111話目これからも
翌日、私たちは
カーマインの基地に向かった
そこには、ご主人と奥様が立っていた
すると、お嬢様が走り出した
「ミア!」
「お父様!お母様!」
「家族の再会だね」
「そうだね」
3人は、抱き合っていた
しばらくして、ご主人が立ち上がり
こちらに向かって歩いてきた
そして、私を抱き寄せた
私は、何が起こったのか
一瞬分からなかったが
ご主人が泣きながらありがとうと
何度も言っていた
そして、よかったとつぶやき
抱きしめる力が強くなった
気がつくと
私も、ご主人を抱きしめていた
どれだけ心配をかけたのか
どれだけ心配してくれたのか
こんなにも、愛してくれていたんだ
私は、自分が思っている以上に
愛されて、信頼されて
大切にされていたのか知った
そのあと、ご主人は
私の顔を見ながら
「ありがとう、ミアをマリアを
アレンをアランをみんなを守ってくれて
そして、無事に帰ってきてくれてありがとう」
私は、ご主人の言葉に
涙が出ていた
そして、ご主人は続けて
「マリア、ルイスと一緒に最前に立ってくれて
ありがとうアレンとアラン、怖かっただろうに
サポートをしてくれてありがとう
ルーカス、たくさんの無茶ぶりに答えてくれて
ありがとう」
「無茶ぶりだって思ったことないでー!」
「ルーカス様の涙すげぇなアラン」
「そうだね」
「洪水になりそうだ」
「そういうアレンも、涙堪えてるのに……」
「え?何か言ったか?」
「ううん、何も」
そういうご主人の涙は
もっと、溢れていた
最後にご主人は、ミアの方を向き
「ミア、司令官としての
誘導や作戦考案ですごく助かったありがとう
ミアとルーカスは、私の自慢の娘と息子だ」
「お父様、私もよ!私もお父様とお母様が
無事で良かったわ」
「俺もや、みんなに、助けられて
ばっかりやったな
今度、何かでお返ししないとなぁ」
ルーカス様が言った
助けられてばっかり
それは、私が言うべきセリフ
でも、今ならもっと私に合っている
セリフがある
「ルーカス様」
「なんや、ルイス
俺今、涙でぐしょぐしょやで」
「そうですね、ですがひとつお伝えしたくて」
「なんやぁ」
「ルーカス様は、たくさん私たちを助けて
くださいました私たちの方が
助けられてばかりでした」
「せやけど、俺も助けられたしお返しせな」
「お返しなら、もうもらいましたよ」
「俺、なんかあげたか?」
「大事なことに気づかせてもらいました
大人とはどういうものなのか
もし、ルーカス様に会っていなければ
一生気づけなかったかもしれないです」
「ルイスならいつか気づいたはずやで」
「え?」
「今やなくても、絶対いつか気づいてた
そのタイミングが今だったってだけや
大丈夫や、ルイスはもう立派な大人や」
「ふふ、私はまだまだ子どもですよ
でも、これからまた大人になります」
「それでええんや」
「ありがとうございます」
やっと、伝えられた
今まで、何度ありがとうと言っただろうか
沢山言ってきた
それでも、これから何度でも言おう
ごめんなさいよりも
ありがとうを多くしていきたい
「ルイス!」
「ルイスさーん!」
この声は
リアムと後輩ちゃん!
私が振り向くと
そこには、2人が息を切らしながら立っていた
「ルイスがここにいるって聞いて」
「走ってきてくれたのかい?」
「僕たち早くルイスさんに会いたくて」
「ありがとう、嬉しいよ
2人とも、無事で……」
「あ、えっとこれはだな」
「ぼ、僕がヘマをしちゃって」
「ごめん、私のせいで
怪我をさせてしまったね」
「ルイスのせいじゃないぞ」
「そうですよ!ルイスさんのおかげで
生きてここにいられてるんですから」
「ありがとう2人とも」
本当に、いい仲間に会った
私は、恵まれていたんだ
「ルイス」
「あ、団長!
ご無事でしたか」
「あぁ」
「団長?どうされたのですか?」
「何個か、伝えないと
いけないことがあってな」
「なんでしょうか」
「今回の戦争のことで裁判になってな」
「裁判ですか」
裁判、ということは
私たちは、罪に問われる可能性もある
元凶出なくても
怪我をさせたりした
仕方の無いことかもしれないが
判決によっては
納得したくないものもあるだろうな
「それで、たった今判決が出たんだ」
「早いですね」
「俺も驚いたよ速さと判決の内容に」
団長が驚く内容
いいものであればいいが
きっと、無理だろうな
「出た判決だが、シャルロット家
カーマイン両者共に無罪とする」
「……む、無罪」
「やはり、驚くよな
俺も、見た時は目を疑った
理不尽で適当な
裁判者達が俺たちのことを無罪にするとは」
「何かあったのでしょうか」
「もちろん、理由はある
無罪の理由は、戦争の元凶ではない
むしろ、被害者側だから
それに、なんだか可哀想なので
無罪!だそうだ」
「……相変わらず適当ですね」
「おぉ、マリアも聞いていたか」
うん、まぁ、予想通りの答えではあったが
無罪となったのはいいことだ
「そして、もうひとつ
なんだが、後輩自分で言うか?」
「後輩ちゃんのことなんだね」
「はい、自分で言います
ルイスさんリアムさんには話したのですが
僕は、騎士団を辞めます」
「おや、何かあったのかい?」
「僕には、夢があってその夢の実現のために」
「そっか、騎士団を辞めるのは寂しいが
夢があるのなら私は止めない」
「ありがとうございます!」
「その夢は、聞いてもいいのかい?」
「はい、僕は自分のカフェを開きたいです」
「いい夢じゃないか」
「そうだろ!俺もそう思うぜ!」
「リアムさん!ルイスさん!」
「後輩が、カフェを開いたら
遊びに行こうな!」
「もちろんだよ」
「待ってます!」
それから、私はカーマインを後にした
みんな、これから、バラバラになる
後輩ちゃんは、自分の道をゆき
リアムは、騎士を続けた
マリアは、そのままメイドとして働き
私は、執事に……いや、まだ分からないな
でも、みんなは
これからも、それぞれの道で幸せに
生きていくそう感じた




