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能力教室の号哭  作者: たるたるそーす
星を追う飛魚編
69/100

記憶操作の原理

元々この話のタイトルは「入部交渉」でした。


内容を大きく変えたせいで投稿が……あぁ

 ──午後6時・進路相談室──



「新妻かるた……ああ、能力祭の」


「はい。とは言っても一回戦で負けましたけど」


「いいよ、君は今謙遜すべき相手の前にいるわけじゃないんだ──で、何の用かな?」


「単刀直入にいいますね──この特別教室に入りたい」


「悪いけど新入部員は受け付けてないんだ。ごめんね」


「いえ、入りますよ」


「……そもそもどうやってここを知ったのかな?」


「簡単な話ですよ。能力祭です。今年は一年からの代表が三人もいた。16分の3、割合にして20%弱です。おかしいと思いません?」


「……それで?」


「まあそれも理由の一つではありますが。私がしたことはただ追跡をしただけですよ。彼女らが一体どんなことをしたのか、どうしたらその強さを手に入れられるのか、知りたくなるのは当たり前です。なにせ私は人間観察、趣味ですからね……そうしてたどり着いたのはただの空き教室、のはずのものでした」


「なるほど、それで気付いたと」


「はい、まあ私だって最初は驚きましたよ。先生でもない他人(部外者)が先生のフリしてこの学校で好き勝手やってるわけですしね」


「うーん。まあそれに関しては許してよ」


「……名前は、何というのですか?」


「私?天城ミズキだよ」


「ミズキさん、貴方のしていることは事実だけ見れば褒められるものかもしれませんが……一体どうしてこんなことをしているのですか?」


「その前に君、ちょっと不用心すぎない?相手にしているのは君を打ち負かした者の師匠にあたる人物だよ?最悪殺されるとか、考えなかったの?」


「ここでそんなことをするのにメリットがあるとは思えません。それに、もしもの時はこれに火をつけて校舎ごと燃やします」


「火球の素ね……で、何をしたいの?」


「私をこの部に入れて欲しいのです。それ以外は何も望みません。しかしそれができないのなら……さっき言った通りです。貴方はこれ以上ここにいられなくなります」


「特別教室は部活じゃないんだけど、まあいっか……ふーむ、そっか。じゃあいろいろ聞くね────じゃあまず、志望理由は?」


「強くなりたい!」


「……え、それだけ?もうちょっとなんかないの?」


「十分じゃないんですか?」


「いや、まあいいよ。じゃあ次……貴方の能力とその応用を見せてちょうだい」


「私の能力は『温度変化』、その名の通り物の温度を変えます!応用としてはあらかじめ仕込んでおいた玉を使って攻撃できます!」


「そう、まあ知ってる内容だけだね。じゃあ最後……大きく息を吸って」


「はい、すうぅぅーはぁぁー、すぅぅ──……」


目を瞑り、大きく深呼吸をしていたかるたはいつのまにか体の力が抜けたのか力なくバランスを崩す。そこを私は優しく受け止めてそのまま寝かせる。


「はぁ、やっと寝たかぁ。レン、急に呼び出しちゃってごめんね?」


「100万、100円玉でな」


「それ一万枚になるんですけど……これでいいでしょ」


そうして私はどこからともなく現れたレンに100円玉で一杯のビニール袋を渡す。金額的には10万くらいだが持ち運びのこと考えればこれで満足してくれるだろう。


「早くやろう。もう1秒も無駄にできない」


「うん。じゃあ早く渡して」


「あぁ」


今から始めるのはちょっとした手術だ。簡単に言えばこのかるたちゃんから記憶を消す。方法は……正直言って言うのも躊躇うくらいヤバい物ではあるが……まず予め彼女がきそうなことは知っていたからレンを呼んでおいた。この時に、彼にはとあることをしてもらう。


「じゃあちょっとだけ離れて、ここに異空間作るから」


「僕もういらない?」


「もういいよ」


「そ、じゃあねー」


レンから受け取ったものは容器の中で未だ動いている。赤い、ひだがある、人体の最も大切なもの……新妻かるたの脳のコピー(・・・・・)


一回だけ深呼吸。しっかりと清潔に保たれたままの刀を取り出す。


頭を脳もろとも切り、脳を入れ替える。それと同時に回復薬をぶちまけて治療……一瞬で終わりだ。


残ったこの脳は……残念ながらいらない。異空間に放り投げておく。


脳みそを私と話す以前の状態に物理的に戻す。これは私でさえレンがいなければできないことだ。この前マオが夜に来た時に先生にも同じことをした。マオ本人にはそんなことしなくてもいいが部外者にはできない。こんなことをするのも苦肉の策なんだ。


「痛みを感じたわけでもないとは思うけど……ごめんね。もう戻すから」


はぁ、やっぱりこれをした後は後味が悪い。もうこんなことが起きないよう、そこんとこもうちょっと対策しとこ。


この後かるたちゃんは目覚めた後この教室を探したが、結局は何も見つけられずに帰っていった。それをみた私も、安心して帰路につくのだった。

実はかるたは仲間になるかもとは思っていたんですよ。でもよくよく考えればかるたにはミズキがわざわざ育てる理由がないなということでこうなりました。


え、じゃあ他の八人には何か理由があるのかって?

…………都合がいいからじゃないですか?




本編では語られていませんが、レンは睡眠薬を蔓延させておいてかるたを眠らせてもいます。レンくん優秀だねー。

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