ノッキンウィル2
「アホ」
かっちゃんがいつものようにツッコミで挨拶。
全てを包み込むような慈愛に満ちた表情で罵倒してくる。
ふっ、高校生でこんな表情を作らせてしまうぼくはなんて罪な
「高校生にもなって、お前は、アホ」
「Oh『Although being highschool student You are still silly.』? YA! I'm silly...ん?stupidがいいんだっけ?」
「知らん、誰が英語の授業しろっつった」
うん、今日もノリノリ♪ヤッフー↑
かっちゃんこと斎藤和哉くん、ぼくの友人。
中学のラスト2年ほどがクラス一緒でけっこう仲良くなった。そのまま高校もこうして一緒。二人顔合わせば漫才コントでレッドカーペット。
今年も仲良くしてけるといいよね。
「お前、あれで黒板に描いてあった美術部と漫研部の歓迎イラストのインパクトに被せてカオスにしたんだからな?」
「えへへ」
「みんなキョトンらしいぞ。特進の教室なんかにあった水墨画風なのなんかポップカルチャーにして……」
「あそこのクラスは最も笑顔になるべきだろうよ?」
「お前のせいで余計顔しかめてたろうよ?」
入学式当日にやったぼくの作戦はちょっと騒ぎになっちゃった。でもおかげでみんなニコニコしてる、…はず。少なくともみんなぼくに笑顔を向けてくれるし。
ぼくだけじゃないといいけど…。たはは。
まぁ、笑う機会があるのは人生の中で見れば大切だと思う。入学式で壇上に立ってた校長先生も支持してくれるんじゃなかろうか。
ん?校長先生……に会って、なんか連れてかれて叱られたんだっけ……?。……………………………………………………………………うん、あそこが校長室か。
で、ぼくはそろそろ次なる作戦に移ろうと思ってる。
みんなが笑う中にぼくもいたいから。
早くみんなと仲良くなれればいいなって思うから。そしたらいろんなことして遊ぶんだ。
作戦は~、今度は前の作戦で笑えてない人を捜して笑顔にすること。
入学式から翌週、オリエンテーションや健康診断も過ぎて友達同士やグループができはじめる中、窓の外を見て朝から(朝なのに)黄昏れてる人や、机を真剣に見て念力で消しカスでも動かそうとしてる人。
ぼくよりおかしい人。
ぼくよりおかしくて、面白そうな人。
笑わせてみてぇ……。
きっと面白いぞ。ん、ぼくだけ面白いのかもしれんけど。
ま、その時は相手もこのコインの表みたいに笑顔だ。
コインをピーンと弾く。
あり?裏の怒った…オコタマーク出た。




