56話目 執事とお嬢様は
「お、お嬢様?」
「ルイス、私とあなたは恋人同士に
なることが難しいのよ」
「え、」
「やっぱり」
「アラン何か知ってるのか」
「昔にちょっと聞いた話だったから
気にしてなかったけど
使用人と雇い主家族は
付き合えない決まりなんだよ」
「嘘だろ……マ、マリア様は知ってたんじゃ」
「ううん、私もルイスも知らなかった
騎士から使用人になったから教えられて
なかったのかな」
「てことは、ルイス様の告白は、
失敗ってことか」
「そんなの、嫌です!僕は認めません!」
「み、みんな」
「君たち」
「お嬢様、お願いです」
「そうだ!お嬢様も好きなんですよね
ルイス様のとこ」
「……」
「僕も、そうだと思います!」
「ちょっと、2人とも」
「マリア様もそう思うよな!」
「僕は、引き下がれません」
「そうよ!」
「ミ、ミアお嬢様?」
「私もルイスのことが大好きよ
ずっとずっと、一緒にいたいわよ
だから、結婚相手も断ったわ
ルイスがここを出るって聞いた時は止めたわ
でも、この決まりは逆らえないの!」
「……ごめんなさい俺、余計なことを」
「僕もですごめんなさい」
「ルイス?」
「私は、お嬢様のことを好きになっては
いけないんじゃないかと思いながらも
日に日に好きになっていました
笑った顔も、怒った顔も、悔しそうな顔も
寝顔も、全部全部好きでした!」
「なんか、1個聞こえたような」
「アレン、そこは突っ込まないところよ」
「マリアが言うならそうだな」
「このまま、引き下がることはできません
ずっと、ずっと好きで好きで
どうにかなりそうで
こんなに、みんな協力してくれて
そんな、よく分からない決まり事
なんてなければ!」
「ルイス、落ち着いて」
「僕は!諦めが悪いんです
だから、決めました」
「何かしら?」
「その時が来るまで、この告白は
保留にしてください
でも、僕の気持ちも変わりません」
「わかったわ、私は、ずっと待ってるわ」
「ありがとうございます!」
「保留にしなくてもいいんじゃない」
「どういうとこだい?」
「そのまま付き合えばいいと思うのですが
言わなければ、いつも通りに過ごしてれば
バレないと思います」
「……確かにそうかも」
「私と、ルイスお互いに焦って
考えてなかったわ」
「では、改めて私と付き合ってください」
「こんな私でよければよろしくお願いします」
「やっと、告白成功か」
「長かったね」
「楽しかったけどな」
「さぁ、2人ともミアお嬢様とルイスが
付き合ったことバレないように
頑張らないとね」
「そうだな」
「そうですね」
「マリア様のことも頼りにしてるから」
「そうですよ、ルイス様のとこ知ってるのは
マリア様ですから 」
「あら、それは頑張らないとね」
おまけ
【ルイスは……】
「またまた、マリアよ
ルイスは熱くなると一人称が僕に戻るみたい
それだけ、真剣なのね」
「私は、一人称が僕でも好きよ」
「あら、ミアお嬢様」
「私は、絶対ルイス以外は好きにならないわ」
「うふふ、ミアお嬢様らしいですね」




