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ブリューナク ~貫徹する槍~   作者: ホウスウ
■第1章 大災害 inアキバ
3/49

002

ベアードがギルドホールに着くとメンバーはテーブルを囲んで待っていた。


「みんな、揃ってるか。」

メンバーはコクリと頷く。


「おめーがビリッケツだよ!」

シゲンが小口を挟む。メンバーがクスリと笑った。


「おおお、そうだったか、待たせてすまない。さっそく本題に入ろう。

 どうやら俺たちはゲームの中に入り込んでしまったらしい。」


ホール内がざわつく。


「メニュー画面を見てもらえば分かる通り、現段階でのGMコールとログアウトは不可能となっている。」


何度試してもこの二つは反応がない。


「どうやらこの世界に閉じ込められたらしい。現段階で何か分かっているものはいるか?」

「ったり前だよな…。俺がアプデと共にログイン!新クエで楽しもう!なんて言わ なければみんなを巻き込むこともなかった…。だが、こうなってしまったからに はみんなで協力してこの世界から脱出しよう!」


「「おおーー!!」」


ホールで歓声が沸く。


「こんな状況で慌てふためいて嘆くこともなく一致団結とは、まだ夢だと思ってい るのか…。はたまたただのゲームバカなのか…。何にせよ揉めなくてよかったわ。」

「シゲン、その通りだよ、これからどうしたらいいと思う?」

「まぁ~情報集めたり衣食住の確保じゃないか?」

「よし、班を分けて行動しよう。食べ物を集める班、情報を集める班に分かれて動くように。」

「「ういーっすっ!」」


次々にホールから退室して行動を開始するメンバーたち。


「俺らも動くとしよう、知り合いに手当たり次第に念話してみるか?」

ベアードはシゲンに聞いた。


「そんなんみんなメンバーが勝手に合間見てやるっしょー?

 あるじゃん?重要なお役目がさっ!」


シゲンはニヤニヤしながらベアードに詰め寄って耳元で囁いた。


「フィールドに出て一戦やってこようぜ!」

「はぁ??こんな状況で何言ってんだよ!」

「怒らない怒らない!実はもう段取りはお前さんが来る前に話はつけてあってさ、あとはお前がこの船に乗るだけなんだが…。」

「用意周到と言うかなんというか…。そんなこと言われたら断るに断れないだろう、はいはい、乗ります乗ります。そのタイ○ニック号に乗せてください。」

「うおおおい!その船沈むじゃねーか!それは勘弁な!」

「そうだな、これがゲームなら、死んでも神殿送りで済むけど、もしいつもみたいに生き返りができなかった場合を考えると…な?」

「まぁ、神殿送り(デスルーラ)にならない程度にっつーことでさ!」

「はいはい、シゲには敵わないわ。」

「おうよ、待ち合わせは旧アキバ駅出入り口。合流後静かーにフィールドに出るぞ。」

「確かにこの騒ぎじゃ堂々と出て行ったら目立つな…って行くメンバーはギルメンじゃないのか?」

「俺の知り合いなんだけどさ、同じこと考えてて、こんな事態でもお外に出てみたいんだって。」

「うーん、頭が弱い人なのかな?」

「おう、会ったらチクるぞ!んだってあこがれのゲームの中だぞ!楽しみたいだろー!」

「わかったわかった軍師殿にお任せしますよ、行くぞ!」


ここはゲームの中なのか、現実なのか、

彼らはわからないまま一先ず同行者との合流地点へと向かう。


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