表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もっと黒巫女(わたし)は、カッコイイ?  作者: 傘流 正英
第一章
44/63

第四十四話  鍛錬そして休憩

がきんがきん音がします。何の音なのでしょう。

がきんがきんがきん


こんこん


がきんがきんがきん


こんこん



みなさんこんにちは。

超美少女黒巫女の神野 小夜です。


うん、やっぱり自分を超美少女と自己紹介するのは、恥ずかしいものですね。


私は今、鍛錬場で大槌を振っています。

なぜかというと、封印刀は機械を使わず人の手で鍛錬したほうがいいと聞いたからです。

今は、秀兄ちゃんが造る刀を鍛錬しています。

師匠のおじちゃんも、


「おれもおれも、俺のも手伝って。」


といいましたが、私たちの体は一つです。


「「じゃ~んけ~んぽん、あいこでしょ。」」


「やった~俺の勝ち。」

「くそ~っ、負けた。」


というわけで、秀兄ちゃんが勝ちました。

師匠のおじちゃんは、自分も大槌を振れば早く終わるだろうと、大槌係です。


がきんがきんがきん


こんこん


私たちが、大槌を振ると秀兄ちゃんがこんこんと、次たたいてほしいところを小づちで指図します。


がきんがきんごい~ん


「おい、こら。ちゃんと叩け、正二。」



私と師匠のおじちゃんは、ちゃんとたたけるのですが、外道さんはよくミスって怒られています。



「わ、わかってる。けど疲れた。一休みしたいんだけど。」

「仕方ねえなぁ。そんじゃ休憩にするか。小夜わるいけどお茶いれてくれるか。」

「わかった。」


「よかったな、小夜が入れたお茶が飲めるぞ。」

「はあはあはあ、確かにお茶が飲めるな。あんたの言う通りだな。

だがこんなの聞いてないぞ。だましやがったな。」

「俺は、だましてなんかないぞ。小夜と一緒に共同作業できただろ。」

「何が共同作業だ。こんなの何かを楽しむ余裕なんかあるか。」

「なんだお前、小夜ちゃんが好きなのか。」

「うっせえ、悪いかおっさん。」

「おおいいねえ、青春だねえ。応援してやるぞ小僧。」

「ほんとかおっさん。」

「ああ、応援してやる。だからがんばれよ。」

「それだけか?」

「なんだ、不服なのか。」

「不服だらけじゃ、おっさん!」


小夜が、お茶を入れて帰ってきた。


「どうしたの、大きな声が聞こえたけど。はい、外道さんお茶ですよ。」

「ありがとっす。(o^―^o)ニコ」


正二は、満面の笑みでお茶をうけとった。

だが小夜は思った。


この人の笑い顔は、ちょっと気持ち悪くて苦手だなぁ。





俺の名は、外道 正二。

男も女も関係ねえ。立ちふさがるものは、誰だろうと容赦しねえ男だった。

しかし、ここの神野 小夜に一目ぼれしてしまった。


そこから俺は、人生の坂道を転がり落ちている。

今ではただの、モブキャラだ。

いつの日か、小夜を俺のものにし、そして主人公にのし上がってやる。



「よし、それじゃ鍛錬始めるか。」

「おっしゃ。」

「はい。」

「おい正二。がんばれよ、いろいろとな。」

「うっせえ。」




外道 正二は、牙を折られたのね。神野一族によって。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ