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もっと黒巫女(わたし)は、カッコイイ?  作者: 傘流 正英
第一章
32/63

第三十二話  アニメ地獄

アニメは生に限るけど、仕方ないよね。

神野 秀っす。


俺は今、充実している。

刀の問題も、師匠のおっちゃんにOKをもらった。

これで心置きなく、録りためていた深夜アニメを見ていられる。


「秀兄ちゃん、おじちゃん、入るよ~。」

「いいぞ~、腹減った腹減った、早速食うか。」

「小夜ちゃん、ありがとな。お~、おいしそうだ。」

「へへぇ、そうかな、ありがとおじちゃん。」



俺たちは、徹夜で深夜アニメを見ていた。

なぜ、3人でみているかというと、前日の午後8時にさかのぼる。


「ごちそうさま。そんじゃ俺はこれで。」

「もういいの、秀兄ちゃん。」

「ああ、俺にはやらなきゃいけないことがある。」


そして俺は、コンビニでポテチやジュースを買ってきた。

これで、準備万端。

スリー、ツー、ワン、ゴー

そして、10分ほどたったころ、


「なにやってんの、秀兄ちゃん。」


「あ~!冴えカノ観てる~!ずるい!なんで呼んでくれないの。私も観る。」


これで一人追加。

そして、また10分。


「さ~やちゃん、なにやってんだ。一緒にあそぼ。」

「あっ、おじちゃん。一緒に見る?」

「お~冴えカノか。見る見る。」


これでまた一人。

途中、生のアニメを見たりして今に至る。


「俺、こんな朝は初めてかも。」

「ねえ。秀兄ちゃん、こんなのまだあるの?」


当たり前だ。ここに来る前から、録りためていたのが自分でも数えきれないほどあるのだ。


「ああ、まだまだあるぞ。」

「私そんなの知らない。」

「そりゃそうだ。お前BOXばかり借りていったからな。」

「教えてよね~。」

「何の得にもならねえのに、知るか。」


朝飯休憩を、他愛のない話や、次何を見るかなどの話しをしていた。



「秀さん、入りますわよ。」

「ああ、いいぞ。」


何の用事か知らないが、京香のやつが入ってきた。


「いったい何をしていますの。」

「朝飯休憩だ。見たらわかるだろ。」

「朝飯休憩?そんなのわかるわけありませんわ。」

「京香さんも、一緒に見ようよ。」

「なにを見るんですの。」

「アニメだよ。」


京香は、じ~っと小夜の顔を見て言った。


「小夜さんあなた、もしかして徹夜でアニメを見ていらしたの?」

「一人で見てると、すぐに寝ちゃうけど、一人じゃないから徹夜出来ちゃった。」


京香は呆れた顔をして、首を振った。


「皆さんもう寝なさい。体に悪いですわ。」

「そうだな、こんなことは体に悪いな。」

「そうですわ。早く寝たほうがいいですわ。」


「「「だが、断る!」」」


「な、なんですの、3人して。」

「体に悪い?そんなの気にしてアニメを見る奴は、真のアニメ好きじゃない。」

「そ、そうですの?」

「そうだよ。だから一緒にアニメ見て、京香さんもアニメ好きになればいいよ。

ねっ、秀兄ちゃん。」

「そうだな。それがいいな。」

「わ、わたくしは遠慮しますわ。それではわたくしは失礼いたしますわ。」


何かを感じ取った京香が、部屋を出ていこうとしたとき、


がしっ!


「だめだよ~京香さんも、一緒に見るの。」

「いや、はなして。いや~!」


始めは嫌がっていた京香も、5分もすれば大人しく見ていた。



早紀、美紀の二人も、こんな感じで小夜に引きずり込まれていった。

そして、金曜日の夜から始まった上映会は、日曜の夜まで続いた。



この難を一人逃れた力也のおっちゃんは、心置きなくえろげをやっていたそうだ。













アニメ地獄はいかが?アニメは好きだ。だが、断る!

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