表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法チートのなれのはて  作者: ナベのフタ
幼少領主編
4/37

第3話 メイド長のイン

 ― Side イン ―

 私がマッハンス家にお仕えしてもう何十年(・・・)が過ぎたでしょうか。

 マッハンス家は『ゴ』の位を持つ国内でも五本指に入る大貴族です。


 私は先代当主様の頃よりマッハンス家に使える使用人でした。先代様が引退されそのご子息であるグリバ・ゴ・マッハンスマッハンス様がマッハンス家の当主へとなられ私の役目も変わりました。


現当主のグリバ様とその正妻であられるアクセラ様に三人目の子息であるラウス様が生まれ、当主様のご命令で私がラウス様の世話係に命じられました。


 お坊ちゃまは異母兄弟も合わせても一番幼く、正妻の末っ子で次期当主の継承権は皆無に等しいのです。それでも正妻の息子であるがため余計な争いの火種になる可能性が有ると、このような地方の領地で幽閉されるように育てねばなりませんでした。


 かく言う私も魔法の才能が乏しいという理由で左遷されたようなものなのですが。長年使えてきてあの若造にそのような扱いを受けるとは、現当主でなければ首をへし折ってやりたい気持ちでいっぱいです。

ですが、ラウス様と共にこの地方へ送られたことには不満ありません。


 現当主であられるグリバ様は少々頭が固く傲慢で、正妻のアクセラ様は性格がお世辞にも良いとは言えず、ラウス様は両親の愛情を知らずに育ちました。

 先代当主様は頭脳明晰で民を思いやる名主と呼ぶにふさわしい御方だったのですが、鷹が鳶ということでしょうか…。


 そのような現当主に従うよりも可愛らしいお坊ちゃまを自分好みに育てる方が人生も楽しいというものです。

ご両親のように傲慢で欲深かにならぬようお坊ちゃまには泣く泣く厳しい躾をしてきました。

しかし最近のお坊ちゃまはどこか様子がおかしいのです。


 毎日お世話している私だから分かることですが明らかに雰囲気が変わったといいますか、主張がハッキリとしだしたというのか。言葉遣いもやや乱暴なものになりました。


 この前もお部屋にこもって何をしているのかと思えば魔法書を読んでいるではないですか。そして一人で外出したいとごねだしたのです。

 その際に糞バb、ごほんっ! 

 以前はボーっとしていることが多く、素直でしたのに、もしかして反抗期でしょうか?


 困りますね。

 お坊ちゃまには立派な領主になってもらいいずれ私を側室にでも娶っていただこうかと考えていますのに。


 年齢差については心配ありません。

 私は見た目こそ完全に人族ですが四分の一は竜人の血が流れています。竜人族の血が流れる私は普通の人に比べて老化が遅く、お坊ちゃまが成人なされても今と大差ない見た目でしょう。


赤子の頃よりお世話をした私をお坊ちゃまも慕っているはず。将来は領主婦人ですね。うふふ。


 私の人生計画は完璧です。


「お坊ちゃま、お夕食の準備が出来ておりますよ」


 私はいつものように気配を消してお坊ちゃまの部屋に入る。

 そこには下着姿で一生懸命に水魔法を使い服の汚れを落とそうとしている…、お、お坊ちゃまが魔法を使っている!?


「ノックしろって言っているだろ! この糞バb」

「いけないっ!」

「ぐぼはぁっ!!」


 ふぅー、全くちょっとお坊ちゃまの秘密を見てしまっただけで私に暴言を吐くなど教育不足ですね。

 未来(・・)の(・)()としてしっかり教育せねば。


 それにしても先程の光景には私も目を疑ってしまいましたわ。

 お坊ちゃまがどうやって魔法を使えるようになったのか、汚れた服のことも一緒に詳しく(・・・)説明してもらいましょうか。


 うふふ、お坊ちゃまは見た目だけではなく魔法でも将来性がありそうですね。

 これは今後の人生計画に大幅な変更があるやもしれません。











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ