表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を知る時 ~本当の王妃になるまでに見つけた愛に守られるまで~  作者: 与謝野竜胆


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/68

第二章 侍女の恋シリーズ

あらすじ

 突然、王命で隣国へ嫁ぐことになった第3王女が、自身の能力を活かしながら活動する中で、周囲の人々と心を交わし愛と幸せを知っていくお話


 第二章にはいりました。

 周囲の人々から優しく時に厳しく生暖かい目で見守られながら、王妃のエルが国王ケレとゆっくりと愛を育んでいきます。

 愛されてこなかった王妃エルが、愛されることの幸せと喜びを知っていくお話です。

 私はエヴァといいます。エル王妃の侍女をしています。侍女の中では私が一番年下です。みなさん良い方ばかりでお仕事に恵まれていると思います。

 最近、同僚のカリーナさんが王室近衛兵のラウル様と婚約されました。浮かれているのが分かります。幸せオーラ全開なのです。羨ましいことです。

 私も恋する乙女なのですが、片思いなのです。なかなか告白する勇気が持てません。

 誰かに相談したいのですが、どうしたらいいのか分からないのです。


 私は、伯爵家の次女です。2つ違いの姉がいて姉が婿を迎えて伯爵家の後継ぎは決まっています。

 義理の兄は伯爵家の次男で、アカデミーで姉を見初めて猛アタックでした。我が家に足繁く通い、デートに誘い、両親からも信頼を勝ち取り外堀を固めていきました。

 姉はおっとりした性格のお色気美人なので、アカデミーでもライバルは多かったと思いますが、義理の兄は、先手必勝であっさりと姉の心も掴み取っていきました。

 義理兄も姉も伯爵家にいて、ゆっくり婚姻の事を考えていけばいいよと言ってくれていましたが、肩身が狭い。甥が産まれてからは、ますます居てもいいのか?なんて考えていた時に、エル王妃の侍女の話がありました。

 願ってもないことです。直ぐに希望しますと返答しました。侍女の条件の中に他国語を話せるこというのがあったようで、アカデミーで隣国の言葉を話せるようになっていて良かった、私は合格したのです。

 勿論、侍女の条件は厳しいものでしたが、マチルダ様やメリッサ様と教育係の講師の方々のおかげで、作法や立ち居振る舞いや言葉遣いなど自信を持って侍女のお仕事ができるように育てていただきました。

 エル王妃様も気さくで優しく気遣いのできる方なので、働く環境は充実したとてもありがたい場所です。


 そんな中、ディル様やファビ様とライ様が度々エル王妃様を訪ねてこられます。

4人の方は非常に仲が良く、何でも話し合える関係を築いておられます。エル王妃様のことも呼び捨てにされていて、そんな3人の方を信頼されているのでしょう注意されることもありません。

 ライ様は侯爵家の三男で、管財資産課の主任をされています。思いやりがあり、誰にでも気さくに声をかけることができる方で、たくさんの友人知人がいらっしゃいます。

 ディル様のアイスラー侯爵領が水害で大変な時には、農政局研究室のアドルフ主席に連絡をして協力を仰いでおられました。 

 エル王妃様の作るお菓子を絶賛しながら、私がいれるお茶をおいしいと言って下さいます。

そうなのです、私はライ様のことをお慕いしているのです。


 私の実家は伯爵家なのですが、母方の実家も伯爵家で母の弟(私の叔父)が継いでいます

その伯爵家の跡継ぎを探していて、元々予定していた男爵令息が商家に婿入りすることになってしまい、新しい跡継ぎを探すことになりました。

 母親が私に結婚を機に伯爵家を名乗らないかと聞いてきたのです。結婚なんて、好きな殿方に告白もできていない私に何を言ってくるのかと思いました。

 ライ様は令嬢達に人気があります。私のような凡庸な女性では太刀打ちできそうもありません。協力者も思いつきません。お茶を美味しいと言って貰うだけでも幸せなことだと思うようにしています。

 先日、ライ様がエル王妃様に「最近は積極的な令嬢が増えていて困っている。先日もお茶会の後に部屋に閉じ込められて襲われかけたんだ。」と相談されていました。

 ファビ様が、そんなお茶会に出席する方が悪い。お茶会も夜会も選択を間違えると痛い目をみる。ディルも断っても断ってめげることなく言い寄ってくる令嬢に辟易していた。その令嬢が参加するお茶会などは拒否していたそうだ。

 適齢期になると良い縁を結びたいと躍起になっているのだろう、困ったことだ。秘書官や文官を紹介してやったら、運よく出会いがあったらしい。つい先日、やっと解放されたと言っていた。

 そう簡単に婚約できる令嬢に巡り合うなんてことはないよなぁと3人が話しておられた。

 エル王妃様が、スワツール国は自由恋愛ができていいな、アウグスリンデ国は未だに政略結婚が多いかな。恋愛結婚も増えているとは聞いているが。私も政略結婚だが、相手がケレで恵まれていた。運が良かったんだな。3人も政略結婚はどうだ?と聞いて、3人からハイハイ、恵まれている人の意見は参考になりませんからと軽くあしらわれていました。

 未だに政略結婚もあるのですが、スワツール国は恋愛結婚も多いため、若い人たちは恋愛結婚希望者が多いと思います。

 勇気を出してライ様に好みの女性などがおられるか聞いてみました。 

エヴァちゃんとかいいよね。でも僕はね、結婚したら継ぐ貴族籍がないから相手の人を平民にしてしまうかもしれないんだよね。なんせ三男だからさ。

 私は思わず、本当ですか?私でいいですか?私もお慕いしています。私は結婚を機に母方の伯爵家を継ぐことになると思うので、ライ様させ良ければお願いいたします。と勢いで喋ってしまった。

 周囲がシーンと静まって、私も冷静になった。 やってしまった。 恥ずかしい。

顔が上げれない。どうしたらいいのか分からない。

 エル王妃様が、エヴァはライのことが好きなのか?二人は想い合っているということでいいのか?とライ様に聞いているようだ。

 ライ様が、ちょっと二人で話してきます。と私の手を取って庭園に連れ出してくれた。

 すみません。と謝る私にライ様が、僕の方こそごめんね。先に伝えないといけなかったね。

いや、ほんとに継ぐ爵位がないと考えていたから、簡単に話を進めることができなかったんだ。

令嬢で育ってきた人に平民になりますがいいですかとはとても言えないでしょう。

待たせることになっても、出世して肩書だけでもしっかりしたものにしてから、婚約も結婚も考えようかと思っていたんだ。

 さっきの言葉が本当なら、僕からハッキリといいます。エヴァ、君が好きだ。良ければ僕とお付き合いして下さい。

 私でいいのですか?本当に?と思いながら、はい、よろしくお願いいたします。と返事をした。

何という展開が待っていたのでしょうか。こんなことってあるんでしょうか。混乱する頭の中はグルグルしています。

 ライ様が傅いて、私の手にそっと唇を寄せます。エヴァを幸せにできるように努力します。私を選んでくれてありがとございます。そう言って指先に触れるか触れないかのキスを落とします。


 あぁ、なんてことでしょうか。こんな幸せがあるんでしょうか。私は自分の頬をつねってみます。痛いので夢ではないようです。恋愛小説のようなことが、私に起こったのです。ドキドキとする心臓は幸せの音なのですね。

 部屋に戻ってライ様から、皆さんにお付き合いすることを報告されました。

エル王妃様が、随分前から好きあっていたのに、今から付き合うのか?付き合ったら婚約になるのか?とディル様に聞いていたところでマチルダ侍女長から、王妃様、その件は後程お話ししましょうね、詳しく。と小さな子を諭すような顔で言われていた。

 エル王妃様が、はい分かりましたとしょんぼりした顔で返事をされていた。


 これからライ様が我が家を訪ねてこられて、お付き合いの許可と、できれば婚約まで済ませておきましょうかと提案されたことで、我が家は大騒ぎになったのでした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ