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白昼悪夢  作者: 薄暮
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二人羽織

 がたがた、がたがた、震えている。

 炬燵に入り、羽織を着て、手袋をしても、震えてる。

 私が震えている様を、右側に座る母が見ている。

 にこにこ、にこにこ、私を見ている。

 寒いのだろうか、恐ろしいのか。

 震えの理由が、分からない。

 分からいのが恐ろしくなり、下を向いて、震えている。

 がたがた、がたがた。

 炬燵布団を見ながら、震えている。

 不意に、背中からばさり、と大きな何かが私を覆った。

「おお寒い、おお寒い。お前も寒かろう。」

 知らぬ声が、嗄れた声が、背中から聞こえる。

 羽織を着た、誰かが背中を、覆っている。

 視界には、羽織の袖。

 そこから伸びる、萎びた、枯れ枝のような、細い腕。

「寒かろう、寒かろう。」

 違う、違う。

 目だけを右に、ちらと動かす。

 母は、いない。

「おお寒い、おお寒い。お前も寒かろう。」

 違う、違う。

 寒くなどない。

 お前が、背中に乗っかるから。

 私を覆うから。

 がたがた、がたがた。

 私は震えている。

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