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11:呪い歌チュートリアル

 寺院のチュートリアルカウンターに戻り、巫女さんに(まじな)い歌チュートリアルを頼む。


「それではここで、歌ってください」


はっ!?


「え、あの、ここでって。え? ここで?」


ここは寺院の出入口。炊き出し広場から少ししか離れていない。頭上は3階まで吹き上げになっており、先程やった府術室も見えている。

1人しか見かけなかった魔道ギルドと違い、寺院には参拝に来たNPCもちらほら見かける。

そんな中、歌 え と ! ?


「はい。大声でお願いします」


泣きたくなった。

呪い歌をお使いの皆さんは尊敬に値する。

開始当初に来た人はすごいと思う。

NPCだけでも抵抗があるというのに、恐らく大勢のプレイヤーがいるなかで歌ったのだと思えば、羞恥で穴に入りたくなる。

音痴の人とか、裏声出ない人とかいただろうに。

ちなみに私は音感あっても裏声が出ない。音程が分かっても音が出なくて外れているのがはっきり分かるのだ。嫌になる。


「さあ、どうぞ」


裏声が出なくても歌える、歌、は……


「ずいずい ずっころばし ごまみそ ずい」


遊び歌しか思い浮かばない!


「茶壺に追われて 戸 ぴっしゃん 抜けたーら どんどこしょ」


こんな所で何をやっているのだろう。


「俵のネズミが米食ってチュウ! チュウ、チュウ、チュウ!」


体が熱くなってくる。気がする。VRなんだから、気のせいだろうに。


「おっ父さんが呼んでも おっ母さんが呼んでも 行きっこ なぁしぃよ」


チュートリアル終わったら、逃げよう。


「井戸の周りで お茶碗欠いたのだあれっ?」


《呪い歌チュートリアルが終了しました》

《呪い歌スキルレベル0を獲得しました》

《アタックソングを習得しました》


「呪い歌チュートリアルが終了しました。これがチュートリアルの報酬です。呪い歌は楽器と一緒に使うと効果が高くなりますが、他の行動が取れなくなるのでご注意ください」

「ありがとうございました」


私は一礼をして寺院から逃げ出した。


ーーー獲得スキルーーー

呪い歌レベル0

+VIT1

『アタックソング』与えるダメージに+5%


ーーー獲得報酬ーーー

100(コイン)

メガホン 声が遠くまで大きく聞こえるようになる道具。


メガホンなんて、いらねぇよ!

VITは嬉しいけどね!

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