79話目 兄ちゃんに話してみ?
「何かあったんか?」
「うぅ、お兄様グスッ
私、私何んもでぎにゃいのに
どうにがごうにがぁ」
「おおお、わ、分からなんがわかったから
泣いてちゃなんも分からへんから」
「わがっでないー!」
「と、とにかく涙拭いて
落ち着いてから話ぃや」
「うん」
「落ち着いた?」
「うん 」
「何があったんや?」
「私ね、ルイスをね、守りたいから
なんでも出来るようにね、なろうとしたの」
「うんうん」
「それでね、色々頑張ったんだけど
全部だめだったの」
「そっか」
「私ってなんにもできないのね
アレン達にも心配かけちゃうわ
マリアにも迷惑かけちゃうの」
「……ミア」
「何?」
「誰もそんなこと思ってないと俺は思うんや」
「そんなの、分からないじゃない」
「確かに、事実は分からへん」
「ほら!分からないじゃん!」
「だ、だとしてもな」
「いつも、そうだよ!みんな
分からないのに言うの!
お父様も!ルイスだって!
お兄ちゃんもそうなんでしょ!」
「待て待て、待つんや」
「何よ」
「これだけは、わかるんや
みんな、ミアのことが大好きなことは 」
「本当?」
「本当や、ミア達を見てればわかるんや
表情に出てるからな」
「……」
「兄ちゃんが嘘ついたことあるか?」
「ない、お兄ちゃんの言うこと
はいつも当たってる」
「そうや、それにしても」
「どうしたの?」
「久しぶりに呼んでくれたなぁ
お兄ちゃんって」
「あ、確かにそうね」
「昔は、あんなにお兄ちゃんお兄ちゃんって
駆け寄ってくれてたのに」
「……私だって成長するのよ
それに、お兄ちゃんって
呼ぶとお父様に怒られるから 」
「家では、良かったんやで」
「そんなの、聞いてないわ」
「そういえば、言ってなかったな」
「もう!」
「ははは!とにかく
ミアにはできることがあるやろ」
「何ができるのよ」
「戦略が得意やろ」
「それが、どうやって役に立つのよ」
「必ず来るんや
ミアの、戦略を考える力が」
「不安よ」
「大丈夫や、やったことあるやろ?司令官」
「でも、数回よ」
「経験してるんやから大丈夫や
それに、ミアだけやないマリアも
アレンもアランもおるやろ」
「でも、アレンとアランは年下よ」
「大丈夫や、あの二人なら」
「……」
「それに、ミアがおらんと
俺たちなんも出来へん」
「え?」
「司令官がおらんと敵がどこから来るか
分からへんからな」
「そうなのね」
「せやから、頼むで司令官」
「私は、妹よ」
「せやったな、じゃあ、兄ちゃんの願いを
聞いてはくれへんか?」
「わかったわ、お兄ちゃんには
今まで、助けてもらったものね
今度は、私が助ける番よ」
「おお、頼りがいがあるな」
「ふふーん、これでも、貴族の娘よ」
「さっすがやな」
「だけど、お兄ちゃんも手抜いちゃダメよ」
「せやな」
「でも、まずは、今日のリベンジね!」
「お、頑張れや」




