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クレアの独白  作者: こはぎ
第1章 クレアの独白
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初めての……

 


 御機嫌よう



 私の目の前には今、金髪で超絶美形なお兄さんがいます。

 かっこよすぎる!!

 超!!私の好みです!!

 運命の人をみつけてしまったのです!!



 そして、どうやら私の自我は、このお兄さんによって起こされたようです。

 なので、多分この人は私にとって関係の深い人だと思うのですが………

 すると、開いていたドアから誰かが入ってきました。



「キース兄!!

 また、此処にいたのかよ!!

 どうして、そいつばっかり構うんだよ!!

 俺も少しぐらい………って何でもねーー!!」



 あら、走って逃げて行ってしまいました。

 まるで、嵐のような人だったのです。

 私は、とりあえず現状把握したかったので、目の前の超絶美形なお兄さんに質問をしました。



「しゅみません。

 貴方はだれでしゅか?

 しゃっきの嵐みたいな人はだれでしゅか?」



 すると、目の前の超絶美形なお兄さんは



「ふふっ、嵐みたい………」



 と少し笑うと爽やかな笑顔で私の質問に答えてくださいました。



「僕はキース、キース=コーナーだよ!

 この家の長男でクレアより六つ上かな?

 さっきの人はフィン、フィン=コーナーで次男。

 クレアの三つ上だよ!!

 僕ら二人共、君のお兄さんだ。

 これから、よろしくね!!」



 ぐはっ!!

 何ですか、これ!!

 もう、私結婚出来ませんよ!!

 ていうか、したくない!!

 私が呆然としている間、ずっとキース兄様は、私を見つめてニコニコしてらっしゃいました。

 愛されてる!!



「僕の愛しのクレア。

 今日は、皆でご飯を食べるみたいだから、一緒に行こっか?」



 と言うや否や、キース兄様は私をお、お姫様だっこしてスタスタと歩き始めました。

 王子様や、王子様がおる!!





 そう言えば、私は一つ気づいたことがあります。

 それは、自分の部屋から出るのが初めてだということ!!

 まぁ、もちろん私の自我の話ですよ!?

 部屋から出て、見えたのは長い長い廊下でした。

 沢山の肖像画や高そうな絵画が、また、高そうな壺が等間隔に並べられていました。



「キース兄様、私達は、零細貴族なのではないでしゅか?

 何故、こんなに豪華なのでしゅ!!」

「豪華なのは、廊下とダイニングだけさ。

 まぁ、ただ見栄を張ってるだけってこと!!」



 なるほど、そういうことでしたか!!

 それなら、納得なのです!!

 私達が和やかに会話しながら、長い長い廊下を歩いていると、後ろからガッシャーンという音がしました。

 そして、それに続いて沢山の足音や



「フィン御坊ちゃま!!」



 と呼ぶ沢山の声がしました。

 あれ?フィン兄様のことですよね?



「キース兄様?」



 私は、少し不思議に思ってキース兄様を見つめました。

 もちろん、使いましたよ。



 必殺技 UAMEZUKAI☆



 キース兄様は笑みを深めると、私を下ろしてその元凶の元に歩いて行きました。

 そして、数分後。

 キース兄様は、さっきの騒動の元凶であるフィン兄様の首を掴みながら、戻ってきました。



「キース兄様、なにがあったのですか?」

「クレアには関係のないことです。

 さぁ、行きましょう。」



 私は、一つ学びました。

「キース兄様は絶対に怒らせてはならない」ということを。

 ダイニングに近づいてきたのか、物凄いいい匂いが漂ってきました。

 キース兄様を見上げると



「もうすぐだよ」



 と言って最高の笑顔をくれました。

 すると、キース兄様の手辺りから、舌打ちが、聞こえましたが気のせいでしょう。

 そうした方が楽なのです。





 ダイニングに入ると、母様に抱きつかれました。

 やはり、あれですね?

 この溺愛体質は遺伝のようなのです。

 誰から誰にとは言いませんが。

 まぁ、嬉しいですけど。

 私はその日、この世界に来て初めての家族団欒というものを経験しました。



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