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Until the end   作者: The one
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Arc 1 ― 第1話--終わりの始まり

現実と幻想の間


全てが破壊された。完璧だった世界は、もう塵。生き残った領域は地獄みたいな風景に。何十億もの命があったのに、残ったのは…何百万年も戦い続けた二人きり。


「なんでこんなこと…?」


オレは彼女を倒さなきゃ。これが最後のチャンスだ。


20代前半のマックスは、疲れ果て、敗北感に包まれていた。それでも、かすかな魔法の動きを試みる。目の前には、漆黒の髪に冷酷な表情、圧倒的なオーラを放つ女が立っていた。


「いつまでたってもわかんないの?勝ち目なんてゼロ。その惨めな呪文が効いたとしても、私には無意味よ。私の力は無限大―どんどん強くなるの、アハハ!」


「お前は全部壊した…オレの世界も、友達も、家族も!『リセット』が失敗しても、絶対に殺す!!」


何千年も、マックスは泣き続けてきた。でも、アリアナだけは許せない。


「バカめ。オレは好きなだけ力手に入れるんだ―」


アリアナが突然言葉を止め、体が氷のように固まる。


「私…やっちゃった?彼女を殺した…?」


アリアナの髪は茶色に褪せ、服はボロボロ、顔は影に覆われる。それでも、マックスはこれが望んだ結末だと確信している。


「何が起こったんだ…?」


謎の女が何か言おうとするが、言葉にならない。


「立ちな」


「あなた…誰?何が起こったの?」


「お願い…立ちな…」


そして、すべてが闇に包まれる。



夢…?


めちゃ現実感あったのに。全部覚えてるけど、全然寝てないみたいな感覚。


あー、わかった。『ザ・ファイナル・アドベンチャー』の夢か―毎晩見てるやつ。あの魔法の世界、マジで行けたら楽しいのにな。


部屋は普通のティーンエイジャーみたいに飾られている。アリアナのポスター、マックスが戦ったキャラのポスター、夢で着てた服に似た格好のキャラのポスターが壁に貼られている。どうやら、マックスは大好きなシリーズのワンシーンを夢で見たようだ。


窓から柔らかい日差しが入り、アラームが鳴りまくる中、階下から大声が響いてくる。


「起きな!もう行くから!学校遅れるよ!」


「うん、うん、今行く!」


マックスはよろめきながら階下へ。夢の中の謎の女のことが頭を離れない。


「変だな…あの番組で戦ったのはアリアナなのに、最後の女は…一体誰だったんだ?どこかで見たことがあるような…」


「テレビつけとく?」


「…ま、いいか。やることないし」


「でも、やることあるだろ―学校行けよ!三日連続で遅刻じゃねえか!」


その時、ニュースがマックスの注意を引く。


創造の守護者たちが再び地球を救った後、隠された神の力を持つ人物がいるなら、この番号に連絡を…では、天気予報に移ります


「あいつら何者なんだ?子供の時からぜんぜん年とってねえじゃん!」


「お母さん、それ創造の守護者だよ。知らなかったの?あいつら不死身だよ。俺たちを守るためにいるんだ」


「守るって何から?みんなスーパーヒーローじゃねえし。ま、いいけど。遅刻するなよ!」


「家族みんな、あいつらのことバカにしてる。もしオレが地球外の超能力者の家系だったら…学校もないのに、心配もないのに―」


マックスは慌てて外へ。遅刻に気づいた。


「急がなきゃ。また遅れたらマジで怒られる。でも腹ペコだ…学校マジで嫌い」


冷蔵庫からバナナをつかみ、ダッシュ。10分の道のりを5分で走り、ギリギリで学校に到着。机に倒れ込む。


「おめでとー、今日は遅刻してないね」


「走った…息できねえ…」


「ニュース見た?創造の守護者たちが流星止めたんだって!すげーよ!」


「見逃した。寝坊しちゃって」


「でもさ、今日もあのメッセージ見たよな?また同じのが掲示板に!この『謎の力を持つ男』って誰だと思う?創造チームの新メンバーか?」


「多分だけど…はっきりわかんない。ずっと同じメッセージだし」


その時、女の子が声をかける。


「おはよ、マックス!」


「お、おう、シズカ」


「また守護者の話してるの?」


友達のタクミがむっとする。


「シズカ、あいつらバカにするなよ!今日だって流星から救ったんだぞ。いなかったら死んでたんだぜ」


「あなたたちマジで情けないわ。その童話みたいな話、まだ信じてるの?」


「まあいいや、じゃあな、マックス」


シズカは教室の反対側へ。


「マックス、あの子に告白しろよ!毎日話しかけてきてるじゃん!」


「彼女は幼なじみだよ。今はあんまり話さないけど。クールな男の子に夢中なんだ」


「甘いなぁ。オレだったらもう付き合ってるぜ!」


するとタクミが突然思い出す。


「昨日、温泉小屋の鍵、ちゃんと閉めたか?この前開けっ放しでアライグマ入ってきてさ。またやってたら、ウチの親父が追い出すって言ってたぞ」


――クソ、忘れてた!授業が始まる前に直さなきゃ…

クソ、先生来る!


教室に先生が入ってきて授業開始。マックスは手を挙げる。


「トイレ行っていいですか?」


「授業始まったばかりですよ」


「マジでヤバいです!お願いします!」


――あーあ、また変なこと言っちゃった…学校でも目立つし…


マックスは家から逃げるように全速力で学校を出る。


――温泉小屋の鍵閉めなきゃ。あの温泉の感じ、捨てられないんだよ。なんとか往復して授業に戻らなきゃ。バレたらマジで終わりだ。


森の中の小屋へ急ぐ。不自然に明るい森。


「もうすぐだ…鍵を閉めて――」


中から変な音。


「アライグマ?イノシシ?落ち着け…」


扉を開けた瞬間、目に入ったのは…温泉に浸かった裸の女。髪は漆黒。


「ここは私有地です。無断侵入はダメですよ」


「す、すみません!自然の温泉は熱すぎて、こちらがちょうど…」


彼女の顔―それは生命の女神、創造の守護者そのもの。


「あなた…生命の女神?」


「そう。知っててくれて嬉しい。マックスだよね?」


マックスは顔を真っ赤にし、なぜ来たのか忘れる。


「あなた…ここは私有地よ。出て行って」


「すぐ行くよ。学校に急いでるんでしょ?」


「なんで知ってるんだ?心読めるのか?」


女神は笑みを浮かべる。


「大丈夫。問題ないから」服をまとうと、ふわりと浮かび上がる。「暇な時はこの温泉回ってるの。楽しんでね!」


「生命の女神は飛び去っていった」


「『わ、わ!じゃあね!』」

マックスは野原を抜けて戻り始めた――彼が知っている最も速いルートは、森を通り抜けるものだった。


「ありえない…生命の女神に会った—裸で!もう少しだけ彼女を見ていたかった…

タクミに話しても信じないだろうな。写真を一緒に撮っておけばよかった。」


マックスはスマホを見て、思った以上に時間が経っていることに気づいた。「先生に疑われる前に学校に戻らなければ。」


走っている途中、また彼女を見かける―今度は不安そうな顔で。


「なんでそんな心配そうなんだ?考える暇なんてない…」


「ここで何してるの?早く出て行きなさい」


突然、不気味なハミング音が周囲を包む。


「走れ、マックス!ここは思ってる以上に危ない!」


「何が起こってるんだ?」


「普通の人間はここじゃ生き残れない。急いで!」


その瞬間、爆発が森を襲い、マックスは吹き飛ばされる。


「流星…⁉︎」


煙が晴れると、青く光る目と不気味な笑みの黒髪少女が。


「ほう、ここに隠れてたのか?新帝国からの挨拶だ。君の未来は終わり―へへへ!」


マックスは衝撃で倒れ、鼓動が早くなる。煙が目を刺し、足が動かない。心だけが叫ぶ:「動け!」

気に入ってくれると嬉しいな!

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