴らなのか、懇切丁寧に教えてやろう! なーに、遠慮するな。普段ならめったに知ることのない裏の世界を垣間見る、良い機会になるだろ?

 そうだな……とりあえず、今回は殺し屋が仕事の際に用いる、凶器について語ってやろう。

 まず、一口に『殺し屋』と言っても、そいつらだってそれぞれ違う人間だ。性格やら好みやら性癖やら、異なる部分はいくらでもある。そんなやつらが、殺すために全く同じ凶器を用いるなんて、当然あり得ない話だろ?

 一番ポピュラーなのは、やはりナイフと拳銃だな。ナイフはかなり手頃だし、拳銃はより確実だ。どちらも最近は簡単に手に入るから、殺し屋ビギナーの奴は大体このどっちかを使ってるな。あんたも、殺し屋を始めるつもりなら、まずはこの二つのうちの一つに手を伸ばしてみるのが良いだろうよ。

 次に、暗殺系……代表的なのは毒か。毒殺メインでやってる殺し屋もいるくらいだし、かなり使えるんだろうな。俺は使ったことがないからわからんが……。

 ただ、ターゲットが要人だったりすると、大抵の場合、食事にはなんらかの検査が入るから、難易度は一気に跳ね上がるだろうな。もちろん、そのスリルを楽しむってのもアリだが。

 他にも、殺し屋の凶器なんて千差万別だ。ハサミに壺に爪に釘。縄跳びの縄なんて奴もいたかな。要は、殺せれば良いんだよ。自分の手に合って、殺しの手際が良くなるのなら、何だって良いんだ。あとは、それを用いる殺し屋側の程度に依るってとこだな。


 ではでは、ここでついに、俺の愛用する凶器ちゃんを紹介してあげましょうか。

 いや、いきなり言っても面白くないか? じゃあ、まずヒントからいこう。その一、誰もが日常的に使ってるものです。

 その二……あー、なんかもう考えるのがメンドウになってきた……。正解は、なんと傘でしたー、ぱちぱちー。

 うん、まあ、傘だよ。雨の日とかに差すアレ。まあ、俺の場合は「差す」んじゃなくって「刺す」んだけどねー。おっ、今のうまかった?

 …………えー、なんで傘を凶器に選んだかっていうとな。いや、昔は俺もナイフとか普通に使ってたんだけどさ。最近って、どこもかしこも身体検査とか金属探知とかを普通にやるようになっててさ。持ち運びしづらいんだわ。遠方の依頼を受けたときに、飛行機に乗れないってのも地味にメンドウなんだよ。

 その点、傘って普段から堂々と持ち歩いてても何も言われないしさ。しかも安くてすぐ手に入るし――もちろん安すぎると耐久性に問題あるけど、それを差し引いても、かなりコストパフォーマンスの良い凶器なんだよ。

 でさ! まずそもそも傘の形状が殺すときの……っと、夢中になりすぎちまったな。

 とにかく、俺は傘を道具から凶器に昇華する術を身に付けて、ここ三年くらいはずっと傘で人を殺してるよ。大したもんだろ?

 でも、実は俺が傘を凶器に選んだ一番の理由は、もっと別にあってさ……。


 ――それは、俺がこれでもかってくらいに酷い、究極の雨男だからなんだよね。




 ■   ■




 「案の定だよ……」

 一仕事を終えた帰り道――依頼人にターゲットの殺害報告をし、報酬の振り込みが完了したことを確認した後、ウキウキ気分で自宅近くの駅に向かう地下鉄に乗り込んだ男は、電車から降りて向かった駅の出入口の外にドシャ降り模様を認め、深い深いため息を吐いた。

 仕事の帰りはほぼ毎度こうだった。男の気分が浮ついているのを見計らったかのように、沈み込んだ雨雲が大量の雨を伴ってやってくる。天気予報などなんのそので、だ。男はいつ何時でも傘を携帯しているような人間だが、別段雨が好きだというわけでもないので、せっかくの気分を台無しにされて、腹の底がふつふつと煮えるのを感じている。しかしながら、相手は大自然――どうすることもできないというもどかしさが、男の怒りをさらに助長していた。

 ――ほんっと毎度毎度……。俺って砂漠地帯とかに行ったら、案外英雄になれたりするんじゃね?

 荒んだ胸中で、そんな益体ないことを考える。本当になれそうなのが怖いところだが、今のところ、男にはわざわざ海外渡航してまで名声を得る予定も、やる気もなかった。基本的に、ずぼらな人間なのである。

 ――さぁて、どうするかねぇ……。

 この勢いだ。しばらくは止みそうもない。男は、右手に握る閉じた状態の傘をぶらぶらと揺らしながら、この後の行動について思考を巡らせた。

 このまま普通に傘を差して帰れば良いのかもしれないが、それもなんというか、癪だった。雨に自分の行動を制限されているように感じるのが、男はどうにも腑に落ちなかった。ではなんのための傘なのだ――という文句は、生憎この殺し屋には通じない。主な使用法は、『殺すこと』なのだから。

 では、駅の構内で雨が止むのをひたすら待つ……一体いつまで? もう既に日は暮れ、二時間ほどで、世界は夜の帳に包まれるだろう。下手をすると、今日中には止まない可能性だって十分にあり得るのだ。このままここで待機することが、得策であるとは思えない。

 いっそのこと、今日は駅に泊まってやろうかとも思ったが、男はこれでも他人に不用意に身分を晒すことを避けるべき類の人間である。職質される危険性を考慮すれば、これも適切な案とは言えない。

 結局のところ、男に残された選択肢は、最初からおとなしく帰ること以外になかったのだ。そんなことは男にもわかっていたが、天邪鬼な気質ゆえに、どうにかして裏道的な方法を見つけられはしないかと、無意味な思索を続けていたというわけである。案の定、初めに設定されていた『帰宅』という行動設定は一切変化することはなく、男は虚しさと憤りをため息と共に吐き出すと、不承不承といった感じで傘を開こうとした。


 ――と、出入口を抜けて軒先の陰に歩み寄ったとき。冷たさを感じさせる、今の空模様と同じような鈍い灰色をした駅の外側のコンクリート製の壁面――そこにもたれかかるようにして暗い空を見上げている、一人の少女に目が行った。

 淡い艶のある茶髪――おそらく地毛であろうそれは、不揃いな短さに切られていた。だが、不思議と無精さは感じられず、パーカーにジーパンという少年的な服装とも相まって、その端整な顔立ちにとてもよく合っていた。パーカーのポケットに両手を突っ込み、片足に体重をかけて立つ様は、本当に男の子のようだ。しかしながら、小柄で控えめな体躯や肩幅、そして胸の部分のわずかな膨らみが、少女が『女』だということを物語っていた。

 その大きな瞳は、じぃ……っと降り注ぐ雨を捉えている。肩には何も担いでおらず、両手はポケットの中――見るからに、『傘を忘れて困り果てている少女』である。憂い気な表情からも、そのことが窺い知れた。

 無言で悪天候と向き合っている少女を、男はしばらく見つめていた。というのも、これでも男は自称『人間味溢れる社会的殺し屋』である。この雨の原因が自分であるということは良くわかっているので、その被害を受けた少女に対して、少なからず責任を感じていたのだった。

 ――そのとき、ふと少女が、見知らぬ男の目が自分に向いていることに気づき、その視線を受け止めるように、男を視界の真ん中に捉えた。その瞳は困惑と警戒心に濡れており、男は慌てて作り笑いを浮かべると、少女をなだめようとしてなるべく優しそうに言葉をかけた。

 「雨、随分急だったな。大丈夫?」

 何か女の子受けの良い言葉はないかと頭を働かせてみたものの、結局無難な一言になってしまった。しかも、よくよく考えてみれば、男の方は傘を手にしているわけで、その言葉は相手によっては嫌味に取られてしまいかねないものだった。

 やらかしたか……?

 怒声を覚悟した男だったが、しかし少女は初めは驚きを顔に表したものの、声を荒げることも、不機嫌さを露わにすることもなく、男の言葉に素直に返答した。

 「天気予報だと、今日は一日中晴れだって言ってたんですけどね~。あたし、安心して手ぶらで出掛けたのに、こんな大雨って……ほんと、ツイてませんよ」

 ため息交じりに苦笑する少女――初対面の男の言葉にも臆することなく答え、どうやら結構さっぱりとした性格のようだった。

 天気予報のお姉さんよりは圧倒的に非があるだろうということを自覚している男は、渇いた笑い声を上げるしかない。そんなことを知る由もない少女は、それにつられるように無垢な笑顔を男に向けた。

 「お兄さんは、随分準備が良いんですねー。折り畳みとかビニールじゃなくて、普通の傘を持ってるなんて」

 「ん……あぁ、まあな」

 「もしかして、常日頃からこういう事態に備えちゃってる系ですか?」

 「そう……言えなくもないか。うん、そうそう」

 実はコレ、人殺しの道具なんだぜ……なんて、言えるはずもない。仕事帰りに雨が降ることはわかりきっているので、準備していたと言えなくもないと、男はうんうん頷いた。少女は「ほぇー」と感心した様子で、男の手にある傘を眺めている。

 「あーあ……。あたしも、明日からは折り畳みくらい持ち歩く癖つけなきゃなぁ」

 「そうだな。それが良いよ」

 男の相槌は、かなり適当なものだった。本心では、仕事を終えた疲れもあって、さっさと少女と別れて家に帰りたかったのだ。目を合わせてしまったときに、なぜ格好つけようとしたのか……男は数分前の自分の軽薄さに呆れるとともに、心の中で強く罵った。

 しかし、今さら過去を省みてもどうにもならない。今は、どうやって少女との会話をうまく打ち切るかということに集中すべきだと、男は考えた。正直、今すぐにでも「それじゃあ」と言い放ってこの場を去りたかったが、少女の事情を聞いてしまった以上、自分だけのうのうと傘を差して行ってしまうのは、あまりにも非道だと思ったのだ。まあ、殺し屋が「非道」だとかを語るのもどうかと思うが。

 ――早く止むといいね、それじゃ……いや、何も変わってないな。

 ――そもそも家はこの近くなのか? うーん、それを訊いたらまた話が発展してしまいそうな気がするな。よし、ナシだ。

 ――いっそのことビニール傘を買ってやるか? いや、でもこの駅に売店なんてないし……。

 思考が二巡、三巡とする。殺し屋に必要なのは、その状況における最善策を即座に見つけ出す能力――男は今までずっとそう考えていたし、それなりに長い殺し屋歴の中で、それをかなり鍛え上げてきたと自負している。

 しかしこの状況は……あまりにも想定外だ。そもそも、こんな日常会話を共にするような知人は限られており、経験値があまりに足りていない。依頼人の緊張感や警戒心を解すために身に着けた話術も、ただの一般人である少女に使うのは憚られた。「今日の雨は、良い感じに血の跡を消してくれそうですね」なんて……馬鹿すぎる。

 気づけば、少女が不思議そうな顔で男を見つめていた。唐突に考え事を始めた男の様子が気になったのだろう。男は再び、ハハハと愛想笑いでやり過ごす。

 ――もう、これしかないよなぁ。

 実は、一番に思いついていたとある方法。この場を収めるには最善の策であり、しかし殺し屋としての体面に反する行為……。しかし、相手は依頼人でも、ターゲットでもない、ただの無垢な少女なのだ。問題……はあるのかもしれないが、殺し屋としてではなく、雨を呼び込んだ加害者として、それなりの誠意を見せるべきではないのか?

 ――まあ、俺も人間だったってことで。

 「お兄さん、なんか用事でもあった――」

 「ほいっ」

 「うぇぇ!?」

 心配そうに話しかけてきた少女。男はその胸元に、危なくないようにゆっくりと、自分の持っていた灰色の傘を放った。思いがけない出来事に、少女は傘を取り落しそうになるが、何度かお手玉をした後、地面に落ちる前になんとかキャッチすることに成功した。

 「それ、あげるよ」

 「えっ!? いや、でも」

 「あとその傘、先端部分がかなり尖ってるから、注意な」

 「あ、はい、わかりました……じゃなくて! お兄さんはどうするんですか!?」

 「俺は家が近いから、走ればなんとかなる」

 実際には、全力で走ったとしても三十分はかかるだろうが……格好つけは男の性分であるようだ。なんとも面倒な性格だと、男は自分自身に呆れ、苦笑した。

 ――モラルモラルっと。ほんと、社会で生きるってのは大変ですなぁ。

 半ば照れ隠しのように心中で呟く。未だ呆気にとられている少女に背を向けると、男は右手を上げてぶらぶらと左右に振った。

 「それじゃねー。その傘あげるから、あとはバラすなり折るなり好きにすればいいよ」

 既に三人の命を奪ってしまっている凶器なんて、長く持たない方が良い。

 男はこの良い雰囲気のまま、雨に打たれて帰路につく最高のシチュエーションを演出した――が、

 「ちょ、ちょっと待ってください!!」

 屋根に守られた場所からちょうど抜けた辺りで、後ろから少女に声をかけられた。男は無視するわけにもいかず、苦々しい気持ちを必死に抑えて爽やかな表情を作り、少女の方を顧みた。少女はというと、複雑そうな表情を浮かべ、何か言いたげなことをためらうように、「あの、その」と口を小さく開け閉めしている。現在も、雨は滝のように降り注いでいるわけで、修験者でもない男としては、さっさと用事を済ましてもらいたいのだが……。

 やがて、水を滴らせる――というかずぶ濡れな男に申し訳ないと思ったのか、意を決したように、少女は大きく口を開けた。

 「あの……今度、絶対返しますから! お、お礼とかもしますからぁ!!」

 「…………あぁ、そうだな。また、機会があれば」

 男としては、正直返してもらわなくても予備はいくらでもあるし、一般人と深い関係をもつのはなるべく避けるべきだと思うのだが。無下にするわけにもいかず、そう言葉を返すことにした。

 「……お兄さん、良い人だね」

 「そう思うのなら、君の目は節穴だな」

 「えー、きっとそうだよ」

 「ないない」

 少女は男の裏側を知らない。殺し屋が良い人なんて、どんな笑い話だろう。男は既に数十人の人間を殺している悪人――たかが一時の気まぐれで善人に昇格できるほど、自分の業は浅くないと、男は理解していた。

 雨がさらに勢いを増してきた。まるで男が無防備なのを察知したかのようで、男は天候への恨み言を叫びたくなるのを必死に堪え、再び自宅の方角へ向き直った。

 少女は無言で微笑み、手を振っている。男を見送り次第、自分も帰るのだろう。

 ――お礼ねぇ……。

 感謝……なんて、まともに示されたのは一体いつぶりのことだろうか。依頼人からの礼――あれは形式的なものに近い。どんな人間であれ、間接的にも人を殺したことに対する罪悪感からは逃れられない。少しでも気を紛らわそうと、「殺したのはこの殺し屋で、自分じゃない」と思い込んでしまうために、空虚な礼で済ますか、あるいは顔合わせもせずに報酬だけ振り込む奴もいる。それは仕方のないことであるし、自分がどうこう言える立場ではないと、男は彼らの渇いた言葉を受け取っても、何も感じることはなかった。

 しかし、今日のは――。

 「――――――」

 柄にもないと、男は思う。

 それでも、今日のことは、簡単に雨に流すことはできないなと、そう思った。

 テレビの砂嵐のような雑音にかき消され、男の声は少女に届くことはなかった。男もわざわざ確認するようなことはせず、そのまま家に向かって歩み出す。風邪を引いて仕事に支障をきたしてはいけない。――殺し屋としての本分を、忘れてはいけない。

 だから今は、一刻も早く家に着き、暖かいシャワーを浴びたかった。


 ――まあ、期待してるよ。

 傘を失した一人の殺し屋は、冷たい雨に打たれる。

 あるいは傷口から流れ出る生暖かい液体を、あるいは崩れ落ちた人体に微かに残る生温い感覚を――温もりを求める殺し屋は、今日初めて、人の心の麗らかさに触れた気がした。

 それで自分が変わるとも、『殺すこと』に背徳感を覚えることも、きっとないのだろう。男は既に外れていて、異なっていて、殺し屋なのだから。

 それでも……いつか、またあの少女と邂逅を果たすことがあれば。

 少しばかり、温もりを分けてもらえればと、男は密かに思うのだった。

 

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