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白昼悪夢  作者: 薄暮
10/30

「気分はどうだい」男は訊ねた。

 最高です、と私は言った。

 月明かりの下。

 海に浮かぶ私と、小さな船上に立つ男。

 月や星のような、余りにも心許ない明かりの下では、男の表情は、分からない。

 ふと、何かが私の右横を掠めて行った。

 体が、軽くなった。

「気分はどうだい」再び男は訊ねた。

 私も再び、最高です、と言った。

 足元を、また何かが掠めて行った。

 一層、体が軽くなった。

 何と、心地よいのだろう。

 私は多分、笑っていたのだろう。

 私と男を乗せた船の周りを、潮とは別の、波を作る何かが。

 ぐるぐる

 ぐるぐる

 周る、周る。

 早く、来ないものか。

 私は焦れた。

「気分はどう…」男は三度、訊ねようとした。

 私の視界を、牙をつけた、大きな暗闇が覆った。


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