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クレアの独白  作者: こはぎ
第1章 クレアの独白
13/43

聖クレリエント学園

 


あれから、3年が経ち私たち三人は8歳になりました。

そして、二年後にテストを控え、三人でみっちり勉強していました。

勉強、勉強、勉強、勉強、の毎日なのです!!

もう、頭が爆発して変になってしまいそうなのです!!





 突然ですが、聖クレリエント帝国には、国立聖クレリエント学園という魔法学園があります。

 この学園は10歳〜20歳までの人の入学を受け付けていて、なんだか小学校と中学校と高等学校と大学を合わせたような変な学園なのです。

 また、とてもレベルが高く選ばれた人間しか通うことができないと専らの噂なのです。

 といっても、ステラ母様もカイ父様もコーナー家はほぼ全員がこの学園に通っているので、多分大丈夫だと思いますが。

 私も今年からそんな変なのにハイレベルな学園に入学するのです。

 もちろん、スフィアもクリスも一緒にその学園の試験を受けるのです!!

 でも、実は問題が一つあるのです。



 入学試験がとても難しいのです!!



 まず、試験っていうだけで嫌なのに、それに加えて難しいというのは如何なものだと思うのです!!

 噂によると、20歳まで入学資格があるのはその為なのだそうです。



 はぁ〜、テスト大丈夫かな?



 なんてことをクリスとスフィアと試験勉強をしている時に呟いたら、二人にギロリと睨まれてしまいました。



 えっ!!なんで??



 まぁ、確かに前世の知識を持っている私は平均的によくできてるのですが………。

 でも、それでも試験は難しいのです!!



「「クレアは、絶対受かるから大丈夫だよ!!」」



 私が弱音をこぼすと、クリスとスフィアはそうやって私に突っ込んできました。

 本当に息ぴったりなのです。

 流石、双子なのです。





  ◇ ◇ ◇


 そして………



 遂にやってきました入学試験!!!!



 会場はもちろん学園なのです!!

 というか学園デカっ!!

 東京都ドーム何個分なのでしょう?

 100個分?いや、それよりもあるかもなのです!

 そして、何故に学園内に転移装置があるのでしょう!!

 そんなに広いのでしょうか?

 これでは、まるで学園というか学園都市なのです!!

 後で母様に聞いたところ、学園の中には鍛冶屋や八百屋、薬局などいろいろなお店があるようなのです。



 この中で一生暮らせますね。

 まぁ、暮らしませんけど。



 私達受験生全員は、転移装置に乗って大学の教室みたいなところ(母様曰く大広間)に着くと自分の受験番号が書いてある場所に座るようにと試験官に指示され、席に着きました。



 そこからは想像通りなのです。



 試験官の号令で試験を受けたのです。

 解答用紙や問題用紙は、自動的に目の前に現れました。

 魔法って便利なのです!!

 また、カンニング防止のために両側に認識障害をかける魔法道具が置かれていたのです。

 なんて、金持ちなのでしょう!!

 だって、一個1万円くらいなものが千個以上も設置されているのですよ!!

 軽く計算しただけでも、1000万円はかかっているのです!!

 そんな下衆いことは置いといて、時間割りはこんな感じだったのです。





  ◇ ◇ ◇


 1時間目 教養(100分)

 休憩(20分)

 2時間目 数学(80分)

 昼休憩(50分)

 3時間目 魔法学(120分)

 休憩(20分)

 4時間目 一般常識(80分)


  ◇ ◇ ◇





 さて、もうすぐ1時間目が始まるのです。

 予鈴が鳴り終わり、私の目の前に問題用紙と解答用紙が現れます。

 あぁ、緊張してきました。

 手が足が震えるのです。

 深呼吸して、いざ、尋常に勝負なのです。





 ー10時間後ー


 あぁ、疲れた〜。

 あれですね、あれ。



 思ったより簡単でした。



 凄い難しいテストだと皆さんが言っていた割には、とっても簡単だったのです。

 もう、本当にみんな脅かしすぎなのです。

 って、クリスとスフィアに帰る最中の馬車の中で愚痴ると睨まれました。



 あれ?そうでもないの?



 まぁ、そんなこんなで入学試験も無事終了です。





 ー5日後ー


 さてさてやってきました!



 結果発表〜!!!!!!!!!!



 今日の10時までに手紙が届いて、結果がわかるそうなので私は今か今かとポストの前で待っていました。

 私は、待ちきれなくて朝6時からポストの前で待っているのです。

 一緒に付き合わせたキリは、横で寝ているのです。って、ん?



「キリ、寝ないでよ。

 起きて。」



 私は、強引にキリを魔法で起き上がらせて言いました。

 でも、まだ寝ていたのでビンタをしたり、つねったり、頭突きしたりしても起きませんでした。

 私は、観念して魔法で強制的に目を覚まさせました。

 今度から、キリを起こすときは魔法一択なのです。



「んー、おはようクレア。

 じゃあ、おやすみ。」



 すると、キリはそう言って立ったまま寝始めました。

 っておい!!

 私は、キリを起こすことを諦めたのです。

 万策尽きたのです。





 話す人もいなくなった私は暇すぎて、本を読んだり、土にお絵かきしたり、キリの顔にイタズラしたりして待っていましたが、すぐにそれらも飽きたのです。

 郵便員さんが来た頃には、ポストの周りをスキップで回っていたので物凄く驚かれたのです。

 だって、しょうがないじゃん!!

 キリが寝ちゃうんだもん!!

 そんなことより、気になる手紙の中身はというと





  ◇ ◇ ◇


 親愛なるコーナー殿


 このたび国立聖クレリエント学園にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます。


 教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。

 新学期は1月10日に始まります。12月28日必着でお返事をお待ちしております。


  また、入学試験トップだったコーナー殿には入学式の新入生代表の挨拶をお願いしております。

 何卒宜しくお願い致します。

 敬具


 副校長 ロザリア・ウール


  ◇ ◇ ◇







「流石、クレアね!」

「流石、クレアだな!」

「挨拶を考えなきゃね!」



 上から順にスフィア、クリス、ステラ母様ですね。

 クリスとスフィアは結果が先に届いていたので、一緒に私の手紙を待っていたのです。

 ですが、新入生代表の挨拶ですか。



 嫌だーーーー!!!!!!!!!!



 無駄にいい点数をとるんじゃなかったのです。

 手を抜いていればよかった、と思っても後の祭り。

 私は潔く母様と一緒に挨拶を考え始めました。





 その日の夜はルール家とコーナー家合同のパーティーを開きました。

 私とクリスとスフィアの入学&Aクラスお祝いパーティーなのです。

 学園にはA〜Eまでのクラスがあり、入学試験の番号毎に決められます。

 クリスは3番、スフィアは4番だったのでAクラスなのです。

 そうして、私達は賑やかな夜を過ごしたのです。





 ー3◯◯◯年9月1日ー


 この日、国立聖クレリエント学園では第98回目の入学式が開かれていました。

 そして、まさに今新入生代表の挨拶が始まろうとしています。



 つまり、私の出番です。



 私は緊張しながら、壇上を登り一つ深呼吸をつき



「練習通り、練習通り」



 と心の中で呟くとさっと前を向いて読み始めました。

 目の前にいるのはカボチャ達なのです。

 間違えないのです!!

 私は、舞台の上でばれないように深呼吸をしました。



「あたたかな春の光に誘われて桜のつぼみも膨らみ始めた今日のよき日。

 大きな希望を胸に抱いて、私たち223名は、この国立聖クレリエント学園の門をくぐりました。



 今、私たちは、入学の喜びと学園生活への不安が入り混じった複雑な気持ちです。

 授業についていけるのだろうか、先生は厳しいのだろうかと不安に思っています。



 一方、新しい友達に出会えることや、実践教室で皆さんとともに活動できることなど楽しみにしていることもたくさんあります。

 先生方や先輩の皆さんから学んだことはしっかりと守り、一日も早く新しい学園生活に慣れるように頑張ります。



 また、お互いを思いやる心を持ち、みんなで助け合って、何事も最後まで一生懸命やりぬいていきます。



 校長先生、諸先生方、上級生のみなさん、まだ何もできない私たちですが、時に厳しく、時にやさしく導いてくださいますよう、よろしくお願いします。」





 そうして、私達の波乱万丈な学園生活が始まったのです。



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