焔風の支配者・十七
とりあえず今思った事。
第3話の自己紹介の件絶対いらないなぁ。今から消してもいいかなぁ。だめか。でも絶対アレのせいで一定数の読者ここまで来てないしなぁ。うーーん。やっぱだめか。
リメイク作るんだったらそうするかなぁ(そこまでのモチベがあるかは知らん)
──午後2時50分・富士山町南部──
俺が放った拳はそのまま偽ハナビの顔面を捉える──事なく空を切る。どうやらハナビは自分のその体勢のままぐるんと側転するような形で回転しながら避けたっぽいな。
「ッチ、避けられたか。動きキモすぎだろ」
「キモいとか言っちゃダメだよっ!」
「左危ない!」
「っとぉ!」
あれは避けられないから一旦距離を取るってあっぶな!今少し遅れてたら耳飛ばされてたぞ!?やっぱ攻撃の速度だけはえげつないな。もしこれで操るのが建物の瓦礫じゃなくてナイフだったら……そう簡単に避けられないくせに斬る刺すで殺傷力が高い、挙げ句の果てに遠隔で操作できるし自分も空に浮かんで安全圏からチクチク蹂躙できる……えっぐ。存在が反則ってこういう事か!?
「次!」
今度は偽ハナビを中心にした円形に走り出す、それもピンポン玉サイズの黒球を残しながらだ。このサイズにもなれば爆発の煙も濃くなってくるからな……要するに煙幕だ。
周りのやつからしても偽ハナビは見えなくなるが問題ない、外から見て煙の真ん中の方向に偽ハナビがいる。
すぐに意図を汲み取ってくれるのはテイラーだな、ありがたい、もう全方位からの風刃攻撃を始める。俺は煙幕の外側にいるから避けられる、がいくら偽ハナビでも奇襲には弱いはずだ。
そうして風刃は煙の中に入っていき……
ガシュシュシュシュ!!
と、何かを切り刻んだ音がした。油断するな、中で切れていない可能性だってある。
「テイラー、台を!」
「はいよ!」
台だけで伝わるのはやっぱ流石だな。
テイラーが出したのは風によるジャンプ台、乗ると風によって上に打ち出してくれるものだ。今さっき初めて台の事を考えついたのに一瞬で意図を理解してこれを作りやがった。本当にすげえ、が、肝心なのは中にいるかどうか。
すぐに風台に乗って跳び、煙幕の内側を見る。偽ハナビは……まだいるな。上からの攻撃は……しても意味ないだろう。幸い偽ハナビはこっちを見ていない、俺の位置を把握していないのか、余裕から出るよそ見なのか、別の意図があるのかはわからないが、その不敵に引き攣った笑顔を見ながら着地する。
「……下がって」
「いや待て、煙幕が晴れない………まさか!?全員伏せろ!」
刹那、煙幕を突き破って飛び交うのは、風刃と瓦礫とが混ざり合った弾幕だった。伏せたのは俺と──チハヤか。テイラーは風壁で防いだらしい。向こうはミズキが守るだろうし大丈夫だろうが……まずいな、依然煙幕が晴れない。さては何か細工されたな、やっちまった。
ガン!と何かがぶつかる音がする、とその後にまた破片が爆発のように円形に飛び散る。恐らくは中で道路を砕いて破片にして飛ばしているんだろう。
「私がこれを晴らす……『旋風』」
そう言うと何処からともなく突風が吹いてくる。吹き飛ばされそうなのでコートを抑え──って今は脱いでるんだった。
だんだんとその場所から引き剥がされるようにして煙が晴れる。そこにあった人影はだんだんと笑みを浮かべて、余裕綽々と言ったところだな。
「今度は私に合わせて!」
「おうよ!」
次には俺と偽ハナビを囲うように小さめの風壁が展開される。
「その中でなら、壁にぶつけた黒球をハナビに飛ばせるよ!」
「そりゃあいい!」
今度は……ゴルフボール?それよりもう一二周り小さめの黒球をばら撒く、と同時に走り出して攻撃を仕掛ける。
どうせこれも止められる、だがそんな何回も能力で防ぎまくってたらこっちだって理解していくはずだ。体力は有り余っている。こっちにだってまだ案はあるんだし、何度でも付き合ってやるよ。……偽ハナビが飽きる前に終わらせてやる。
──チハヤ視点──
(どうしよう、全く入り込む隙がない)
隙があったとしてもそれは一瞬にも満たない一瞬、私が介入するには短すぎるんだ。魔力強化を使えるからと言って練度が違う。私はきっとヒバナさんのような速さも出力維持もできない。愚かだったんだ、私なんかがこの戦いに介入しようだなんて。
どうする?どうしたら私はこの戦いで成果を上げられる?考えろ、私のオリジナル、能力から考えろ!先生も言っていたはず!
『繋』──絆の強さによって対象を強化、もしくは弱化させる。逆も然りで絆の弱さ、つまりは相手からの敵対心の強さによって対象を強化、弱化させる。
どちらでも相手の私への感じ方で効力が変わるはずだ。
なら……「敵対心」による「弱化」で能力を発動。これで戦いは楽になるはずだ。こうすれば私だってある程度は参加していると言えるだろうか?
え?
なんで?
『繋』が機能しない。
・『繋』
『絆強化』が進化したもの。効果は本編でチハヤが言っている以上でも以下でもない。少なくともチハヤ自身がそう認識している限りは。




