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もっと黒巫女(わたし)は、カッコイイ?  作者: 傘流 正英
第一章
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第五話  魔王と鬼 宿命の二人

魔王こと神野 美紀は姉になれるのか。実の姉神野 早紀がこれを阻止するのか。

二人の勝負の行方はどちらに軍配が上がるのか。

まあ俺はどっちでもいいけど。

私の名前は神野 美紀。

御神刀の継承権をかけて九州の地まできた。

だがわたしは天使に出会ってしまった。

小夜ちゃんというキュートでラブリーなエンジェルに。

わたしは一目でキュートでラブリーな小夜ちゃんに心を奪われてしまった。


だがしかし、わたしと小夜ちゃんの仲を切り裂こうとする邪魔者がいる。

貧乳黒巫女神野 早紀だ。地元じゃ『剣鬼』などと呼ばれてるらしい。

貧乳のくせにこいつは小夜ちゃんの実の姉だ。

貧乳のくせに貧乳のくせに貧乳のくせに

羨ましすぎるぞ、コノ貧乳が!!!



「おい貧乳黒巫女。」

「なんだ、垂れ乳黒巫女。」

「わたしが勝ったら小夜ちゃんには、わたしの妹になってもらう。」

「アホか垂れ乳!!小夜ちゃんは私の実の妹だ!!」

「ふふ、アホはお前だ貧乳。世の中にはいろんな妹の形があるのだ。」

「なにを訳のわからないことを。」


    「はじめ!」


「約束は守ってもらうぞ。」

「あんたなんかと約束した覚えはない。」


むっ、あの構えはわたしと同じ霞の構え。

ああそうか、美耶おばさんコノ貧乳にも手ほどきしたとか言ってたな。

「は、はやい!やるじゃないか貧乳のくせに。」


かわされた?!もっと動きは鈍いと思ってた。見た目とは違うということね。

「あんたもやるじゃない。昔はもっと弱かったくせに。」

「昔のわたしじゃないんだよっと!」



そう昔小さいころにわたしは一度こいつに負けている。

小さい頃のわたしは稽古なんてものはろくにせず、近所の男子相手に喧嘩ばかりやっていた。

そして小3の夏にこの貧乳はやってきた。

なんでも神野一族のなかの剣の使い手に稽古をつけてもらってるという。

わたしはその時『なんだこの真面目野郎は。』と思ったのを覚えている。



そしてこいつと稽古で手合せすることになった。

まったく歯が立たなかった。

子供に子ども扱いされた。

その辺の大人相手でも喧嘩じゃ負けたことなかったのに。

子供ながらに自分に腹が立ったのを覚えている。

それからは、剣の稽古だけは真面目にやった。

いつかコノ貧乳に勝つために。



でも、そんなにあっさり勝てる相手じゃないか。

しーんとあたりは静まり返っている。

時代劇のようにカキンカキン刀の音はしない。

そんなことをすれば、たちまち刀が折れてしまう。

日本刀使いの一対一の戦いはホントはこんな感じだ。



ふう~あの垂れ乳あれからちゃんと稽古したみたいね。

前は稽古もろくにしないで、私に勝つ気満々って顔してたけど剣術だけは真面目に

稽古したのがわかるわ。

でも、そのふざけた性格は治ってないみたいね。

小夜ちゃんを自分の妹にする?ふざけるな。その性根私が叩き直してやる!

とはいうものの、この垂れ乳予想以上に動きが早いし、どうする。



貧乳のやつ動かないな。時間はどれくらいたった。20分か、30分か。

くそ~どうする、どうしたらいい。



    「二人ともそこまでだ。」

「えっどうして」

「なんで止めるねんおっさん!」

    「お前らが一番わかってるだろ」

「な、何をや。何をわかってるゆうねん!」

「そ、そうです。私には何のことかわかりません。」

    「それじゃあ教えてやる。このままじゃ勝負はつかない。」

「そんなことありません!!」

「そんなことあるかいおっさん!!」

    「とりあえずじゃんけんで勝ち負けを決めろ。」

「じ、じゃんけん~?」

「じゃんけんって、まじかおっさん。」

    「ああ、じゃんけんで勝ったほうが小夜ちゃんと勝負しろ。」

「なっ」

「へっ」

    「それでお前らどちらかが勝てば今度は時間無制限で勝負しろ。わかったな。」

「は、はい。わかりました。」

「わかったよ、おっさん。じゃ~んけ~んぽん、あいこでしょ・・・」



わたしはじゃんけんに勝った。

そして小夜ちゃんにソッコー負けた。つよい、つよすぎるぜ小夜ちゃん。

さすがはわたしの妹。

しかし貧乳のやつなら小夜ちゃんの強さくらいわかってるはず。

なんで参加したんだ貧乳のやつ。

う~~んわからん



「ふう、やっと終わったわね。さすがに小夜ちゃんに勝てるようなやつはいなかったわね。

それと汚い真似するようなやつも。いたら切り刻んでやろうと思ってたけど。」


 


魔王と鬼の勝負は引き分け。決着がつくことはあるのか。さあどうしよう。

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