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お昼寝 sideレイン

 私たちの前に魔狼が現れた。いつもならソラちゃんが『もうすぐ魔狼と遭遇するよ。』とか言ってくれるけど、今日は何も言ってくれなかった。前に探知魔法で大体のことは分かるって言ってたけど今日は調子が悪かったのかな?


 そして、私たちは合計13匹の魔狼と戦闘することになった。普通の状態なら厳しい戦いになるけど、今日もソラちゃんの強化魔法が掛かっているから問題ない。


 クライは大剣で力任せに、フウジは剣に魔力を通した魔法剣で、私は左手で魔法を放ち右手の細剣で倒していく。


 1匹ずつ確実に数が減っていき、最後の1匹に私が細剣でとどめを刺す。


「えいっ!…ふぅ、終わったー。」


「今日は大量だな。1回の戦闘で1日分稼げたな。」


 魔狼は1匹分の毛皮とお肉で大銀貨数枚の値段が付く。4人で日に10匹も倒せれれば、それなりの贅沢が出来るくらいに稼げる。


 そして、クライが魔狼を収納バックに突っ込んでいく。このバックはソラちゃんの手作りで、3人とも持っている。容量はそれなりって言ってたけど、1日で満杯になったことはないから、13匹の魔狼くらいは問題なくしまえる。3人で使い方を分担しているので魔物担当のバックはクライだ。食糧が私で、その他の必要な物はフウジが収納して持っている。


「ソラちゃん、終わったよー。」


 いつものように私たちの後ろで他の魔物を警戒しつつ待ってくれているソラちゃんに話しかける。戦闘が終わった後は油断しがちだから、本当に助かる。ソラちゃんが警戒していてくれれば、安心して素材の回収とかが出来るからね。


 しかし、そこにはいつもいるはずのソラちゃんが居なかった。


「クライ、フウジ!ソラちゃんがいない!」


「「え?」」


「さっきまでいただろ。その辺に居ないのか?」



 私たちは慌ててソラちゃんを探した。ソラちゃんが魔物なんかにやられるはずないから、私たちは置いて行かれたんじゃないかと不安になる。


「いたよ。あっちに。」


 フウジが見つけたようで3人でそこに向かう。フウジは探知魔法が少し使えるから、ソラちゃんの魔力を探し出したようだ。


「…もう。何でこんなところでお昼寝してるの。心配したじゃん。」


 ソラちゃんは大樹に寄りかかり眠っていた。


「疲れてたのかな?それなら言ってくれれば良かったのに。」


「本当にな。寝るならもっと近くで寝てもらいたいもんだ。」


 2人も結構心配していたようで、見つけると安心したようだ。それにしても、勝手に離れた場所で寝ちゃうなんて。本当に疲れがたまってるのかな?


「…俺たちも休憩するか?」


「そうだね。このままにしていくわけにもいかないし。」


「じゃあ、私はソラちゃんのとなり!」


 そう言って私はソラちゃんの横に座ろうとした。


「きゃう!」


 すると、何かに弾かれ私は変な声を出してしまった。どうやら、ソラちゃんは反射結界を掛けていたようで、私は弾かれたのだ。幸い起こさないようにゆっくり座ろうとした為強く反射される事は無かった。


「びっくりした〜。これって発動しないと見えないんだね。」


「女神様の眠りを妨げようとしたからバチが当たったんじゃねぇのか?」


 クライが苦笑しながらそう言ってきた。


 私は今度は反射されないように、さっきよりもゆっくり隣に座った。ソラちゃんに寄りかかって寝る事は出来なかったけど、結界の範囲は狭いからソラちゃんの隣で眠る事が出来た。


 フウジは近くの木に寄り掛かり、クライは適当に腰を下ろした。


 そして見張りは2人に任せて私はそのまま眠りについた。



読んでくださりありがとうございます。

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