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ブリューナク ~貫徹する槍~   作者: ホウスウ
■第3章 寄道脇道 その1 inコオリマ
33/49

032

薄暗い洞窟、明りは道筋に点々と立てられた松明の明かりのみ。

洞窟の中なのに空気はひんやりとはしていなかった。

どちらかと言えば少し熱いくらい。

この洞窟は火山の一部分か、そう認識をして1メートルほどある大きなカエルは歩を進める。


洞窟の天井に貼り着き行き交うゴブリンを岩に擬態してやり過ごす。


ゲゴゲゴ…。


そしてまた奥へと進む。









玉藻

「偵察終了!土蝦蟇お疲れ!」


颯爽と登場をしたミッドナイトフェンリルの3人。

3人の登場により作戦の選択肢は増えることとなり大いに助かっていた。


エーヴィル

「中の状況は?」


玉藻

「道は一本、ゴブがうじゃうじゃ。」


玉藻が何をしていたのかと言えば大災害以降発見された〈幻獣憑依〉《ソウル・ポゼッション》による憑依偵察である。


手持ちの召喚獣、土蝦蟇に憑依をして洞窟内を偵察していたのだった。


白眉

「大体でいいので内部構造イイですか?」


白眉が紙と羽根ペンを取り出し述べられた通りに地図を描きだす。

本来地図は地図屋の領分であろう、しかしその地図屋が居ない以上はそれに近い書き物をする筆写師の白眉が適任だろうとシゲンが指示した。

やはり心なしか書き物の職種では無い者が書くよりは見やすいような気がする。


白眉

「入口から道は一本、蛇行した道の先には大広間。大広間の左右に部屋が2・2の4部屋。意外とシンプルですね。」


玉藻

「左右の部屋は住居スペース的な感じ、出入りが多かったかな?あと大広間の奥の方ではゴブ達が採掘してたわ。」


シゲン

「は?ゴブリン共がツルハシ持って採掘か?」


玉藻

「まさにそれ!あとはノーマルのほかに職種ゴブリンが全部じゃないにしてもごろごろ。数は500はいたかな?」


〈緑小鬼〉《ゴブリン》 と言えばノーマルのゴブリンの他に〈緑小鬼の将軍〉《ゴブリン・ジェネラル》 や〈緑小鬼の調教師〉《ゴブリン・テイマー》 が有名である。


しかし、独自の生態系を持つゴブリンはそのほかにもプレイヤーメイン職に負けない数の職種がある。


〈緑小鬼の砲撃兵〉《ゴブリン・アーティラリー》

〈緑小鬼の占領隊長〉《ゴブリン・オキュペーションリーダー》

〈緑小鬼の観測兵〉《ゴブリン・オブザーバー》

〈緑小鬼の祟り使い〉《ゴブリン・カースメイカー》

〈緑小鬼の百鬼長〉《ゴブリン・キャプテン》

〈緑小鬼の祈祷師〉《ゴブリン・コンジャラー》

〈緑小鬼の呪術師〉《ゴブリン・シャーマン》

〈緑小鬼の滑走士〉《ゴブリン・スケーター》

〈緑小鬼の狙撃手〉《ゴブリン・スナイパー》

〈緑小鬼の巫術師〉《ゴブリン・センシヴィティ》

〈緑小鬼の剣闘王〉《ゴブリン・チャンピオン》

〈緑小鬼の死術師〉《ゴブリン・デスコーラー》

〈緑小鬼の自爆師〉《ゴブリン・デストラクター》

〈緑小鬼の先祖霊〉《ゴブリン・トーテム》

〈緑小鬼の罠戦士〉《ゴブリン・トラッパー》

〈緑小鬼の手斧兵〉《ゴブリン・ハチェットマン》

〈緑小鬼の獣操師〉《ゴブリン・ビーストマスター》

〈緑小鬼の呪言使い〉《ゴブリン・フィリ》

〈緑小鬼の霊媒師〉《ゴブリン・メディウム》


ヤマトサーバーの中でもこれだけの種類が確認されている。


ベアード

「オーギュストさんは元は只の洞窟って言ってたよな?そこにゴブの大軍隊が入って被害がコオリマまで出ているっと…。逆にこれだけの軍勢がいて周辺都市への被害が少なすぎやしないか?」


泳汰

「確かに。これだけの軍勢がいたらもっと暴れまわって被害が出ていても良さそうだ。」


吉継

「不可解だネ。逆にその洞窟に用があって籠っている、軍団はその護衛と考えるとシンプルじゃないかイ?」


シゲン

「その推測いいな。でもさ、たとえば〈緑小鬼の採掘者〉《ゴブリン・エクスベイショナー》なんてのがいたとしよう。ゴブは鉄を掘り出してなにするよ?鍛冶して鎧と武器の新調か?」


一角

「ゴブリンがそんな文明的とは思えねえっすね。」


マシュー

「ゴブリンや亜人種が偉大な統率者の下で文明化して畑耕してみたいな、そんなマンガあったな…。」


シゲン

「何にせよこれは今までにはない動き…。」


吉継

「時間をかければかけるほど不利…、そんな気がするヨ。」


ベアード

「突入は10分後、各自準備をしよう。」


ベアードの号令のもとメンバーは行動に出た。

マシューが言っていたマンガは妖怪首おいてけの出るアレ。

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