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ブリューナク ~貫徹する槍~   作者: ホウスウ
■第2章 弱肉強食? inススキノ
14/49

013

原作のキャラが出てきます。緊張…。

PK騒動から数日、事態は沈静化をし平穏な日々が続いた。

しかし、アキバの街には一向に活気はなくどんよりとした雰囲気のままだった。


ノースオーガ一行は、大災害以降の情報取り纏めや、大災害以前から関係のあるギルドへの顔出し、情報交換などの雑務に追われていた。




ギルド会館・〈三日月同盟〉ギルドホール前



チリーン と呼び鈴を鳴らす。


「っと、時間は遅れてないな?」

「連絡の時刻ぴったりです。」


シゲン・白眉の2人は関係ギルド回りで〈三日月同盟〉を訪れていた。


「これはシゲン様。お越しいただきありがとうございますわ。」

「お久しぶり~!!シゲちゃんもホンマにシゲちゃんやね!元気そうでよかったわ~!」


わざわざこんな俺に様までつけて呼んでくれた「ザ・数学女教師」のような女性はヘンリエッタさん。ここのサブマスにして会計を預かるインテリ系女子。


そして大阪弁の明るく人なつこい姉御肌、いつも向日葵の様な笑顔を浮かべている女性は三日月同盟のギルマス・マリエールさんだ。


「大災害以降はどうですか?」

「ん~とな、ウチのギルドん中ではそんなに困ることはないねん。でもな、アキバの空気はイヤや。」

「確かに。どうにかしたいもんですが…。」

「そうなんよ。でもなウチ一人でもギルドのみんなで動いてもどうにもならんのよ。」


「こればかりは…。」と唸る4人。


「ほ、他には?」

少し言葉に詰まりながら白眉が聞いた。


「そうですねぇ…。」

「ウチはほとんどのメンバーがアキバにおるんやけどな、一人だけススキノにおんねん。」

「そちらが当ギルドの現在の最大懸念はでしょうか。」

「ほう、ススキノとはまた遠い。」

「都市間トランスポート・ゲートが使えない今では結構な距離ですね。」



現実世界における東京-札幌間の距離は約850kmである。

〈ハーフガイア・プロジェクト〉下のこの世界においては半分の425kmとなる。

大災害後のこの世界で長距離遠征をした話は聞いたことが無い。


「そうなんよ、アキバが落ち着いたら迎えにいかんと、とは思ってるんけどな。」

「まだ連絡が取れないのが不安要素ではあります。無事でいてくれればいいんですが。」


飛行可能なモンスターの召喚笛でいけば往来もたやすいだろう。

しかし俺の記憶ではここのギルドにその保持者はいない。


馬で行くか?そんなの下手したら1ヶ月以上かかる。

それにここは戦闘できる者が少ない。


それを心の中に留めた、言うことはしなかった。


「それは心配だ。無事に連絡が来るといいですね。」

「僕たちにお手伝いできることがあったら行ってくださいね。」

「うん、ありがとう!おおきに~!」


そんなやり取りをして三日月同盟のギルドホールを後にした。


強く言えない、ゆるい信念の自分が嫌いになりそうになった。


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