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桜子伝  作者: いかすみ
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第14話 洗脳

桜子に対する新たなる攻撃。

経験のない桜子に対策は?


洗脳


桜子は主、はじめから呼び出される。

昨日、杏と話したように使用人に教育の場を設けようと考えていた。

そのため、どうしたらいいか考えていた。

そんな時に呼び出される。

そして、訪れた部屋で言われた。

『志郎と一緒に勉強を始めるように』ということだ。


使用人に勉強の場を設けようとした矢先のこと。

桜子は言い出すタイミングを失う。

おとなしく引き上げる桜子だ。

その足で志郎に会いに行く。

杏は志郎の部屋に取次ぎをする。

使用人同士のやり取りで面会を許可された。


「やあ、桜子どうしたの」

「志郎さん、勉強のことを主から言われたけど」

「そのことか、先ほど先生から聞かされたよ」

「それでどんなことを教えてくれるんですか」

「いろいろなことだよ。やさしい先生だから安心だよ」

「そうですか。ところでその席に使用人も出席できませんか」

「うーん、いくら君の願いでもそれは無理だよ」

「そうですか」

「でもどうして」

「使用人たちの教育レベルを上げてみんなが幸せになるようにしたい」

「すごいことだけど、頭が良くなったら離れていかないか?」

「問題ないわ、自分で考えてより良い職場を見つけてくれるなら」

「それでは、教えたことが無駄にならないか?」

「使用人が積極的に仕える主人になればいいだけのこと」

「君は強いんだね」

「私は八歳の女の子よ。つよいわけないじゃない」

「そんなことないよ。誰よりも強いから、啓様のために役立つよ」

「?どうしたの、悟朗伯父様のためじゃないの」

「うんそうだね、いまはお父さんは仕事中だから」

「そうね、悟朗さんに相談してみる」

「うん、お父さんならなんとかしてくれるかも」

そう言って桜子を送り出した。


部屋に戻った桜子

ぼんやり考えて時間を過ごす。

使用人の教育に関して考えていた。

夕方近くになって、杏に質問する。

「杏さん、家庭教師の人はどんな人」

杏は返事に困った。

当然その正体は知っている。

しかし、それを教えてもいいものかどうか。

それを迷った。

そのとき里美が帰って来た。

そして、杏に目配せする。

「桜子様、ちょっと用事が出来たので」

そう言って席を外す。


使用人の小部屋で里美の報告を聞く杏。

あまりにひどい内容に驚く。

桜子の暗殺。

それは杏の本来の組織の方から待つように言われている。

そこで、敵同士咬み合わせる作戦を考え付く。

そして、桜子のところに戻った。


「桜子様、先ほどの返事ですけど、家庭教師は洗脳屋です」

もっている情報を桜子に流す。

「洗脳屋?なにそれは」

「使用人が裏切らないよう思考の一部を書き換えるものです」

「そんな人が志郎さんを・・・・・・」

志郎の発言を思い出していた。

啓の方を父親より優先していたからだ。

洗脳がかなり進んでいる。

それか力が強い。

「どうしました、桜子様?」

「いえ、なんでもないの、ありがとう。でもどうして知ってるの」

「知り合いが洗脳されたからです」

杏の周りの温度が下がったように感じる。

それぐらいの態度だ。

それだけで桜子には次の言葉がでなかった。

だが桜子の中に強い怒りが湧いた。

まだ志郎が『好き』とは言えない。

でも人の自由意志を奪う洗脳。

それに対する怒りは強いものがあった。



次の日、桜子は家庭教師に呼ばれ学習室に顔を出す。

そこには志郎がすでにいた。

志郎が家庭教師を見る目には崇拝が入っている。

それは、桜子の目には汚らわしいガラスの目のように見えた。

「さあ、桜子様、席についてください」

椅子を引いて席に勧める家庭教師。

自然な動作だ。

とりあえず、椅子に座る。

内心ははらわたが煮え返る思いだ。

教師は椅子に座るときに手をそえる。

桜子は、自然な行為に油断していた。

男の力は精神系に干渉する特殊魔法使いだ。

そして、桜子に攻撃を開始する。

目に見えない力の戦い。

今まで、経験したことも無い攻撃。

それに対する防御の仕方も知らない桜子。

接触に寄る内部からの攻撃だ。

一気に洗脳が進む。

それは最初の段階の魅了の魔法だ。

そして、それをまともに喰らった桜子。

教師の顔が魅惑的に見える様になっていた。



さて桜子をどのように扱おうか?

・・して・・を・・して。   はっ!、R15だった。

(残念・・)


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