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Until the end   作者: The one
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Arc 1 ― 第2話-:「我こそはマックス・レイヴン!」

マックスは弱くないことを証明するためなら、自分の中にすら存在を知らない力さえ引き出す!

「俺の人生、ずっとみんなに馬鹿にされてきたんだ。誰もが知ってる奴だけど、実際に話しかける奴はいねぇ…」


「8年生になるまで、友達なんて一人もいなかった。俺は…」


「俺は強い。」


「弱くねぇんだ!」


空から落ちてきた女の子が、生命の女神の方へ颯爽と歩いてくる。


「見つけるのにどれだけ苦労したか、全然分かってねぇんでしょ?」

彼女は嘲るように、皮肉たっぷりの声で言う。「こんな田舎の片隅に隠れてるなんて? 賢いけど、俺からは誰も隠れられねぇわ。あははは!」


「ソフィア…」

女神は、緊張した口調で呟いた。


「おお、これは何だ?」

ソフィアは獲物を見るような目でマックスを捉えながら言う。「この未開発な小さな惑星の出身か。教えてくれ、坊や――俺が到着した時に、どうしてお前があの子の近くにいたんだ?」

その笑い声は、砕け散るガラスのように響く。


マックスはよろめきながら立ち上がる。女神の顔は秒ごとに青ざめていった。


「聞け、マックス――」

女神が焦った声で話し始めるが――


ソフィアは忽然と姿を消す。背後でポータルがパチンと閉じた。


「一体何をしてるんだ?!」

とマックスは息をのむ。


「正確なところは分からねぇけど…」

女神が囁く。「彼女の力なら、敵の目から消えることができる――」


【バキッ!】


ソフィアが女神の背後に再び現れ、手からは紫のエネルギーが煙のように立ち上る。彼女は一気に攻撃を仕掛けた――


【ドカーン!】


爆発が森全体を揺るがす。女神は辛うじて防ぐが、その衝撃波でマックスは木々の間を転げ落ち、50ヤード先に激突。足が「パキッ!」という音を立てて折れた。


「ぎゃっ――! 足が!」


地面の真ん中、女神はクレーターの中に立ち、ソフィアの猛攻に対して腕を広げている。


「本気で自分を救えると思ってるの?」

とソフィアは嘲笑する。「命令ははっきりしてる。お前を捕まえて、この道にある全て――この哀れな惑星まで虐殺するのさ。」


「お前がここにいる理由は、俺はちゃんと知ってるんだ」

女神は唸る。「彼は俺たちの完全な力が戻るのを恐れてる…そうだろ?」


女神は破壊的なアッパーカットを叩き込む。緑のエネルギーが拳から噴出する――


【ビュッ!】


だがソフィアは全く動じねぇ。「あははは! それって…狙いか?」


「気を引くためさ」

女神はにやりと笑う。


ソフィアの下で大地が割れ、結晶のような尖塔が突き上がる――

だが、ソフィアはまたしても姿を消してしまった。


「くそっ!」

女神は荒い息をつく。「援軍が必要だわ。」


その間、マックスは折れた足を押さえ、白熱のような痛みが全身を走る。


「…動かねぇとな…」


ソフィアが再び現れる――しかしすぐに女神の破壊的な一撃を受ける。


「お前のポータルトリック、二度と通用しねぇ」

女神は低く唸った。


彼女たちの戦いは目も眩むほど激しくなる。拳が超音速の速さでぶつかり合い、周囲の木々が蒸発する。マックスはその動きを全く追えず、ただ緑と紫の閃光だけが目に焼き付く。


「お前には勝てねぇ!」

女神は咆哮する。「俺の本当の力、まだ見たことねぇだろ!」


彼女の茶色い瞳がエメラルド色に燃え、髪は生きた蔦のように激しく躍る。女神は優勢に回り、ソフィアを顎に激しい一撃で叩き返す――


「ぐはっ――! 本当に痛ぇ……」

ソフィアは血を吐きながら言う。「でも、本気でそう思ってるのか…?」


女神は両手を背中に組むと、眩い緑の光輪が彼女の周りに広がった。


「創造の息吹!」


その爆発がソフィアを何マイルも先の森へと吹き飛ばし、女神はすぐ後を追って突進する。


「まずい…」

女神は小さく呟く。「奴らに見つかっちまった…それに、まだエホバの居場所も掴めてねぇ。」


「アハ…あははは!」

ソフィアの笑い声が煙の中から響く。「それで俺を終わらせられると思った?」


ソフィアは再び突進――


【ドンッ!】


そして女神を地平線の向こうへ吹き飛ばす。


「んっ、強ぇな」

ソフィアは甘い声で言いながら伸びをする。「こんなに楽しいのは何世紀ぶりだぜ。」


その時、彼女の視線はマックスに留まる。


「おお? お前は彼女の小さなペットか?」


マックスは必死に這い去ろうとするが、胃がむかむかして……


「ぐわっ!」

と恐怖で嘔吐する。


「怖がんなよ」

ソフィアは甘ったるい声で、ふざけた顔をしながらマックスの頬を撫でる。「すぐ終わるって約束する。信じてよ!」

と指を立て、くすくす笑う。「それに、心配するなよ――お前の死体をコレクションに加えるつもりはねぇから。」


「お前…正気かよ――!」

とマックスはまたも嘔吐する。


「おっと! 驚かせちゃってごめんね~」

ソフィアはマックスの顔を強く掴み、にやりと笑いながら続ける。「ほら、ほら…大丈夫。誰だっていつかは死ぬんだから。」


「こんなの、不公平だ…」

マックスは絶望に打ちひしがれる。「俺はまだ若い……生きる前に終わっちまうなんて――」


遠くで、女神が一直線に彼らのもとへ戻ってくる。


「ちっ、ちっ。邪魔はするなよ」

とソフィアが舌打ちしながら、マックスの前に再び姿を現す。「ここはもう私の世界。ここにあるものは全部、私が支配してる。もしくは…鬼ごっこでもどう? そっちの方が楽しそうかもね――」


「絶対に無理だ!」

とマックスは唾を吐きながら叫ぶ。「俺はこれを生き延びてみせる――!」


「退屈だわ!」

ソフィアはため息をつき、マックスの背後にポータルが開くと、紫色に光る拳で彼の腹を容赦なく殴り込む。


【ぎゃっ――!】


毒が彼の血管を駆け巡り、世界はぐるぐると回り出す。彼は倒れ、手足が重たくなっていく。


「この毒は幻覚を引き起こすのよ」

ソフィアはブーツを彼の顔に押し付けながら呟く。「死ぬ瞬間すら分からなくなるからな。」


マックスは叫ぼうとするが、声が出ない。


「でも、実際に手を下すのは大好きなのよ」

彼女は低く囁きながら、マックスの喉を掴んで持ち上げる。「あの光が消えていくのを見るの…」


彼の視界が暗くなり、顔は死体のような紫に染まる。


「これが…終わりか?」

とマックスは心の中で呟く。「俺の人生、何だったんだ?」


そして――


真っ暗闇。


果てしない虚無の中、影に包まれた女性が彼の前に立つ。


「お前は…誰だ?」

とマックスは咳き込みながら問いかける。


沈黙。


遠くに、眩い光が輝いている。


「それは…転生か?」

希望が一瞬灯る。「待ってくれ――お前は、俺の夢に出てきた女性じゃねぇか! 死の天使か?」


彼はよろめきながらその光に向かって歩き出す――


「いや……」

と女性は囁く。「そこへ行っちゃダメよ。」


「なんでだ? これが俺のセカンドチャンスだ! もっと強くなれるんだ――!」


女性の拳が彼の胸に突き刺さる――

血ではなく、光が噴き出す。


マックスは奈落の底へと投げ出される。


「お前は……俺に何をしたんだ?!」

彼は叫ぶ。何かが彼の内側で展開し始める――


【ドシャーン!】


黒曜石のような障壁が粉々に砕け、彼は落下する――


「…諦めるな…」

女性の声が遠くから響く。


そして――


現実が元に戻る。


ソフィアは依然として彼を絞め続ける……だが、今や彼の体は未知のエネルギーで燃えている。


「お、まだか?」

ソフィアは瞬きをしながら驚く。「死んでねぇのか?」


「違う」

マックスは呻きながら叫ぶ。「お前を殺すのは、俺だ!」


彼は力強く解放される。瞳が純白に燃え上がり、神々しさを超える輝きを放つ。


ソフィアはよろめいて後退する。「お前…お前は――」


「俺はマックス・レイヴンだ!」


そして、女神の声が驚愕とともに響く:


「マックス…お前がエホバだ!」

マックスは、弱さを証明しないためなら――自分でも気づいていない力さえ引き出す

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