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1:キャラメイク

 両親が他のゲームに移住するらしいので、今までやっていたゲームを引き継いだ。


名前は エンジョイ・ライフ。開始23年の長寿ゲームだ。


 エンジョイ・ライフはアップにアップを重ね、4つの大陸に25の国の巨大な世界となっている。


しかし、サーバーの関係か、新しいゲームが続々と出るなか新規参入が減りつつあるからか、1年に1度、課金アイテムを出すだけで何も代わり映えがなく、飽きてしまったらしい。


二人は今話題のゲームを予約したそうだ。


そういえば、兄もそちらをやっていると言っていた。祖母も兄を訪ねてそのゲームに行き、買うかどうかを検討中だとか。


まあ、そんなこんなで私に話が回ってきた。


 私はあまりゲームをしないけれど、好きな方だ。

ただ、本を読むのに時間とお金を割いているからゲームを買う金額とプレイ時間が釣り合わないからやらなかっただけ。


1家に1台あればできるようなゲームはたまにやってるから、インしても戦闘できないようなことにはならないはずだ。


 後は運営から引き継ぎ完了のメールを待つのみ。


……と、来た来た。

早速インストールしよう。


~しばらくお待ちください~



 よし! インストール、完了!

リストフォンに外部ツールも登録したし、今は説明書を片手にキャラメイクする。


 あ、ちなみに私はキャラクター・メイキングはテレビ派です。


 やっぱり、VRで鏡を見ながらチマチマやるより、テレビで全体見ながらやるほうが効率的だもの。

基本、目をコンマミリ単位で修正とか、しないし。


 まぁねぇ、老魔術師や庶民に隠された少年王なんかのロールプレイだって面白そうとは思うものの、自分の物語が作りたいってのがあるんだが。


リプレイを記録するのもいいかもしんない。喜楽の旅とかなんとか銘うって。


だけど、厨二とか言わないで。ゲームの主人公はプレイヤーなんだから。


ただ、できるとは思えない。基本、私はライブラリな人だからね。


あ、ちなみにライブラリってのは公共VR図書館です。

同い歳は数十人しかいません。学生な私たちは無料で読み放題なのに過疎ってます。


みんな、ゲームに行くんだよね。更にゲームの好みも違うっていうね。

だから、学校でも話が合わないのなんのって……話がそれた。


 つまるところ、キャラメイクは髪色を若干黒くしたり、肌を明るく仕上げればいい。

実際の自分は他人より少し明るい髪色なんだが、艶やかな腰のある黒髪って憧れるんよ。


 容姿設定が終わり、次はステータス設定だ。


プレイネームを喜楽と打ち込み、略称がズラリと並ぶ。

まだ割り振りがされておらず、ステータスのプレイヤーズポイント、略してPPには50と表示されている。


へえ、50を割り振るのか。ん?


 画面にサイコロが2つ現れる。

吹き出しが表示されて、サイコロをふってね! と書かれていた。


サイコロをふるように腕を振る。


転がるサイコロは1のゾロ目。

一番上のSTRに割り振られた。


え。STRにふられるの? このゲームのSTRは体の強さ、ストロングだ。

筋力と頑丈さが含まれる。

それが2って。2ってぇ……


すっげぇ貧弱だな! ハハッ。

……笑い事じゃねぇ。


初期のステ上げはSTRに決まりだなぁ。


次はINT。

よしよし、4と5で9だね! いよっしゃ!

AGIは4、4。

DEXが5、5。

VITが1と2……1と2!?

ヴァイタルぅうっ! そこ低いのアカンやん! HP直結なのに!

いかん。

ステ上げはSTRじゃなくて、VITだ。


一撃必殺はしたいけど、一撃死に戻りはイヤだ!


「……まあ、いいさ。典型的魔法使いを目指せばいい。……いいんだ!」


次はLUC。Kじゃないのね。

6のゾロ目。VITに分けてやって!


残ったPPは6。

やってみてどうなるかわからないし、使うのは止めておこう。


せめて、VITはもう少し上だとよかったのに……なぁんて、願望が出てしまう。


 このステータスを見ればDEXが二番目に高いってことになるけど、生産にも手を出すべき?


INTが高いから魔法が戦闘のメインになるのは確定だよね。

INTはMP直結だし。


そもそもHP低くてSTRも低い私が前衛行くのは危なすぎる。


ひとまず、ステータスを見てみよう。


P N:喜楽(きらく)Lv.0

H P:12

M P:36

STR: 2

INT: 9

AGI: 8

DEX:10

VIT: 3

LUC:12

P P: 6


わぁ。どうしよう。


走りながら魔法を撃てれば、何とか? 少なくとも、接近されたらアウトだ。


 さて。気をとり直そう。

キャラメイクは終わったことだし、下着を決めよう。


下着というのは、何も装備をしていない状態で着ている服のことだ。

全員が同じではなく、数パターンの中から選べるらしい。


そして、選択肢はこちら。


Tシャツ、タンクトップ、シャツ、ジャージ。

半ズボン、スカート、ズボン、短パン、スラックス、ジャージ。

スニーカー、サンダル、革靴、スリッパ、草履。


最後、いきなり和ものが出たなぁ。


少し考えて、私はシャツ、ズボン、革靴を選択する。


結果、白のブラウス、紺のストレートなズボン、足首まである茶色の革靴になった。

動き易さ重視! ちなみに、シャツはかっちり、ブラウスがゆったりです。


 それではログインしましょう。


電源入れて、行き先はエンジョイ・ライフ。


  START!

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