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アリとキリギリス2

作者: 夕暮れの家

とある夏の日、1匹のキリギリスが踊りながら楽しく歌っています。

その傍をぞろぞろとアリが行列を作り食べ物を運んでいました。


アリさんが話しかけます。


「キリギリスさん、いつも歌って踊ってますけど、冬への備えは大丈夫ですか?」


キリギリスは答えました。


「うん、大丈夫だよ。僕は僕らしく生きるんだ」


「僕らしく?」


「そうさ!毎日を楽しんでそして最後まで楽しんでいくのさ」


「冬の備えは?」


「してないさ、いいんだ。僕はこういう生き方を選んだんだ」


「なるほど、人それぞれですものね」


「そうさ!どうだい?たまには一緒に踊らないかい?」


「はは、いいですね。でもすみません。働かないと皆に怒られるので」


「そうかい。残念だ。僕はここら辺でいつも歌ってるから歌いたくなったら声をかけてくれ」


「はい、それでは」


アリさんはまた仕事に戻り、キリギリスさんは歌い踊りました。


茹だるような暑い夏が過ぎ、秋になりました。

食料は段々少なくなってきました。


アリさんは毎日コツコツ食料を集めて働きます。

キリギリスさんは楽しそうに歌い踊ります。


冬が来ました。

寒さで食べるものがなくなりました。


アリさんは巣に籠り備蓄していた食料で飢えを凌ぎます。


「キリギリスさんは大丈夫かな?」


キリギリスさんは・・・


一面差した光でキラキラと輝く白い雪の上で歌い踊ります。


「うーん、ここまでかな。最後は何を歌おうか・・・あー楽しい人生だった」


真っ白な雪に一匹のキリギリスが横たわります。

その上に雪が積もりキリギリスがいた痕跡はなくなりました。


春が来ます。


またアリさんは毎日あくせくと働きます。


「キリギリスさんの歌を聞きながら仕事するのが楽しみだったんだけどな・・・」


アリとキリギリス、おしまい

この間アリとキリギリスを書いたのですが、こっちのエンドも書きたくなったので書いてみました。

お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

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