9話目 ルイスが風邪をひきました
カッコがない文はルイスの心の声です
1話1話短編です
隙間時間にもおすすめです
朝か……
なんだか、調子が悪い気がする
嫌な感じが
やっぱり、風邪をひいた……
「マリアー風邪ひいた」
「風邪ひいた!?だったら出てきたらダメじゃん
早く部屋に戻って!」
「はーい」
はぁ、私としたことが
風邪をひいてしまうなんて
お嬢様のお世話はマリアに頼んだが
大丈夫だろうか
「マリア、ルイスはどうしたの?」
「ルイスは、風邪をひきました」
「え……」
「そんなに、心配されなくても大丈夫ですよ」
「ならいいのだけど」
「ミアお嬢様、こちらがお仕事でございます」
「ねぇ、マリア」
「なんですか?」
「私、ルイスの部屋に行くわ」
「ダメですよ」
「えぇー」
「ミアお嬢様に移ってしまいます」
「むー」
「ほっぺた膨らましてもダメです」
正午か
お嬢様は大丈夫だろうか
ちゃんと仕事をされているだろうか
ご飯は食べているだろうか
「ずっと、ミアお嬢様のこと考えていたの?」
「あ、マリア」
「お粥作ってきたよ」
「ありがとう」
「ミアお嬢様心配していたよ」
「やっぱり、私としたことが」
「まぁ、体調不良にならない人はいないから」
「そうだけど」
「ちゃんと仕事しているし、ご飯も食べたよ」
「良かった」
「それ、食べたら置いといていいからね」
「わかった」
「私は、仕事に戻るね」
「ありがとう」
「ルイスー、ルイスー」
「ミアお嬢様、ルイス様は部屋で寝ております」
「あ、そうだったわ」
「ねぇ、ルイス見て見て!
……また、忘れてたわ」
「お嬢様、大丈夫ですかね」
「心配よね」
「マリア様、どうするの?」
「私たちには、どうすることもできないよ」
「いつも、隣にいる人がいなくなる」
「それでも、いつもの癖で探してしまうのね」
「辛いですね」
「そうね」
「ルイス様が早く良くなるといいけど」
「ルイスがいないと寂しいわ
マリア達が構ってくれるけど
やっぱりルイスがいいわ
早く、良くなってよ
なんで、風邪なんか引くのよ
私だったら良かったのに」
「あれ?お嬢様」
「あ、アレン」
「どうしたんです?ルイス様の部屋の前で」
「マリアに入っちゃダメって言われてるの
だから、前で座ってる」
「……今なら少しだけなら平気かもですよ」
「え?ほんと!?」
「あ、聞こえてました?」
「うん、バッチリ」
「夕方ですし、マスクをすれば」
「やったわ」
「でも、マリア様達には秘密ですよ」
「わかってるわ」
「ルイス!大丈夫?」
「お、お嬢様!?」
「良かったわ元気そうで」
「だいぶ良くなってきました
明日には完治してると思います」
「ならいいわ、それじゃ私は部屋に戻るわ」
「はい、お嬢様おやすみなさい」
次の日私は、しっかり回復し
また、お嬢様に振り回されています
おまけ
【意外と面倒見のいいアレン】
「アレンって意外と面倒見のいいのね」
「そうなんですよ」
「2人してなんだよ」
「うふふ、なんでもないわ」
「そうそう」