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過去を乗り越えた先で。  作者: ちゃんえん
2/19

彼の名は・・・

今割と人生の分岐点にいる気がします。

小説を書くのは息抜きになります。


ってことで2話目です。

―その少年の名は、田口陣


「少し時間に余裕があるな。」


そんな独り言を呟き、手元の時計を見る


(俺は今日、入学試験だ。どこに?冒険学校だよ!)


―国立冒険学校―

 この国には、2つの大きな都市があり、そこに1つずつ冒険学校がある。

1つは今彼がいる東都大和の大和冒険学校。

もう1つはここから西に進んだところにある西都パーチェにあるパーチェ冒険学校

 学校は共通で1年生。そして、基本的に冒険をするには、冒険学校卒業の証明書が必要になる。

 危険が付きまとう仕事の為ある程度の強さの証明が必要だからだ。


 そして、この学校は全ての事が無料だ。


寮の貸出

学食

教育

などなど。



 なぜ無料かと言われれば国民の税金などで賄われている。


 だが国民になぜそんな高待遇なのかと聞けばすべての人がこう答えるだろう。 



「冒険者は英雄だ。私達を守ってくれている。当たり前だろ」と。


 そう。不満を持つものは0では無いが少ない。


 そして、そんな学校が各大都市に2つ。


 つまり先程の説明をこう言い変えることもできる。


 この国には2つの大きな都市しかなく、冒険者を排出出来るのが2校しかない…と。


 何故なら人族は魔物の襲撃を周期的に受けており、最後に受けたのが400年ほど前で未だ傷が癒えていない。そして、それまでも多くの災害レベルの魔物の襲撃をうけ、それを防ぐのに精一杯だった背景がある。


 その襲撃から人々を守るのが冒険者。そして、その襲撃を遅延させるのも冒険者。この国には冒険者が必要不可欠。


 そんな命の危険を侵し戦ってくれる冒険者だ。


 先程の国民の反応も頷ける。


 大きな都市に1つずつある、冒険学校の1つに彼は入学することになる。、、、はずだ。


 彼は学校の前で緊張をほぐすように深呼吸する。


 そして、改めて学校を見る

見える景色は白い壁を貴重とし、濃い灰色の瓦の屋根、かなり大きなお城のような学校が堂々とした姿でそびえ立つ。


「はぁ。また緊張してきた。」


 彼はそう独り言を言ったあと大きなため息を吐く


(早く来すぎると待ち時間がものすごい長く感じる。絶対他の人もわかってくれる!)


 そんな意味のないことを考える青年。


 先程の魔物はどこで生まれるのか?


 それはダンジョンと呼ばれる地下迷宮から出てくることが分かっている。


 魔物が洞窟から出てくる現象。その名をソプラビート


 ソプラビートによる、魔物との遭遇を避ける為に、人々は都市から出ることを嫌う傾向にある。


 だが、それを倒すことによって、武器や防具に、さらには食料に使える素材が手に入る。


 それを仕事にしているのが冒険者だ。


 また、それだけじゃない。ダンジョンの技術を応用する事により人類の技術は大きく進歩する。


 さっき、彼が時間を見るために使った腕時計。


 これも、ダンジョンの技術を応用したものだ。


 この腕時計、他の腕時計と連絡も取れる。時計に語り掛ければそれが伝えたい相手に伝わる。魔法のテレパシーの応用だと研究者は言った。



 今ではなくてはならないものだろう。特に彼らのような若者にとっては。そして、この技術を提供した冒険者は国からの援助金が出て一生遊んで暮らせるほどの大金をもらった。


 そんな事もあり冒険者になりたいと言うものは後を立たない


 しかし1番冒険者を英雄たらしめる事。それは厄災級の魔物の討伐又は出現遅延。

 過去に4度、出現したとされている。


 それが出ない為にはどうすればいいか?


彼らは200年周期で出現することがわかり、しかも洞窟を破壊して出てくることが、過去の経験からわかった。


 中の魔物の数が限界点を超えるとソプラビートが起こり、その魔物が人や動物を殺すと魔物の生まれたダンジョンに魔祖が提供される。そして、ある程度魔祖がダンジョン内に溜まってしまうと洞窟のダンジョンコアと呼ばれる魔祖で出来たクリスタルが爆発し誕生する魔物。いわゆる厄災級の魔物がダンジョンから出てきてします。


じゃあどうするか?


これの対処は簡単だ。


ソプラビートが起こる前にそれを抑える。


 魔祖はすべての生物が体内で生成または、体外から吸収するエネルギーだ。それが包容限界点を超えると体外に放出されるが、生成は続く。そして、それは、空気中に残り続ける。また、行動を起こす度に、使用し、その度に補充を続ける。


 つまり、ダンジョンに魔祖を供給させないように魔物を倒せば良いのである。


 これで、冒険者の重要性がわかっただろう。


 そして、その後400年間災害級の魔物は出てきていない。


(これから俺も英雄になるのか。)


 彼は、浮かれた気分になる。


「さて、そろそろ行くか。」


 そう意気込んで彼は時計から顔をあげ歩き出そうとしたが、すぐ近くに人がいる


「うわっ」

「え?」


―ゴンッ


 ほぼ速度ゼロに近かったのであまり衝撃はないが、それでも2人が当たったことには代わりはない。


「すみません。」


すかさず、謝る彼に


「いえ、こちらこそ不注意で。」


 と、相手彼と同い年くらいの青年も謝る。


(お前もいい英雄になれよ!俺みたいにな!!!)


 彼が思っている言ってみたいセリフ第10位には入るセリフを言う、、、心の中で。


 そして、ぶつかった青年はそそくさと門の中に入っていく。


 英雄に憧れる少年も同じように学校に、入っていくのであった。

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