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第46話ローナのココロ

第46話ローナのココロ

1

「も、もうやめてパパ!」


思わぬ介入者に、俺だけでなくルシアやルナまで驚いていた。


「ローナ?」


「も、もうやめてよ。パパもお母さんも…」


更に驚いたのは、ローナは何故か泣いていたことだった。


「どうしたんだよローナ、お前が泣くなんて…」


「私だって…泣くもん」


「そりゃあそうだけどさ…」


今までローナが泣く姿なんて見たことがなかったもんだから、流石に驚いてしまった。


「私…ずっと我慢してきた。お父さんが亡くなったり、自分の世界を離れたり、お母さんがパパやママを傷つけたり…。悲しいことばかりずっと起きてきたけど、私泣かないで我慢してきた。でも…でも…やぱっりやだよぅ」


大粒の涙を流し語り続けるローナ。そっか、こいつ普段はなんともないように見えるけど、内心はずっと我慢し続けてきていたんだ。自分の本当の父親を亡くしたりして泣かない方がむしろおかしいくらいだ。


(俺より大人のようだけど、まだまだ子供なんだなローナも…)


「もう私こんな争いばかり見てるの辛い…。お姉ちゃんもお母さんも、パパもママも、皆笑顔でいられればそれだけで私はいいの。血が繋がっていようが繋がってないようが、一度家族になれば皆家族だもん。だから…」


必死に訴えるローナに俺は涙が出そうになってしまった。この中で誰よりも平和を願っていたのが彼女であり、それに俺達は全く気づけずにいた。だかえあそれが悔しくて…。もっと早く気づくべき事に俺達は、目を背けていたんだ。


「ごめんなさいローナ、お母さんもそんなつもりじゃなかったの。夫を亡くしてしまった私は、何でもかんでもあなた達にぶつけてしまった。だかたもう一度やり直したくてね…。まさかあなた達がこんなにも傷ついていたなんて私知らなくて…」


大の大人であるルナまでもが泣いてしまう。


(まあ、やり方は間違っていたとは言え、二人の親だもんな…)


「お姉ちゃんもごめんなさい。長く二人で支えあってきたのに、あなたがこんなに辛い思いをしている事に気がつけなかった。本当にごめんなさい」


そういう流れと言うべきなのかルシアも泣き出す。そしていつの間にか三人は抱き合って泣いていた。


(ここからは俺は邪魔者だな…)

それを遠くからひっそりと俺は眺める。

これで彼女達と母親との間の揉め事も終わりだから、長い家出も終わりを迎えることになる。それは同時に、俺達四人の家族も終わりを示すことになる。


(終わり…そうか終わりになるのか…)


俺達四人での暮らしも終わりになるのか…。

続く



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