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29:染色チュートリアル

 そろそろ布が織れるほどの綿が貯まってきたので染色チュートリアルを受けることにした。

と、いうことで私は今、液の入った大きなタライの前にいる。

「布を染めるには、まず脱色しなければならない」

教えてくれるのはヤングさんだ。

「脱色液に入れるのだが、しわによって液がつかないときちんと脱色できない。脱色に限らず染色でも気を付けることだ」

するとヤングさんが布を手渡してくる。

「しわが入らないよう、丁寧にタライヘ」

大きく手を伸ばしながらゆっくりと浸していく。

「脱色できるのは2日後だ。次の作業にうつる」


 移動した場所にあったのは白い布と白い糸。そしていくつものタルだ。

「このタルの中には染色液が入っている。染色の方法は様々だ。一反なり染める反染(たんぞめ)。糸なり染める糸染め。この2つを浸し染め、浸染(しんぜん)系。無地染めという」

これがそうだ。と藍色に染められた一反をヤングさんが見せる。

「染色液に刷毛を浸し、一反なりや柄をつける染色を引き染めという」

ヤングさんは真っ白な一反を机に置き、刷毛を壺につける。

「この壺には露草で作られた染色液が入っている。今から柄をつけるから見ているように」

ヤングさんはさらさらと刷毛を滑らせていく。

凄い。なんて迷いない刷毛捌き。下書きすらないのに。

「露草で作られた染色液は青花といって防染色液なのだ。この布を染色するとこうなる」

彼が広げたのは紅く染上がった布地に薄い青の柄が入ったものだった。

「露草の色は水で流れる。覚えておくことだ」

言って、杖を懐から取り出す。15㎝くらいの細長いスティックタイプだ。

「ウォータリング」

タライヘ水を張ると彼は布を浸けて洗い、絞り、パンっと音をたててシワを伸ばして机に置く。


その布は、赤地に白い柄が入った布に変化していた。


「これで染色チュートリアルは終わりだ。そしてこれが報酬だ」

とうとう何もせずに終わってしまった……いや、まあ、時間がかかりすぎるから仕方ないのだけどさ。

「染色液は店で売っているものを使うか、自分で調合するしかない。調合スキルを獲得したらチュートリアルを選べるようにギルドに言っておくから興味があったら選ぶといい」


《染色チュートリアルが終了しました。

 チュートリアルカウンターに報告してください》

《染色スキルレベル0を獲得しました》


 ーーー獲得スキルーーー

染色スキルレベル0

+DEX1


 ーーー獲得報酬ーーー

100(コイン)

脱色液(20リットル)

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