終焉と終わりの始まり
初投稿のめちゃくちゃ初心者です…
どうか、どうか温かい目で。。。
―それはいた。いや、出てきた。
そいつが歩けば、地面が蜂起し、咆哮すれば、火山が噴火する。
「さて、ある程度遊び尽くしちまったな。俺の存在理由も無くなったしな」
その、見た目は30手前の男。いや訂正しよう。
背中にはマグマで出来たであろう赤黒い翼。燃え盛るような赤い髪の毛の両側から黒い角を生やしたその人ならざる人の様な存在。
後に震鬼モービチと名付けられるそれは、3つの大陸を地震を起こし1つにし、ほぼ全ての生物を焼き尽くし、すべての植物を枯らす。そして、モービチが現れてわずか、一ヶ月でこの星テレは一度終焉を迎えた。
―そして現在。。。
2018年一人の少年は、雨の中呆然と立ち尽くす。その顔には、泣いてるようにも笑っているようにも見える表情を浮かべている。
水溜りがあり、そこに水が当たる、雨が奏でるどこか小気味よくも、悲しくもあるその音。そんな当たり前の雨の情景。
違和感があるとすれば、雨の当たる水溜りが、赤くなっている事くらいである。
いや、恐らくは生臭い嫌な匂いもあるだろうし、雨により、服が体に張り付いた独特の肌の違和感なども感じるだろう。
ただそんな当たり前のことも感じられないまま。少年は上を見上げる。
曇天の空は、少年の涙を隠すためか、それともこの匂いを嫌ってか、止む気配もなく、ただ、当たり前のように水を落とす。
「…は、はは。…何だよ。なにも守れねーじゃねーか。」
喜怒哀楽がもみくちゃになった頭で発したその言葉は、
雨音により、いや、誰も彼の側にはいないことから彼の耳以外に届くことはなかった。