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ブリューナク ~貫徹する槍~   作者: ホウスウ
■第3章 寄道脇道 その1 inコオリマ
38/49

037

一角が感心しながら吉継の講義(?)を聞いている最中…、


エーヴィル

「吉継さん!デカイの一匹そっち行っちまった!!討ち漏らした!!」


ドシンドシンと音を立てて、唸り声をあげながら陣形中心部へと迫りくるエーヴィル曰く「デカイの」。


吉継

「<洞窟巨人(ケーブジャイアント)>…か、<丘巨人(ヒルジャイアント)>の変種かナ?これも見た時が無いモンスターだネ。」


ケーブジャイアントはお粗末な作りの棍棒を振りまわし、吉継に狙いを定める。


吉継

「よし、講義の続きダ。バリエーションを取るために3本の太刀を装備したとしよウ。鞘滑りは一発芸の様な運用になるからあと2本で色々な事柄に対応しなくてはいけなくなル。これが属性を持った敵に当たるならその弱点となる武器にすればいい、それはわかるネ?」


一角

「水属性には雷属性を当てる的な…。アレですね?」


吉継

「そうそう、しかし今の状況で言えば属性をもった敵も見当たらないし、どうしよう…。そんなときはお気に入りの攻撃力重視の通常攻撃用と緊急時用の特殊効果がある物を選んだり、そこはプレイヤーの好みかナ??たとえば…こう…。」


吉継はケーブジャイアントの攻撃を見計らい避けることをせず虎牙破丸、鞘滑りに続いて3本目の刀を抜いた。


吉継

「散れ、紅霞!!」


紅色に染まった不気味な太刀は紅い霧を撒き散らし吉継を包み込んだ。

ケーブジャイアントの攻撃は紅い霧を空振りして吉継へ攻撃が当たった様子はない。

今度は紅い霧が一固まりとなってケーブジャイアントへ襲いかかる。


一角

「なるほど、今度は文字の如く霞となって攻撃をかわす回避の能力があるのか…。」


吉継

「それだけじゃないヨ。能力を発動して受けるはずだったダメージ分のHPの吸血回復効果があるのサ。」


ダメージを与えるどころか、逆にダメージを貰ったケーブジャイアントは驚いた様子で攻撃の手が止まった。


吉継

「あとは基本に倣って攻撃で倒すっと、こんなもんサ!」


吉継は虎牙破丸に持ち替えて一瞬、ケーブジャイアントを斬り伏せた。



異端剣豪の吊帯→3本差し

1 鞘走り

2 紅霞

3 虎牙破丸


①開幕で強化された〈飛飯綱〉を鞘走りでぶっぱ

②リキャストタイム中は攻撃力のある虎牙破丸で押し切る

③緊急時は紅霞の効果で回避&回復

④リキャストタイム明け 〈飛飯綱〉ぶっぱ

  ②へ戻る 以降繰り返し


吉継

「つまりはこういうことサ。こういう『循環』を持っている、生み出せるのが上級者じゃないかナ?一角、君にはその素質はあると見タ。デミクァスをハメたあのコンボは循環の一つと見ていいはずサ。」


一角

「俺にもこんな循環が…。」


吉継

「考える時間はこれからたくさんあるサ。」


一角は自分の手を見ながらギュッと握りしめた。



■□■□■□■□



泳汰

「小部屋封鎖ッ!!増援はもうないぜ!!」


ベアード

「こっちもオーケー!」


白眉

「先輩こっちもです!!スライムで塞いだので問題ありません!!」


一方A班は退路の確保を終えて、増援の湧き出る小部屋の封鎖に向かっていた。


シゲン

「っしゃ!俺らも封鎖するぞ!!蔵人ッ、渡したアイテム小部屋の出入口に広げてくれ!」


蔵人

「御意!!」


沙月

「軍師殿、速く封鎖をこちらも抑え切るのはもう持ちません。」


シゲン

「さっちゃんは〈エナジープロテクション〉色は赤で!!抑えは俺が代わるから!!」


沙月

「わかりました!」


沙月とシゲンはスイッチして沙月は後ろに下がり呪文の詠唱を始めた。

シゲンは〈パルスブリット〉を連射してゴブリンの猛攻を防いでいる。


蔵人

「設置完了!いつでもオーケーでござる!」


シゲン

「さっちゃん!!」


シゲンが沙月を呼ぶのと時を同じくして、身体に赤い光が包み込む。


沙月

「軍師殿、ガツンとお願いいたします…。」


シゲン

「っしゃ!…まさかこれをリアルで使うとは思わなかったぜ…。」


シゲンは魔法鞄をゴソゴソと漁りとあるものを掴み出した。

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