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66話目 お嬢様に報告を

「ルイス、ルイス!」

「はい!」

「どうしたの?今日は、変よ」

「そんなことありませんよお嬢様」

「そうかしら?」


今日は、お嬢様に騎士団に

戻ることを伝えなければ

でも、伝えてしまったら

お嬢様がどんな顔をするか

想像もしたくない

なのに、浮かんで来てしまう

あぁ、いっその事マリアたちに頼むか

黙って出ていくか

それは、嫌だ

ちゃんと伝えたい


「ルイス見て!サイン上手に書けたの!」

「本当ですね、いつもよりお綺麗です」

「こうやって綺麗な書けると嬉しいわ」

「そうですね」


この笑顔をこのまま見ていたい

あぁ、このまま時間が止まってくれたら

どんなに、そう願っても

時間は止まってくれない


「ルイス、ティータイムしましょう」

「もうそんな時間ですか

では、紅茶を用意しますね」


下を向くとダメだ

紅茶の中に涙が入ってしまいそうだ

これが、最後のティータイム

……私のも入れましょう

2人でティータイムを

いや、いつも通りにしましょうか

違うことをしたら

私が壊れてしまいそうです


「今日は、ケーキ豪華ね」

「美味しそうなケーキを見つけたので

今日の為にと買いました」

「さっすがルイスね」

「さぁ、お召し上がりください」

「いただきます」

「どうですか?」

「美味しいわ!」

「なら、良かったです」


このティータイムも終わってしまったら

もう別れなければいけない

明日、出発をしなければならない

もう少し、遅ければな

そうすれば、もっと


「ルイス?大丈夫?」

「あ、はい」

「本当?」


ここで、伝えなければ

今しか、タイミングがない


「お嬢様、ご報告があります」

「ど、どうしたの?急に」

「私は、騎士団に戻らなくて

はいけなくなりました」

「え……」


この顔

こんなに悲しそうな顔は見たくない

胸が痛い


「いつ?」

「明日出発です」

「それは、断れないのかしら?」

「命令なので」

「そう」


やばい、泣いてしまいそうだ

下を向くと出てしまいそうなのに

顔をあげられない

でも、こんなの情けない

ちゃんと、顔を上げて話そう


「お嬢様……」

「私は、大丈夫よ

だから、騎士団に行って」

「いいのですか?」

「えぇ、頼りにされていのでしょう

なら、私は嬉しいわ」

「お嬢様、離れたくないです」

「また、どこかで会えるわよ」

「はい」

「何、泣いてるのよ」

「だって」


その後は、何も無く

夜になった

このまま寝てしまったら明日になってしまう

寝たくない

明日も、いつも通り

お嬢様の笑顔を見たい

アランとアレンに振り回されて

マリアに助けられて

振り回されて

明日も、その次の日も続いて欲しいのに

もう、叶わないんだな

アランたちは、マリアに任せているが

明日、みんなの顔を見ることが

できない気がする


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