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落ちる
ありきたりだが、落ちる夢を見た。
場所は決まって青空の中である。
上も下も真っ青で白い雲が浮かび、地面を感じさせるものはない。
しかし身体は落ちている。
背面から強い風を感じ、内蔵が浮き上がる気持ちの悪さを感じる。
私は掴むものを探す。
この止めどない落下を終わらせるため、青と白の中両手をばたつかせる。
しかし、当然空の中に自身の身体を固定するものなど無く、暴れたことで姿勢は崩れ落下は一層早まる。
背面から正面に風を受ける向きが変わり、一層の焦りが募る。
このまま落ちるのは御免だ。
地面が見えれば、一層恐ろしくなってしまう。
そうは思うが、どれほど時間が経とうが地面には一向たどり着かない。
周囲を何度見回そうと、一面青と白のみ。
私はもがき、落ちてゆく。




