4話目 お嬢様はイタズラ好き
カッコがない文はルイスの心の声です
1話1話短編です
隙間時間にもおすすめです
「お嬢様!お嬢様!」
「ここですか?」
全くお嬢様どこに行かれたのですか
今日も、私はお嬢様のイタズラにあっている
かくれんぼが好き
人の驚いた顔が好き
という感じで
いたずらっ子なんです
今日は、どこに隠れているのか
私の部屋も全部見た
キッチンも
食堂も
全部見た
あと見てないのは
「あれ?ルイス様何してるんですか?」
「ん?あぁ、お嬢様を探していてね」
「そうなんですねぇ…」
「何か言いたそうだね」
「いえ、なんでもありませんよ」
「そうか」
「ルイス様は何やっているんだ?」
「んー?お嬢様探してるんだって」
「探してるって、あの状態で?」
「そうみたい」
「ふーん、ルイス様ってさ」
「うん」
「しっかりしてるし仕事もきちんとこなしてるけどなんか、抜けてるよな」
「ね、お嬢様大好き人だし」
「まぁ、接しやすいけど」
はぁはぁ、今日はほんとに見つからない
街まで探しに行ったのに
まだ、見つからない
どこに行ったんだ
「あら、ルイスじゃない」
「あ、ねぇマリア」
「何?」
「お嬢様どこに行ったか知らない」
「え?ミアお嬢様?」
「そう」
「もしかして、ずっとミアお嬢様
探してるの?」
「そうだけど」
「あはは、ルイスって抜けてるよね」
「なんで、笑うの!」
「だって、あなた後ろ見てみなさい」
「え?後ろ?」
「やっほー、ルイス」
……やられたぁ!
まさかずっと後ろに!?
確かに私の後ろは見なかったけど
てか、そもそも見ないでしょ
だから、みんなニヤニヤしてのか
「やっぱりルイスは気づかないわね」
「ほんとですね、ルイスって
意外と抜けてるから」
「くっ、恥ずかしい」
「そんなに恥ずかしがらなくてもいいのよ」
「そうそう、それがルイスのいい所だし」
「は、恥ずかしものは恥ずかしいの!」
「わぁ!ルイスが怒ったわ」
くっそぉ、今日は完全にやられた
お嬢様も段々と学んできている
てか、私そんなに抜けてるか?
いや、そんなはずは、ないはず
絶対に、……いや、多分
いつもしっかり周りを見ているのに
そんなとこよりも
今は、お嬢様はちゃんと仕事を
しておられるだろうか
はぁ、これでまた抜け出していたら
今度こそ私が怒られてしまう
見に行ってみるとしよう
【おまけ】
【やっぱり抜けている】
私は今、縄で吊るされています
くっそ!またお嬢様か
「また、ミアお嬢様だと思った?」
「その声は、マリア!」
「正解」
「なぜ、マリアがこんなこと
てか、メイドの仕事はどうした!」
「ふふ、ちょっと試してみたかったの」
「はぁ?」
「ルイスいつも抜けてるから
考え事してたしちょうどいいと思って」
こんなことに引っかかる私は
やはり抜けているのだろうか
ていうか、そんなことよりも
「笑ってないで早く縄をほどけ!」
「はーい」