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もっと黒巫女(わたし)は、カッコイイ?  作者: 傘流 正英
第一章
30/63

第三十話  稽古開始

憂さ晴らしが始まります。どうなる変態。

みなさんこんにちは。

神野 早紀です。

今日は、変態が門下生になってしまった、最初の日曜日です。


変態門下生には、憂さ晴らしの動く人形になってもらいます。

小夜ちゃんには、秀の方にいってもらってます。



「早紀さんよぉ。この分厚いライダースーツみたいなのはなんすか。」

「少しは本気出さないと稽古にならないから、あんたはそれを着てやりなさい。」

「いいよ、こんなの。」

「だめよ、それを着ないと稽古つけないわよ。」

「わ~ったよ。」

「それじゃ、どこからでも掛かってきなさい。」



あんたが強いのは、知っとるわい。

それでも、自分は防具の一つもないなんて、なめすぎじゃ。

一発でも当たったら骨が折れるかもしれんちゅうのに。

お望み通り骨を折ってやる!

この、外道 正二をなめた報いを、受けやがれ!



「おい、早紀。その辺にしといてやれよ。プルプルしてるぞ。」

「根性があるっていうから、どれ程の者かと思えば、拍子抜けもいいところね。」

「ま、まだやれる。」

「あっそ、私はのどが渇いたから、休憩するわ。」

「やれるって、言ってんだろが。」

「うるさいっ!」


ぼこっ!

あへ


正二は気を失った。


「みんな、お茶ですよ。」

「ありがとうございますわ。」

「あれ、変態さんどうしたんですか、京香さん。」

「あれは、疲れて寝てるだけですわ。」

「へぇ、そんなになるまで稽古したんだ。」

「まあ、弱いから仕方のないことですわ。」



そのあとの稽古で、正二は5度ほど気を失った。

だが、その都度早紀に無理やり起こされ、昼過ぎに始まった稽古で、

気を失ったのは、計8度。

もう意識は朦朧としていた。


朦朧とした意識の中で正二は思った。


なぜこうなった?小夜と一緒に稽古できるんじゃなかったのか。

あれ、意識が遠のいていく気がする。あ、あれ・・・


完全に、気を失った。


「おい、起きろ。学校に遅刻すんぞ。」

「うるせえな、もうちょい寝かせろ。」

「起きろって言ってんだろが。」


美紀は正二のボディに一発いれることにした。


「お前が起きねぇと、あたしが遅刻しちまうだろが!」


ぼこっ!


「うげっ。ゴホッゴホッ。こ、ここは?」

「お前道場で、気を失ってそのままここで寝たんだよ。分かったら、さっさと学校に行け。」

「あい、よいしょ、痛たたた。」

「どした?」

「学校、無理みたいっす。」

「そうか、でも行った方がいいと思うぞ。

『こんなことで、学校休むなんて門下生の資格なしね。』とか嫌味言われるぞきっと」

「くそ、そんなこと言わせてたまるか。痛ててててて。」

「バス停は、すぐそこだ。がんばれよ。」


ブオンブオンブオ~ン


「あっ、ちょ、乗せて、くそ、行ってもうた。」


くそっ、あいつが俺の面倒みるんじゃなかったのか。

あの、がさつ100%の女に、期待するほうが間違いか。

それにしても早紀のやつめ、あの程度の稽古なら、すぐにこなせるように、なってやる。

そして、目に物見せてやる。



正二は知らない、あれはただの憂さ晴らしだということを。

そして早紀は、本気の憂さ晴らしが出来てないということを


そのころ早紀は、

あれで気を失うのか。

気を失った時間がもったいないから、次は少しだけ、手加減するか。



変態門下生が、目に物みせることはできるのか。

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