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白い砂の牢獄――殺せば水が増える砂漠に、十三人が閉じ込められた

最終エピソード掲載日:2025/11/14
 砂漠の真ん中で目を覚ました十三人。
 水も食料も足りない。
 空には衛星ドローン。
 手首には黒いバンド。
 足元の白い砂には、こう刻まれていた。

 殺せば奪える。

 誰かが死ねば、水と食料と日陰が増える。
 直接殺さなくても、見捨てれば、後回しにすれば、砂漠はその死を数値化する。

 だが十三人は、無作為に集められたわけではなかった。
 彼らは全員、三年前の白砂火災事故で、誰かを救えなかった者たちだった。

 誰か一人を選べば、全員が助かる。
 それでも彼らは、最後にこう答える。

 誰も、最後の一人にはならない。

――
登場人物
白瀬透:警備会社で働く青年。過去に駅で倒れた男性を助けられなかった記憶を抱えている。

砂堂ましろ:救命講習を重ねてきた女子高校生。母を救えなかった過去から、人を助けることに執着している。

橘真紀:二十八歳の男性教師。生徒のSOSを見逃した後悔を抱え、砂漠でも大人として振る舞おうとする。

氷室怜:データ解析職の男。災害避難AIの評価に関わった過去を持ち、砂漠のシステムを読み解く。

久我隼人:配送業の青年。乱暴に見えるが、過去に妹を救うため別の子供を置き去りにした罪を抱える。

黒瀬遥:弁護士。白砂火災の遺族の訴えを途中で諦めた過去があり、今度こそ記録を外へ持ち出そうとする。

篠田和彦:保険会社の担当者。最初の死によって水を得てしまい、孤立していく男。

御厨壮太:大学生。死者の水を奪った罪悪感と生存本能の間で壊れていく青年。

三枝莉子:火災当時、施設内でアルバイトをしていた女性。体力を失いながらも生きて戻ろうとする。

鳴海修:最初に命を落とす男。彼の死によって、「殺せば奪える」ルールが現実になる。

佐伯絹江:水を与えられなかったことで命を落とす高齢女性。見殺しも罪として数えられることを示す存在。

相原由美:砂嵐の中で消える女性。助けるか、守るかの選択を透たちに突きつける。

椎名吾郎:医療を選ばれなかったことで命を落とす老人。善意も結果で測られる砂漠の残酷さを示す。
第二章 影の値段
2025/11/13 20:24
第三章 砂に落ちる善意
2025/11/14 08:04
第四章 十三人の罪
2025/11/14 15:39
第五章 裁く者の水
2025/11/14 16:28
第六章 生存者数、十三
2025/11/14 16:51
第七章 白い砂の外へ
2025/11/14 17:01
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