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リんクる ‐ノッキンウィル1‐  作者: てっしーー
エントリー・ザ・スマイル(入学・入部)
12/24

ノッキンウィル12

「まぁ、やってみるのが簡単かな……じゃあみんな、ちょっとこっち、黒板に来て」

そう言って部長さんは新入生のみんなを黒板前に集めた。

なんだろう、なにすんだろ。部長は机に置いてあったアイマスクを手に取った。

「今から僕はこのアイマスクをつけて後ろを向いてるから、君達は黒板に図形を3、4種類でいいから適当に描いてくれないかな。あ、アイマスクがちゃんと見えないものであることも確認しといて?」

そう言ってまずアイマスクが回される。ぼくの手にも回ってきた。電灯にすかしてみるけど全然光は通さなかった。

みんなを回ってから部長さんの手に戻ると部長さんはアイマスクを装着する。

「はい、じゃあ黒板に一人2個以上は描いてね?」

最初はみんな戸惑っていたけど、部員の人が「ししししし」とか声を殺して笑いながらチョークで三角形を描いたのでみんなもならって描き始めた。


〇、△・▽、□・◇、☆……三角形や四角形はパッと見ややこしい感じになった。結局数は軽く30を越えて数えるのがめんどくさくなった。

いったい何をしたいんだろ……?

ちょっと退屈になりはじめてたので悪戯に〇のひとつの中に顔を描いた。

ニコちゃんマークだ。

「「………」」

あ、なんか「懲りない奴…」みたいな目で二人が見てくる。一応部員さんの方を見るとニタニタしながら頷いてくれた。よしっ。


自然となんだか静かになる。

あの真面目そうな女性部員さんが何か黒板をマークを順に指している。

……数えているんだ。

集計が終わり、女性部員さんが紙をサラサラッと描いてから、手招きしみんなを集める。部長には見せないように提示したそこには、



〇…13

△…9

□…8

☆…5


わーい(嬉しい顔)…1


合計36



て、書いてあった。

ふんふん、それで?

女性部員さんは部長さんが黒板を全部見えるようぼくらを脇に寄せた。

「部長、もういいですよ」

「はーい、じゃあいきますよ~」

部長はアイマスクを取り、黒板に向き合うとすぐに

「星1三角9四角8丸13……ニコニコ1!」

すらりと黒板に描かれたマークの数を全て言い当てた。


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