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愛を知る時 ~本当の王妃になるまでに見つけた愛に守られるまで~  作者: 与謝野竜胆


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第二章 日常

 侍女たちがそれぞれの恋を育んでいるようで、私の部屋がピンク色なのではないかと感じてしまう。

 そういう私もケレの溺愛?侍女たちがそう言っているのだが、何とも反応に困ってしまうことが多い。

 ケレは、触れ合うことが好きなようだ。

ソファーでは常に横に座って腰に手を回してガッチリとホールドされているような気になるし、頭を撫でる、キスをする、髪の毛をもてあそぶ、常に私に触っている状態だ。好きだ、愛していると伝えてくれるのは嬉しいが、私にも聞いてくるのはやめてほしい。そして、誰がいても気にすることがないので、私は時々恥ずかしくなる。

ケレは、いつものことだ、気にするなというが気になる。

 時々、子づくりが激しすぎて翌日に起き上がれないこともある。執務に支障がでることもあるので、最近はきっぱりと断ることもある。そんな時は不貞腐れてしまって、仕方ないのでよしよしと宥めていると、どちらが年上なのかと思ってしまう。

 私の部屋には、ディル、ファビ、ライが集まっては報告や相談をする。ほとんどは愚痴なのだが。

 その時の話をすると、ケレは途端に不機嫌になる。マチルダからは小さな嫉妬ですよ、器の小さな男は嫌われますのにね 気にしないで下さいと言われている。

 それでも報告だったり相談事もあるので話をするのだが、今日も集まったのか?なんで王妃の部屋に職員が集まる必要があるんだ?と毎回機嫌が悪くなる。

 特にディルの話をすると、目をかけすぎだの特別扱いしているだの言われる。

 ディルは私がこの国に来た時に、最初に行動を共にしてくれた大親友で大恩人だと言っても理解してくれない。

 ディルからも、僕はエルのことは好みじゃないと言っていたとハッキリ国王に伝えといてくれと言われた。酷い言い草である。執務に弊害が起きるよりましだ、気にするようなことじゃないと軽くいなされた。

 マチルダからアドバイスです。と言われて 

国王の瞳を下から見上げて、私の一番はいつだってあなただけですと言ってみて下さいと言われたので、そのように行動した。効果抜群だった。驚きである。私はマチルダ先生の指導の下、恋愛と国王の懐柔の仕方について学んでいる。


 アルドアルの収益が順調に伸びてきている。スワツール国からだけでなくオーレンスト国からの観光客も増えてきている。農業の収益も大きい。温室で貴重な苗の交配が実を結び各地に適した苗の分配が順調に行われている。農場では、乳製品と家畜の肉がブランド化されて人気になっている。

生産者も購入者も喜びの声が上がっている。

 自分がおこなってきたことが実を結んでいくことの喜びは、大きな幸せだった。


 そして、私に「ご懐妊です」の言葉がドクターバーナードから告げられたのです。

 私が母親になるなんて、驚きと嬉しさでマチルダに抱き着いた。

 ケレも異常な喜び方だと言われるほど執務室で歓喜の声を上げたらしい。そして私の私室に来て、私を抱き上げてクルクル回ったものだから、ドクターバーナードからお叱りを受けたのだった。

 出産経験のある侍女たちがいてくれるので心強い。こんな時はどうしたらいいのか?を瞬時に答えてくれる。

 マチルダから、新しい侍女を急がないといけませんね、今から出産ラッシュに入るでしょうからと言われた。エヴァもカリーナも妊娠する可能性があることと国王に子供が産まれる前後には出産が多くなる。側近候補に名乗りを上げるため同級生になれる可能性を狙ってくる、若しくは婚約者候補になれる可能性を狙ってくるからだと教えられた。

 侍女の候補者は数人いるらしい。使用期間を設けてもいいかと聞かれたので承諾した。

 ディルやファビ狙いで侍女に応募してくる令嬢もいるので、半年間の使用期間内に判断していくことなったようだ。 

 特にディル狙いの令嬢が多いらしい。マチルダ曰く、ファビは幼馴染の女性がいて婚約者候補だと知れ渡っているらしい。双方が思いあっているのに、ファビがヘタレなので進展しないと若干お怒りである。

 マチルダが少し悪い顔になって、その子を侍女に抜擢しよう。ファビが焦るから面白いものが見れるかもしれませんよと言ってメリッサと笑っていた。


 ファビの幼馴染はミライヤという21歳の伯爵家令嬢。こげ茶色の髪にブルーの瞳が涼しげな可愛らしい女性だ。私に挨拶するときも少し頬を染めて「お会いできて光栄です。よろしくお願いいたします。」と挨拶してくれた。

 マチルダから「今日から出勤してもらっています。ファビには話していません。見ものでしょうよ。」とミライヤと目を合わせて笑っていた。

 いつものように終業後にディルやファビやライが集まる。

 今日はファビが法務大臣のことを愚痴りだした。いつものようにお茶と茶菓子が給仕される。

給仕するのはミライヤだ。ファビが大臣の要求が無謀すぎると言って、他のものに相槌を求めた時にお茶が差し出された。ありがとう。と笑顔で受け取って固まった。

「ミッ、ミッ、ミライヤ?」とファビが言って、ディルやライもアレ?という顔になった。

ミライヤが「ファビ様、お疲れ様ですね。皆様もお疲れ様です。」そう言ってにこやかに、ファビに茶菓子も差し出した。

 ファビの目がうろうろと落ち着きなく動くのを見て、ちょっと可笑しかった。

私が、今日から私の侍女をしてくれることになったようだとファビに言うと「ミッ、ミランヤ、聞いてないんだけど」「はい、話していません」と動揺するファビに平然と返事をするミライヤ。悪い顔で笑うマチルダとメリッサ。

 ちょっと面白いことになりそうな今日の報告会なのであった。

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