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クレアの独白  作者: こはぎ
第1章 クレアの独白
8/43

尋問!?

スフィア=ルール(♀)

⇒可愛い系

⇒警戒心が強く、強か

⇒ませている

⇒クレアと同い年


クリス=ルール(♂)

⇒スフィアとは双子

⇒いわゆる王子様系男子

⇒警戒心が強く、騙されにくい

 


 かくかくしかじかなことがあり、私は今大人たちに質問をされているのです。

 質問というか尋問ですが………

 とりあえずは状況理解ということで、事件の大まかな説明をしつじちょうの方から受けました。




  ◇ ◇ ◇


 -劇録!!執事長は語る!!-


 あれは雨が降るある晩のことでした。

 執事室にいた私はいつもと同じ様に仕事をしていました。

 それは夜の11時を少し回ったぐらいだったでしょうか?

 外からコツンコツンと何かが窓に当たる音が聞こえてきたのです。

 恥ずかしながら私は少しホラーな物が不得手でして………



 10分くらいたった後に勇気をだして、窓から外を覗いたのです。

 すると、そこにはなんと私がお仕えする主の大切な大切な子供たちがいたのです。

 私は慌ててその子供たちを保護しました。

 可哀想なことに傘もささずに外にいたようで、子供たちはずぶ濡れでした。



 子供たちの身体を清潔にしていると、いつの間にか子供たちは夢の中。

 目が覚めた子供たちに主が何をしていて、何にあったのかと聞いても最初の方は何も話しませんでした。



 ようやく聞き出せたのは、子供たちが何者かに攫われて連れ出される寸前に魔法を扱う子供が、魔法を駆使して盗賊を抹殺したということでした。

 少々、突飛な話ではありましたがその日は雨だったために外に出ていた者がおらず目撃者がいなかったのです。

 なので、私達は子供たちの話を信じるほかありませんでした。


  ◇ ◇ ◇




 そして今に至ると。



「たぶん、そのこどもはようせいだったのよ!!

 ようせいさんがたすけてくださったのだわ!!」

「………お嬢様、みっともないです。」



 いいじゃないですか、少しくらい!!

 ふざけて現実逃避をしてみても何も変わらないことぐらい分かっているのです。

 分かっててもやるのが人間なのです。

 だから、キリ。

 そんな目で私を見つめるのはやめなさい。

 絶対、私のことバカにしてるでしょう!!





 私はこの事件に見覚えがありました。

 キリと深夜の魔法練習をしているときのことです。

 突然、遠くの森の方から叫び声が聞こえてきたのです。

 遠くすぎて、私には聞こえませんでしたが。



「クレア、ごめん、ちょっと行ってくる!!」



 なんて、物凄く焦ったキリが飛び出そうとするから慌てちゃいましたよ。

 事情を説明してもらって、急いで森に向かうと、子供が二人盗賊達に襲われていました。

 私は咄嗟にさっきまで練習していたオリジナルの魔法を使って盗賊を気絶させ、子供を保護しようとしたのです。

 しかし、何故か私の戦闘姿を見た子供は一目散に走って逃げて行ってしまったのです。



 ただ、私は盗賊達の身に纏っていたものを全部溶かし、死なない程度の火傷にしただけなのです。

 なぜ、逃げたのでしょう?



 因みに練習していたオリジナルの魔法は火属性魔法【メルト】と言って、その名の通り万物を溶かす魔法なのです。

 調節も出来ますよ!!

 そのことをとおさまに話すと顔を引きつらせながら



「そりゃ、怖いな……」



 と言っていたのです。

 はて?何が怖いのでしょうか?



 そんなこんなでこの問題は解決!!

 誤解は無事解けました。

 やっと友達が出来る!!と思いましたが、さっきまで物凄く私を警戒していたのに、話しかけてくるでしょうか?



 私だったら絶対話しかけないのです!!

 断言できます!!



 だとすると、これは私から話しかけるのが礼儀というものでしょう。

 しかし、何て声をかけましょう?

 キリに相談して………無理ですね、はい。

 結局私は何も行動をおこせませんでした。

 すると、なんと向こうから話しかけてくれたのです。



「はじめまして。わたくしはスフィア=ルールといいます。

 さきほどはしつれいしてしまいごめんなさい!!

 そして、このあいだはたすけていただいてありがとうございます!!」

「わたくしがまぎらわしいことをしたのがげんいんでおこったようなものです!!

 きにしないでください!!

 おとなりどうしなのです!!

 なかよくしましょう!!なかよく!!」



 そうして、この事件は幕を下ろし、私には晴れて友達が出来たのです!!



 その後、何回かお互いの家を行き来している内に、スフィアとは親友と呼べる程仲良くなりました。

 双子の兄のクリスともそれなりに仲良くなりました。



 でも、何かが胸に引っかかっているのです。



 そう前世の『記憶』が何かを伝えようとしているのです。

 クリスと私の間にあるものは、『友情』ではないと。



 では、何だというのでしょう?



 多分、その結論が出るのは、もっとずっと先のことなのでしょう。

 今は分からなくても幸せなのです。

 今はまだ………


 

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