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戦国Trilogy  作者: 白猫
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第2話:電波の届かない所

「あぁん」

振り返るとそこには、いつもめたかも分からない4人組が俺を睨みつけている。

ご丁寧に、そのうち二人は棒っきれまでもっている。


(はぁ~・・・面倒くせぇ~なぁ~クソ眠ぃのに・・・)

「あのぉ~・・・・どちら様ですか?初めてお会いしますよねぇ~?」


一応どうにかなるかもと試してみたものの

かえってきた答えは

「半田ぁ~!なめたこと言ってんじゃねぇ~ぞぉ!」


であった。


(ん~名前までばれてますかぁ・・・・)

「いえいえ、半田って誰ですか?僕は佐藤ですよ」

と言った瞬間


相手の一人が殴りかかってきた。


俺は反射的によけ、相手の顔面に力一杯の拳を叩きこんだ。


「うぐぅ・・・」

しゃがみ込み頬を押さえている。


「あぁっ~~~~!!、お前うちの2年じゃん!!」

やっと思い出したその瞬間、後頭部に衝撃が走った。


棒っきれをもった一人が俺の後頭部をおもいっきり叩いたのだ。



「ゴッ」という鈍い音が頭に鳴り響いた。

そしてそのまま意識が薄れていくのが分かった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・



・・・・・・


「・・・・・っ・・・・・」


「痛ってぇ~~~~!!」


頭を押さえていた手は真っ赤に染まっていたが

そもそも頭は少し切れただけで結構な血がでるのは日々の体験で知っていたので

慌てることはなかったものの、段々怒りがこみ上げてきた。


「アイツらどこ行きやがった???」


まだ朦朧とした意識の中で辺りを見渡すが既に周りには誰もいなかった。


「ちっ・・・逃げやがったな」


「ん??  んんん?」


「くっせぇ~~~~!!」


横をみると肥料??の山、いや肥料の山に投げ込まれたのか?

キョロキョロと再度周りを見渡すと、一面。。。畑。。。


(アイツら何処に連れてきやがったんだぁ?)

更に怒りが込み上げるそしてこの匂いが怒りを倍増させる。


「許さん、マジデコロス、うわぁぁぁぁ!」


怒りに任せ拳を振り上げる。

「ズボッ!」拳の刺さった先は肥料の山・・・・


「くっせぇ〜〜〜〜〜!!!!」


落ち着け俺、怒りを沈めろ、

そうだ、こんな時は深呼吸だ・・・・

「スーハー、スーハー・・・・」


「・・・・」

「くっせぇ〜〜〜〜〜!!!」


もう駄目だ、はっきり言って泣きそうである。



そんなことより、水道だ・・・この泥・・いや肥料か?

まずこれを洗わないことには復讐どころではない。


俺は畑を抜け出しあたりを探したが水道どころか、水もない。

周りは山に囲まれてる。


おまけに携帯は圏外。


アイツら何処まで連れてきやがったんだ・・・・


俺は右も左も分からず山沿いの道をひたすら電波を求めて歩きだした。


数十分歩いただろうか・・・

相変わらず携帯の電波は届かない、どころか人ともすれ違わない。


歩くのも面倒くさくなり、俺はその場にへたり込み

タバコに火をつけた。


「あぁ〜あ、こんなことになるならアイツらと飯でも行っときゃ

 よかったな・・・・」

そんなことを考えボーッとしてると、遠くから何か音が聞こえてきた。


パカラッ、パカラッ・・・・蹄の音のような・・・

どんどん近づいてくる。


俺はとっさに身構えた。


「!?」

「う・・・・馬ぁ〜〜??」


蹄の音のように聞こえた正体は本当に蹄の音だった。

馬に乗った武士のような格好をした奴ら数人が近づいてくるではないか。



(どっかの撮影現場か、何かか??)

「はぁ〜・・・助かった・・・・」


段々近づいてくる人たちに俺は大きく手を振り叫んだ

「おぉ〜〜〜い」


馬に乗った男達は俺の目の前で止まり声をかけてきた。


「何者だ?」



偉そうな物言いに俺は、少しカチンときた。

「いやいや、いきなりそんな言い方はねぇ〜だろ?

 何者って・・・どう見てもちょっと汚れて、ちょっと臭い

 高校生だろうがよ!」



「・・・・・・」

何故か男達はキョトンとしている。



「まぁいいや、今撮影中?全然電波届かないんだけど、ここって何処?」


「・・・・・・」

男達はいぜんキョトンとしたままだ。


俺は携帯を出し。

「ほらっ、全然電波ないんだってよ」と近づいた瞬間


一人の男が馬から降り

「怪しいやつ」と言って斬り掛かってきた。


模造刀とはいえ当たれば相当痛いはず。

俺はとっさにそいつの刀を躱したはずが

何故か学ランの右腕部分がスパっと縦に切れた。


腕は大丈夫だったが、うっすらと血がにじんでいる。

まさに皮一枚といった感じである。


「えぇっ!?本物??」

最近の撮影は本物の刀使うのかよぉ〜

そんなことを思っていると、他の男達も馬から降り刀を抜いてるではないか。


よく分からないがなんかヤバい・・・コイツら殺気出てるし・・・

役者ってこんなに怖えのかよ。


必死で弁明しようとするが、聞く耳を持たないとはまさにこのことである。

おまけにコイツらが何を言っているかよく分からんが・・・

(斬れ)見たいなことを言ってるのだけはわかった。


こうなったら奥の手、逃げるしかない。

・・・が来た道を引き返しては当然馬に勝てるはずもない。

俺は機転を利かし横手の山に逃げ込んだ。


雑魚キャラばりの捨て台詞も忘れず吐いておいた。

「お前ら今度、刀持ってない時見つけたら覚悟しとけよバーカ」



どれだけ山道を走っただろうか、後ろを伺うと追ってくる様子はなかった。

「なんて、日だ・・・」

あまりに色々とありすぎて、怒りを通り越し呟きしか出てこなかった。


「のど渇いたなぁ・・・」

こんな山じゃ当然自販機もないしなぁ・・・・


「それにしても武士こえぇ〜〜〜

 今日の教訓だな、こりゃ透達にも教えてやらないとなぁ

 武士には近づくなと・・・」


携帯は相変わらず、圏外になっていた。

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