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能力教室の号哭  作者: たるたるそーす
飛べない豚編
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設定集②

今回もまとめた情報を後書きに書いておきます。

 能力祭


9月21日は能力祭!能力について祝い、祭りや大会が多く行われます!見るもよし、参加して名誉を勝ち取るもよし、好きなように楽しんじゃおう!!



表向きではそうだが、それは史実とは違う。少なくともこの祭りは能力を祝うものではないし、なんならとある出来事(・・・)にまつわるものである。いつのどんな出来事を祝うのか、ほとんどの情報が抜け落ちた後に残った抜け殻が今の文化を築いている。しかしそれについては誰も疑問を持たない。誰かが一種の常識と化したこの文化の真実を嘆いたとしても、それを聞き入れる者はいないだろう。


事実としては元はこの祭りは喜ばしい物ではなかった。祝祭ではなく追悼式としての役割を持って生まれたこの行事は、日本区が生まれて二千年の間に意義が歪曲され、間違った常識が広まることとなった。元の意味はもうないが、今では区民の楽しみの一つとしての役割を持つようになった。


ちなみに愛脳高校は超エリート校であるが故に歴史も長く、代々伝統として受け継がれている能力トーナメントバトルが今年も行われる。




 放浪者の集落


特別居住区外で生きている人間は皆「放浪者」や「ならず者」と呼ばれているが、実際はそうでないパターンも多い。現に居住区の数を大きく上回る集落の数が放浪者にも社会を形成・維持することができるものも少なくないということを示唆している。


放浪者の起源はさまざまであるが、ほとんどが数世代前に居住区から追放された罪人である。しかし、一部では居住区ができる前から独立した生存技術を生み出し、活用し、後世に受け継いできているものもいる。


彼らはクリスタルを所持していないため、普段は金品の奪い合いが多発する。そんな世界が外界であるが故にほとんどの放浪者はその名の如く放浪しながら特定の拠点に留まらずに生きている。しかし、もしクリスタルに頼らずにある程度の平和を維持できる戦闘力と外交力と統率力と……があると、それで初めて集落を作ることができる。


しかしこれで終わりではない。集落がある=維持するための物資が豊富であるなので、だいたいは他に荒らされたりしてすぐに廃れる運命にある。それを自分の世代までならまだしも、数世代にもわたって維持し続けようとする点においては区内の人々よりも優れているだろう。


そんな苦しい生活を強いられるも区内で生活できないのは単に経済的な理由だけではないだろう。それを実現するためには、少なくとも区内の人々全員の頭から「放浪者=ヤバい」という偏見から無くしていく必要がある。



 ヒバナ


本名ヒバナ。苗字はない。とある集落で過ごしていたが、ある日フォボスによって雇われた日本山への侵入者。今はミズキに新しく雇われ、ミサキと共に集落へ戻っている。元々報酬として提示されていたのは集落への物資であったが、ミズキはそれに加えて特製の能力武器を追加することで買収した。


裏話にはなるが、ミズキは「雇い主知ってます」みたいな雰囲気で交渉を進めていたが実際はそうでもなく、あくまで可能性のうちの一つとしてあるだけであった。とは言っても流石にそんなことないだろうと思っていたが……ヒバナが特徴を伝えてことでフォボスが雇ったことを確信した。


能力は「黒爆(コクハ)」で、衝撃か任意のタイミングで爆発させられる黒球を出す。球の大きさはある程度自由で、極論いえば魔力が許す限りどれだけでも大きくできる。さらに威力は球が大きくなるにつれて強くなるため、そのバランスを見極めつつ的との距離を計りながら戦うというもの。


一見便利だが、一度黒球を出すという工程がある以上奇襲には弱い。また、本編でも出ていたが爆発のダメージはヒバナも喰らうので普通は小さい球を多く出して物量で攻めるし、どうしても黒球しか出せないので、爆発を一方に集中させて威力を上げる……なんてことは能力の概要的に不可能である。


そういう制約があるとしてもやはり融通はかなり効く。黒粒を飲み込ませたらいつでも内側から爆破できるから勝ち確なのでは?(ヒバナ談)とかね。


フォボスが数多くいる放浪者の中でも彼を選んだのはやはり彼がかなりの実力者であるという点が挙げられる。実際に昇化したマオとですら終始優勢を保っていたし、ヒバナが冷静にやり続けていたら勝者はヒバナの方だっただろう。


彼の何が正々堂々としない者を忌み嫌うのだろうか。……第四章で明らかになるため、ここでは明かせない。



 ???の記憶


天城ミズキは500年前以前の記憶を無くしている状態にある。これは彼女が意図的にそうしているためであり、一時的なものに過ぎないことが重要である。仮に彼女が全ての記憶を取り戻すことはすなわち彼女の計画の全貌を理解することとなるだろう。


違和感を覚えた人、正解である。現在ミズキは『計画』の内容は把握しているにせよ、それをする理由を覚えていない。にも関わらず本能的にただ成し遂げなければいけないと認識するその『計画』を今日も少しずつ進めていくその姿はまるで生きる屍のようであるが、この世界の中で一番生き生きとしているのも彼女であるということも忘れてはいけない。


ミズキの記憶を復活させるためには、まず五つの特別居住区で────を探す必要がある。


記憶の復活は『計画』の第二フェーズであるが、まだまだ時間は残されている以上、今のところミズキ自身もそれを口にする必要はないだろう。

・毎年9月21日は能力祭であり、さまざまなイベントが行われる一大イベントだが、元々これは祝祭ではなく追悼式だった。


・放浪者が形成した集落は数多くあるが、大体はすぐに潰されてしまう。それでも保てている大きな集落もある。

・放浪者は数世代前の罪人の子孫であることがほとんどである。よって彼らの中には先頭を好まないものも少なからずいる。


・日本山に侵入して自爆、後にミサキを連れ出していく男はヒバナ。そこそこの集落出身で、放浪者である。元々フォボスに雇われていたが、ミズキの方に移った。


・実はミズキは500年前以前の記憶を無くしている。復活するためにはまず、五つの特別居住区でとあるものを見つける必要がある。記憶喪失ではなく、意図的な封印であることに注意。

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