序章ーopeningー
目が覚めたらそこに居た
----ピッ
----ピッ
(……電子音がする…頭が痛い。
そもそもどこだ…?ここは)
目をあけているのに、周りは真っ暗
おまけに手も動かない
「やあ?お目覚めかい?」
頭上からなんだか間の抜けた声がした。
と、声と同時に視界がぱっと明るくなった。
「--ッ…ん‥ここは?」
眩しさに目が眩んだ。
いつのまにか自由になっていた手で目を擦り
辺りを見渡す
かなり広い部屋のようだ。
長いテーブルに向かえ合うように自分含めて12人が椅子に座っていた。
他の人達も目が覚めてきたようで、自分と同じように周りを見渡してるようである。
すると先程の間の抜けた声の持ち主の声がした。
「やあやあ!みんなお目覚めかな?」
12人が声の聞こえる方へ目を向ける。
…………
「ぬいぐるみ?」
「失礼な!ぬいぐるみじゃないやい!」
と、よく見かけるような人の顔の大きさ位のテディベアのぬいぐるみが宙に浮きながら声を発していた
「僕の名前はジョシュア!みんなのお世話係で館の管理人だよ!よろしく〜」
「お世話係?どうゆう事なの?」
俺の目の前に座らされていた長い黒髪の女性がジョシュアに問いかけた
「言葉そのままだよ!小野 満」
「どうして名前……」
「だってみんなのお世話係だもん!」
小野と呼ばれた女性はそのまま口を閉ざす
きっと何を言っても無駄なのだろう
「俺達をどうする気だ、何が望みだ」
俺は、ジョシュアと問いかけてみた。
「君たちにはね!この館から出る為に脱出ゲームをしてもらうよ!」