ノッキンウィル17
「よーし、そろそろ再開しよう」
部長の呼び掛けでまたみんな適当な席につきプリントが配られ、合図と共にそれを黙々とこなす。
今度は漢字。内容は読みがなオンリー、小学校高学年レベル、数は150問。これを制限時間15分以内にいくつ解けるか。
予想ついた。これあと漢字で書き取りバージョンも最低あるよ…。うへぇ。
ま、内容は簡単だからスラスラいくのがまたねぇ…。
「はい」
「5分27(秒)」
もう終わる人いるし、ああもうもう!
終了の合図で止めて答え合わせ。僕らは3人ローテで回して採点。
かっちゃん 102点「どうなんだ、これ?」
シュウ 126点「知らない」
ぼく 94点「終わんないし~~~~~!」
くやしい!
「まだ初めてだからペース配分が難しいところだろうね。簡単なアドバイスとしてこれが15分という時間だ。感覚でそれを掴むこと。内容に関しては何度も言うけど自分がどこまでできたか、どんな風に解いてたか反省して反芻しよう。ちなみに10分以内に終わった人は手を挙げて。……よし、じゃあこっちに来て。記録しておくよ。休憩15分、その間に終わった順にまた上位10名をこの黒板に書いとくよー。それと、1位の…佐野山くん、プリントを掲示いい?うんありがとう。ここに貼っとくよー」
さっきの100マス計算のスピード順位や英単語の正解数ランキングが上位10名黒板に書かれている。1位は解答用紙の貼り出しまで。1位は今のところこの申し出に拒否しない。みんな恥ずかしくないの?すげーな。
………あーあー1位、かっこいいですね~。