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30話:食品会社の大口の団体客と東日本大震災

 2011年2月に、ステーキの会社の合計50名以上の団体客の初予約があり、1月第3週の火曜から金曜の3拍4日、箱根の施設、20名様、2月第1週の火曜から金曜の3拍4日、熱海の施設、16名様、2月第3週の火曜から金曜の3拍4日箱根の施設、16名様の合計52名の予約が入ったと連絡があった。それぞれ、ゴルフと観光を楽しむと言うことで予約を承った様だ。その後も4-7月の九州、四国、大阪、神戸、岡山に合計58名の予約が、入って山北社長も電話口で大喜びだった。 そのため、今年も、忘年会に、来てくれと、お誘いを受けた。池田松男の仕事も良い風が吹いてきて、順風満帆かに見え、暖かくなった、


2011年3月11日、昼食を終えて、ソファーに座っていた、午後2時47分、突然、大きな揺れに襲われ、普通の地震なら、すぐ収まるのだが、益々、揺れが大きくなるではないか、

「幸恵さんが池田松男に抱き付いて、怖いよーと、泣き出した」。池田松男は、鉄筋のマンションの中にいた方が安全と思いじっと揺れに耐えて幸恵さんを抱きしめ、かなりの長い時間に思えたが、約5分位で揺れが収まると電気は消えてガスも止まり電話もかからない状態になった。しかし2時間程で、電気が復旧しテレビを見ると、東北の港に大津波が押し寄せる映像が入ってきて、パニック映画の1シーンを見ている様な、錯覚に陥る程、巨大な津波に流される家、車や人々が、映し出された。


その後、首都圏の鉄道網、道路網が、麻痺して、電車が不通になり、仕方なく大きな国道を歩いて、帰宅してくる人達の行列が、映し出されて、歩道は人であふれ、道路も車の大渋滞で麻痺状態。その後、仙台空港に海水が、流れ込む映像が映し出され、続いて、気仙沼湾で、石油の大きなタンクが、燃えているのが放映され、この世で地獄を見る様な、光景ばかりで、陰鬱な気分になった。夕飯を終えた夜7時過ぎに、枝野幸男、官房長官が、原子力緊急事態宣言の発令を発表、夜9時前に、福島県対策本部から1号機の半径2kmの住民1864人に、避難指示が出され、21時23分には、菅直人、内閣総理大臣から1号機の半径3km以内の住民に、避難命令を出した、他、福島第一原子力発電所から、半径3kmから10km圏内の住民に対し「屋内退避」の指示が出た。その後、福島第一原子力発電所の原子炉建屋上部の壁材が、爆砕し、鋼鉄の骨組みが残っている映像を見ると、鳥肌が立ってきた。


 この話を聞いて、不安になり、池田松男も幸恵さんも眠気が吹き飛んで、そのまま、翌日まで、ニュースを見るはめになり、海江田経産相は午前3時5分からの記者会見で、原子炉格納容器の破損を防ぐため、1号機に関してベント作業、すなわち、格納容器内の蒸気の放出作業の実行を発表。7時すぎ菅直人首相がヘリで第1原発に降り立ち、1時間弱滞在し、職員らから状況の説明を受け10時17分、電源喪失状態の中手作業で、ベント作業が、開始されたが、作業は難航。最終的にベテラン作業員1人の手により14時30分に弁の開放は成功し、格納容器の破損は免れたが10分の作業で人間が1年間に浴びても良い放射線量の百倍以上に相当する106ミリシーベルトの放射線を浴び、作業員の男性は吐き気やだるさを訴え、病院に搬送された。放射の量からして、劇的な原子炉溶解が起きたことは否定できず、この世の終わりを感じるくらい、厭世観を感じてしまい、何も手につかず、ボーットした感じが、長く続いた。


 その後、強烈な睡魔に襲われ、数時間ソファーで寝た。 その後も余震が続く日々で、何も手がつかず、2011年4月の川奈ゴルフクラブでのゴルフもキャンセルしたと山北社長から連絡があった。そんな日々が、続いていたが、2011年4月29日、東北新幹線が全線再開し、7月18日に、2011・FIFA女子ワールドカップサッカーで、「なでしこ・Japan」が優勝し、東北大震災後、ようやく日本社会全体に、明かりが差す様な、ニュースが流れた。この年の夏は、原子炉発電ができない様になり、関東地方では、節電のために、計画停電という、今まで経験をしたことない事をせざるを得なくなった。2011年、東日本大震災で、その後も、ほとんど何も手がつかない、凍った1年となってしまった。円相場は8月19日、NY外国為替市場で、一時1ドル75円、76.25円台まで円高が進み戦後最高値を更新した。

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