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A班 ベアード、シゲン、白眉、蔵人、泳汰、沙月
曲がりくねった一本道を順調に進んでいる一行。
何個かの小隊に出くわしたものの順調に最深部へと進んでいる。
シゲン
「玉!あと距離は!?」
玉藻
「んー、ざっくり30メートルかな?もう少し!」
泳汰
「よしきた!」
ベアード
「了解!!」
玉藻の言うとおり30メートルほど進んだところでとても開けたところに出た。
到着して間もなく、一同は言葉を飲んだ。
一面に蠢くゴブリン。むせ返るような熱気、そして置くに鎮座するは〈緑小鬼の将軍〉《ゴブリン・ジェネラル》 。
そしてその横には見たときのないゴブリンの小隊。
今回の騒ぎの根幹はやはり最深部で起きていた、一行はそう確信した。
各々得物を握り締め戦闘態勢に入る。
シゲン
「ッし!手筈通り、B班は騎馬隊の如く引っ掻き回してこい!!」
吉継
「あーゆーれでぃ?将軍様へ討ち入りでゴザル。ふふふ…。」
シゲンの号令の下、攻撃力重視で編成されたB班が無人の荒野を進むが如く爆進をする。
シゲン
「ははは…。これなら何とかなるか。わりぃ、ちょっとガス欠、少し休むわ…。」
シゲンは急激にMPが消費されて顔面蒼白で疲労の色が見える。
その場にヘタリと座り込む。
ベアード
「シゲお疲れさん!」
泳汰
「グロッキーのシゲンと退路は俺たちが守るぜ!!」
白眉
「サモン!<鋼鉄巨兵>、<溶岩巨兵>!!」
白眉は退路とシゲンを守るようにゴーレムを配置。
迫りくるゴブリンに備えた。
蔵人
「拙者もいくでゴザル。」
波のように押し寄せるゴブリンの間を通りぬけてゴブリン軍団の中に紛れ込む〈緑小鬼の百鬼長〉《ゴブリン・キャプテン》 〈鉄躯緑鬼〉《ホブゴブリン》 と言った曲者を1匹づつ消し去って行く。
ベアード
「蔵人、そのまま大物消してくれ!雑魚はこっちで一気にやるから!!」
蔵人
「御意でゴザル。」
ベアード
「っしゃ!かかって来い!!ゴブ共!!〈アンカーハウル〉!!」
泳汰
「こっちもだ!!!〈アンカーハウル〉ッ!!」」
守護戦士の〈アンカーハウル〉×2にて周囲にいたゴブリン達は2人に殺到した。
ベアードのスタイルはフォートレス、攻撃を強靭な盾で受け止め、時には受け流す。そして隙有らば攻撃を入れる。
鉄壁の守りに隙はなく手堅くゴブリン倒している。
一方泳汰。手にする得物は身の丈ほどある大斧をを振り回しドンドンゴブリンを葬っていく。
大振りな攻撃は背後に隙ができる、そこにすかさずゴブリン達が襲いかかる。
しかし泳汰のHPゲージは減ることが無い。それをカバーするのが得物である「血塗られた大鮫の牙」と言う名の幻想級の大斧である。
名前の通り鮫の牙を模した斧である、与えたダメージの30%分の自分のHPを回復できる代物である。
「「ドンドン来いよー!(やー!)」」
沙月
「お二人はその調子で…、回復と打ち漏らしは私が。」
メガネをクイクイ上げながらそう言い放ち、無表情で斧を振い出す沙月。
泳汰
「小声)さっちゃん無表情で殺ってる…。昔(にオフ会した頃)から変わらねえな…。」
ベアード
「小声)〈D.D.D〉に居た頃から三佐さんに並んで『鋼鉄の修道女』『まさかりシスター』の異名(悪名)は伊達じゃないぜ…。」
沙月
「私が何か?」
2人
「「なんでもありません。」」
長い闘いは始まったばかりである。
沙月の元ネタはまさかりシスターことネ○シス。
わからない人はまさかりシスターで検索。




