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愛を知る時 ~本当の王妃になるまでに見つけた愛に守られるまで~  作者: 与謝野竜胆


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第二章 侍女の恋シリーズ

 私の名前はジュリア。侯爵家の3姉妹の長女です。

私の恋バナは、恋バナと言えるのかどうか…ですが聞いてください。

 私の家は子供が女の子ばかりの3姉妹です。長女である私が婿を取って侯爵家を継ぐことになっていました。

 その為、早くから婚約者が決まっていました。相手は伯爵家の3男です。

幼い時はお互いに遊び相手という感覚でいました。ところが、婚約者は成長して思春期にはいった頃から何を勘違いしたのか、一般常識をどこかに忘れてきてしまったのです。


 私の見た目は、フワフワしたピンクブロンドの髪に大きなオレンジ色の瞳をしています。小柄なこともあってか、周囲から綿菓子みたいな女の子と表現されることが多く、大人しく従順に見えるらしいのです。

ところが、その見た目に反して、侯爵家の跡取りを任されるくらいの気概がある、はっきりものを言う性格でした。

 付き合いがある友人や傍系の人達は私の見た目と性格の違いを把握していました。私は、婚約者もそのギャップを理解していると思っていました。


 私の婚約者の名前はミゲウ。私と同じ年です。見た目は、シャープな輪郭に茶色い髪に茶色い瞳で凛々しい目が印象的な美少年だと言われているようです。

 出会った頃のミゲウは、私を見てポーと頬を赤らめて、可愛い人ですねと正直に気持ちを伝えてくれるような男の子でした。

 そんなミゲウが14歳くらいからだったと思います。

私に対して上から目線で話しかけてくるようになってきました。

 周囲にいる学生達は、いくら婚約者といえど伯爵家の3男が侯爵令嬢にその話し方はないのでは、と注意もしてくれていましたが聞く耳を持ちませんでした。

 例えば、休日前に突然、明日は買い物に行くから一緒に来るんだ。というので、私にも予定があるから行けないと断ると、婚約者の俺が誘っているんだから優先するべきは俺じゃないのか、と言ってきたり、お昼を食べる時も気まぐれに、一緒に食べよう、もちろん食事は俺の分もあるよなと言ってくる。今の今誘われても一緒に行動できないし、食べるか食べないか分からない食事の準備をする訳がない。やんわりと断ると、俺を大事にできないようなお前は婚約者に相応しくないと言ってくる。時には一緒に勉強しよう、俺が教えてやると言ってきます。確かにミゲウは学年で成績は10位以内をキープしています。私は常に3位以内です。誰が誰に教えると言っているのでしょう?このような感じで、自己中心的な考えを押し通すようになっていきました。

 私も最初が肝心だと思って、ミゲウには間違っていることは間違っている、勘違いしないように、と事あるごとに話をしていました。

 しかしミゲウは、うるさい、俺に指図するな、俺の指示に従え、そう言って自分優位な考えを改めようとしませんでいた。

 こちらも言えば言うほど機嫌が悪くなり大声で怒鳴るミゲウに対して、お互いに嫌な気持ちになるくらいなら黙っていようと思うようになりました。

 私が注意しなくなるとミゲウは、自分の言うことが分かったのかとばかりに益々横柄な態度をとるようになっていきました。

 

 その内に今度は、女生徒を数人周囲に置くようになりました。身分は子爵家や男爵家の令嬢です。

 私に目線を向けながら、君たちは可愛いな、従順で大人しい。私の価値を理解している。婚約者がいるが可愛げがない鼻につくような女だ。と私を貶めるような発言をします。

 私の価値って、ミゲウに価値なんて、申し訳ないけど婿に入るくらいしかないのに何を言っているのでしょうか?ミゲウの考えていることがさっぱり分かりません。

 私は父親である侯爵閣下に事の次第を報告していました。被害がなければ様子を見ていきますが、被害を被りそうならミゲウとの縁は切らせていただきたいと申し出ていました。私には侯爵令嬢として責任があります。

 侯爵閣下は、分かったと承諾してくれて、伯爵家にも申し入れしておこう。それでも改まらないようなら見込みはないかもしれない。

 ここからは親子の会話だが、ジュリ(ジュリア)は、ミゲウのことはどう思っているのかね?そして、ジュリは侯爵家の跡取りとして日々努力をしている。しかしミゲウは何もしていないようだが、それについてもどう思うかね?

 私は、婚約破棄若しくは婚約を白紙とした場合でも、侯爵家の名前に傷がつくのではないかと思います。それならミゲウには大人しく婿としての務めだけ果たしてほしいと思っています。

 ミゲウの今の態度では、大人しく婿の務めだけというのは難しいように思います。最近のミゲウに対しては情も持てなくなりそうです。

 父は、愛情は全くない、情も薄れてきているという認識でいいかい?と聞かれたので、はっきりとそうですと答えました。


 そして、その週末にいつものように突然、ミゲウから街中の散策の誘われました。

 私は領地の視察に行かないといけなかったので、領地の視察に行くとミゲウに告げました。

 どうしたことかミゲウが、じゃあ一緒に行こうと言ったのです。田舎は何もないから嫌だとか、王都で楽しいことをした方が有意義だとか言っていた人が、どういう風の吹き回しでしょうか?

 訝しくは思いましたが、行くというのでいい経験になればと思い、朝早い出発だけど大丈夫か?視察なので見て回ったり、話を聞いたりするので観光するような時間はないということを説明しました。

ミゲウは大丈夫だと返事をしました。

 そして、ミゲウも一緒に領地視察に向かったのです。

 領地視察では、領民達の話を聞いたり、取りまとめ役と相談したり、現地を見て回ったりしました。

退屈そうにしていましたが、ミゲウは大人しく視察に同行してくれていました。

 何か心境の変化でもあったのか?父が伯爵家に申し入れすると言っていたから、親から何か言われたのかと思っていました。

 視察を終えて、夕方になり帰宅の準備をしていると取りまとめ役が慌ててやってきました。

 一家全員が発熱している家があります。流行ると困るので報告にきました。とわざわざ教えにきてくれました。

 せっかく教えてもらったので、私はその家に様子を見に行くことにしました。するとミゲウが怒り出しました。病気に罹るかもしれない場所に態々行く必要などない。時間も遅いし直ぐに帰る。そう言うのです。

 侯爵家の領地で起きた問題なので対応するのは当然のこと、帰りたいなら一人で帰って下さいと言いました。そんなの当たり前のことだ。

報告をもらっておきながら、何もせずに帰るとかありえない。

 気に障ったのだろう、言う事がきけないのかと手を振り上げた。護衛が私の前に立ち、冷ややかに何をなさいますか?とミゲウに聞いた。

ミゲウは、舌打ちをして勝手にしろと吐き捨てるように言うと帰っていきました。

 今日一日、彼が何をしたかったのか、私にはさっぱりわかりません。

 残された私は、発熱者のいる家に向かったのです。

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