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第49話Goodbye days③

第49話Goodbye days③

1

皆が準備を開始してすぐ、俺はある人物に電話をかけていた。


『はぁ? 今から鴨川に来いだって』


電話の相手は勿論陽介だ。わざわざそっちに帰るより二人を呼んでしまった方が早いと判断した俺は、頼みの電話をかけた。


「頼む、一生のお願いだだ」


『なんだってまた急に』


「実はさ…」


俺は今日あったことを陽介に話す。話を聞いた本人も、これにはさすがに驚いていた。


『ルシアちゃんとローナちゃんが元の世界に帰るって…本当なのか?』


「ああ。明日帰るらしい」


『そっか…』


「あれ? 意外に悲しまないのな」


『長く二人と一緒にいたいたお前が泣いていないのに、俺が泣けるわけないだろ?』


「陽介…」


『とりあえず話は理解した。なるべく早くそっちに着くように準備するから』


「おう、頼んだぜ」


そう言うと俺は通話を切った。


(ったく、涙声になってたのバレバレだっての)


陽介の小さな優しさに俺は感動を覚えながら、パーティの準備を再開するのだった。

2

そして時間はあっという間に過ぎていき…。


「これから二人の送別会を開催します。皆楽しんでいってね」


『おー!』


千代の乾杯の音頭と共に、ルシアとローナの送別会が開催された。

「よっしゃあ、今日は飲んで飲みまくるぞー」


「黙りなさい!」


ボコッ


「いてえな姉貴、今日くらい騒いだっていいだろう」


「あんたはいつも騒がしいでしょ? しかもここはホテルなんだから、周りの人に迷惑かけない程度にしなさい」


「へいへい、分かりましたよ」


相変わらずの姉弟漫才を繰り広げる柚木と陽介。ある意味この二人がいるおかげで、重い空気にならなくて済むかもしれない。


「パパも一杯いかがですか?」


「お、ありがとう」


そんな二人を眺めていると、ルシアが飲み物を注いでくれた。

一口飲んだ後、俺は一つだけ聞きたかったことをルシアに尋ねた。


「なあルシア、一つ聞いていいか?」


「何でしょうか?」


「色々あったけど‥、お前はこの世界に来て良かったと思うか?」


彼女達が俺の家にやってきてから三ヶ月という短い期間、沢山の思い出を作ってきた。悲しいことや辛いこともあったけれど、果たして彼女は、いや彼女達はこの世界に来て良かったと思ってくれたのだろうか? ただそれだけの質問を彼女に聞いてみたかった。

それに対してのルシアは…。


「そんなの…」


「そんなの?」


「幸せだったに…決まってるじゃないですかぁ」


我慢できなくなったのか、涙を流しながら答えた。

続く


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