15話:小説の勉強会2
2009年10月16日に、池田松男も58歳、奥さんの幸恵さんも40歳に
なったのので、池田松男は、肺がん、胃ガン、大腸ガン、前立腺ガンの検診、
幸恵さんは、肺ガン、胃ガン、子宮ガン、乳ガン、大腸ガンの検診を申し
込んた。
それぞれの検査で病院が異なり、年内に、全部予約し、受ける事にした。
一番最初に、池田松男の前立腺ガン検診を近くの開業医で10月17日に
行い、結果は10日後に自宅に郵送される。10月18日に肺ガン、胃ガン、
大腸ガン検診を、池田夫婦が揃って、近くの病院で受けた。
2009年11月4日の「小説の勉強会」は、池田夫婦と田島華子、
横山輝彦、石井好恵、犬山晴彦と読むのと批評専門の木島俊郎、山辺敏夫、
君島春子、吉川秀美、立川春子の11人が参加した。池田松男が、今回から、
「小説を読んでの感想、批評は15分とし、20分で終了して、6人分の
小説について論じたいと思います」と言った。
そして各人のテーブルの前にネームプレートを置いて、氏名が、わかる
ようにし、今回、最初は田島華子さんの「淡雪の思い出」という若き日の
悲恋物語を題材とした小説からはじめた。
石井好恵さんから「文章が上手で細かい心の機微が読み取れる点が良い」
と言い、次に気になった点は「起承転結に抑揚が少なくサラッと読めるが
、印象に残りにくいと」話すと、池田松男が、
「プロットとか、起承転結などに、重きを置いて書いていますか」と聞く
と、「ほとんど気にせず、今まで読んだ小説や、人生経験などを頭に
浮かべて、書き綴った」と答えた。そうですか、「インターネットや
本で、プロット、起承転結について勉強して、これから小説を書いて
いく上で参考にされたら、良いと思います」と発言した。
君島春子さんが手を上げて、
「田島さんの文章力は、素晴らしいから小説のテクニックを覚えれば、
新人賞に参加できるだけの作品を書ける気がします」と言うと田島さん
は照れながらも喜んでいた。
次に横山輝英彦さんの「誰が窓を閉めたのか?」という推理小説に
ついて討論をはじめた。
田島さんが「ストーリー展開が、良くて最初に小説に引き込まれ、次に、
あっと驚き、第2の謎が、出て来て、終わり頃に、どんでん返しがあって
、最終的にハッピーエンド、これが良い点」。
「気になる点は、展開が少々、強引で、え、ほんと? と言う場面が、
多いと指摘した」。すると横山さんが、「確かに、時代背景や海外情報に
ついての情報で確認できてない事が、多いかもしれない」と言った。
次に、初めて参加したのですが、質問して良いですかと、司会者の池田松男
に聞くので、もちろん結構ですと言うと、吉川秀美さんが、「推理小説って
当たり外れ、好き嫌いが激しいと言いますが、私は、特に、殺人、虐殺の
シーンが出てくる小説が大嫌いですが、それって、どう考えたら良いの
ですか、好きなジャンルの小説を読むだけで良いのか、いつも悩むの
ですが、教えていただきたい」と話した。
どなたか御意見は、と聞くと何もないので、池田松男が「小説の読み方は
個人の自由だし、いろんな方の考え方があると思いますが、私は全ての
ジャンルの小説を読むようにしています。その理由の1つは、新しい
発見があるからです。人間の思考って、千差万別で、自分では気づかない事
がいっぱいあり、それを知るために、多くのジャンルを、数多く読む様
にしています」。ですから、「もし、あなたが、そう言う新しい事を
知りたいなら、読んだ方が良いし、どうしても嫌いなら読まなければ
良いと思いますよ」と答えた。
更に、付け加えて、「私は個人的には吉川秀美さんのストーリーの展開の
旨さは、参考になるだ」と思いますと言った。