第二試合から第四試合
新年一発目の更新です。
よろしくお願いします。
コロシアムに戻るとロビーでイルミスとアイリスが何かを話していた。
「あの女の子は気を付けたほうがいいわ。使っている魔力が桁違いよ。それに身のこなしから多分剣も使える。武器の変更は自由だからたぶん次は剣を使うと思うわ。」
「わかってる。戦っている途中でもありえん魔力が使われてたのを感じていた。人一人飲み込むほどの光弾を連続して放つとかおかしいだろ。」
「あっという間に魔力切れね。」
そこへ鈴がやってくる。
「なになに何話してるの?」
「鈴もあの女の子に気を付けたほうがいいわよ。」
「あの女の子?」
「あの黒ずくめのよ。」
「あー!アラスさんがスルーされてた女の子ね。何かあったの?」
「イルミスには話したんだけど、使っている魔力がありえないのよ。それに私だってイルミス達の動きは見ているからわかるんだけど剣も使えるわよ。さっきの試合では杖だったけどね。」
「なるほど。魔力とか全く感じられないからよくわからなかったよ。」
「そうね。鈴は魔力が無いから感じられないのよね。」
「微塵もわからん。」
「おっと、噂をすれば…だ。」
コロシアムの外から話していた女性が姿を表した。
女性は辺りを見渡すと待合室に入っていった。
『リン何か感じた?』
"なんも。“
『そうだよね。至って普通な女の子だと思うんだけどなぁ。』
リンとスズはどう見ても普通の女性にしか見えなかった。
しかし、イルミスやアイリスからは普通の女性には見えないらしい。
アイリスとイルミスはその後も対策を考えていた。
鈴はそんな二人を見ながら待合室に入っていく。
中には先ほどの女性と第一試合二戦目を勝ち抜いた強豪と思われる人たちがいる。
『おー魔法使いも居るね。』
"なんか体格が大きい人もいるね。あの人が前年度優勝の人なのかな?“
『かもしれないね。聞いてみる?』
"そうしよう。“
『そういうわけでリンよろしく。』
"なぜ私。“
『だって知らない人と話すのはもごもごもご…。』
スズのコミュ症スキルが発動。
このままでは話が進まないのでしょうがなくリンが主人格になる。
「こんにちは。」
「ん?なんだ?サインか?」
「やっぱり去年の優勝者ですか?」
「おう。見ろこの上腕二頭筋!今年も俺が優勝するぜ!」
「ところであの女の子どう思いますか?」
「あの女の子?ああ、黒ずくめのか。確かに何かあるな。試合を見ていたが今まで見た魔法使いの中で…ん?今回は杖じゃないのか。剣を持ってるな。」
「あら本当。」
リンはここで先ほどのアイリスの話をおもい出した。
武器の変更は自由だからたぶん次は剣を使うと思うわ。っという言葉を。
「しかしまぁ、魔法使いが剣なんか使ったらダメだろうに。」
「(この人は気がついてないのか…)そうですね。」
「こんな小さな子までコロシアムで出るのか、最近の女の子は強いのだな…。」
いや、小さいのに舐めてかかってやられてるのか、などと言っている。
実際そんなこと無いのだが。
そこにスタッフが入ってきた。
「組み合わせが決定しました。張り出しますので各自ご確認ください。」
スタッフが羊皮紙を広げ、壁に貼り付けていく。
そこにわらわらと集まりだす。
貼り終えるとスタッフは待合室から出て行った。
"リンもう少し背伸ばして!“
『むり。』
"みーえーなーいー!“
やがて周りは見終えたのか、またピリピリとした空気に戻っていく。
やっと見えるようになった鈴は組み合わせ表を確認する。
隣には噂の女性がいる。
鈴と同じく見えなかったのだろう。
『一回戦目は誰だ?』
"ルビーさんだね。名前的に女性っぽいけど…魔法使いなのかな?“
『まぁ、アイリスよりか弱いよね。』
"アイリスは鬼畜だからねー。もう少しやさしく起こしてくれてもいいのに。“
『それは関係ないんじゃないかな。』
隣の女性は組み合わせ表を一瞬見るとすぐ近くの椅子に座ったのであった。
スズは今の一瞬で見えたのかなっと思っていたのであった。
少し話を聞いてみたくなったリンは女性の隣に座った。
「すこしいい?」
「…?」
「第一回戦で杖使ってたよね?なんで今は剣なの?」
「この世界の魔法の法則に合わせただけ。少し興味があったぐらい。そもそも私は剣を使うからね。」
「?」
少し気になった点があったがリンはそこを無視して話を続ける。
「そういえば名前は?私は倉木 鈴って言うんだけど。」
「私は…そうね。マキナって言うの。よろしくね。」
「マキナね。よろしく。組み合わせでは最後まで勝ち抜かないとマッチしないけど戦えたら戦おう。」
「そうだね。会えたら会いましょう。」
"その前に飛鳥とマキナが戦うことになるね。“
『そうだねぇ~。実力は未知数だから面白い試合になるかも!』
その後少々話をしていた。
そして休憩時間が終わり誘導員が闘士二人をリングへ誘導し始めていた。
リンも小窓から試合を見るべく椅子から立ち上がる。
「マキナは見ないの?」
「私はいいわ。」
リンは小窓からリングの様子を見始めた。
一組目は剣士と魔法使いらしい。
"やっぱりファンタジーって言ったらこう言うのがなくちゃね!熱い戦い!“
『そんなのもう沢山みてるじゃん。』
"わかってないなぁ!コロシアムで見るからこそ新鮮さがあるんだよ!“
『そういうものなのか。』
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謎の少女マキナ。
一体何者であろうか。
「(さっきの鈴って子魔力が無い。世界の法則からしたらおかしい。存在自体が世界に矛盾を与える。もう一度。)」
"スキャンモード“
マキナは鈴を注意深く観察する。
魔力がやはり無く、この世界にはおかしな存在だった。
"ディープスキャンモード“
「(ん?何かあるな。魂に何か付加されてる。もっと調べる必要性がありそうだ。)」
マキナは鈴の魂に焦点を当てていく。
「(解析結果でたな。これは神力か。そういえばこの世界に入るときに感じたな。後で挨拶にでも行こうかしらね。神力で矛盾を補ってるって感じ…何か加護でもつけてるのかしら。)」
マキナは注意深く鈴を観察していた。
「(脳の働きにもおかしな点があるな。まるで頭のなかで自分と会話しているようだ。)」
体の隅から隅までスキャンし終えたマキナはふぅっと息をついた。
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「勝者!ボーエン!」
会場からわあああああっと歓声が上がる。
"まるでサッカーの試合みたいね!なんか戦いたくなってきたー!“
『また途中で飽きるんじゃないの?』
"大丈夫だ!問題ない!その時はリンが頑張る!“
『結局私任せじゃないかー。』
「さて次の試合はクラキ スズ対ヨーガン・スティールだ!今大会のダークホースの一人であるクラキ スズだ!どのような試合を見せてくれるのか期待だ!」
観客の興奮が徐々に上がっていく。
ダークホースと勝手に呼ばれているスズに興奮している。
「おぉう。試合だった。」
"リンチェンジ!“
『了解。』
リンとスズの人格が入れ替わりリングへの入場入り口に向かった。
「こちらからお入りください。」
「ほいほーい。」
スズはリングに上がっていく。
相手選手もリングに上がってくる。
その際に観客に手を振っていた。
「なにあれ面白そう。」
鈴も真似して手を振ってみたりしている。
相手はそれが気に入らないようでこちらを睨んでくる。
「よう、嬢ちゃん。初っ端から勝つ気満々だな?」
「そうですけど。」
「その態度が気に入らねえ!」
そう言うとヨーガンは大剣を構えた。
いつでもやる気状態だ。
「ヨーガン闘士やる気満々だ!使う武器は大剣!対するクラキ闘士は長剣だ!打ち合うのは不利かもしれない!クラキ闘士は一体どうするんだぁ!」
係員が両者に試合開始の是非を問う。
「俺は大丈夫だぜ。早く殺らせろ。」
「たぶん漢字違うと思うんだけど…私も大丈夫です。」
「では両者準備は大丈夫ですね。…試合開始!」
その声に合わせるかのように銅鑼が鳴らされた。
「試合が始まった!最初に先手を取ったのはヨーガン闘士だ!大剣で押しつぶすのかぁ!?」
「おらぁ!」
「上段からの振り下ろしか。」
鈴は剣を受け流すと相手の手首へ模造刀を振るった。
大剣の重さを支える手首さえ潰してしまえば大剣の利点で有り欠点である重さを支えきれなくなる。
「ぐっ!この俺がこんな小娘に!」
「いちいちムカつきますね…。」
鈴の攻撃により大剣の切り返し速度が大幅に下がっている。
これはチャンスだ。
鈴はワザと隙を作る。
普通こんなのに引っかからないが、激怒している人は認識力が甘くなる。
案の定作られた隙に引っかかって来たヨーガン。
「そこだァ!」
「一名様ご案内でーす。」
鈴はサッっと避けるとヨーガンの大剣と体の間に割り込んだ。
「どりゃあああ!」
鈴は全力でヨーガンの鳩尾を殴りつける。
一応鈴も成人男性三人ぐらいの力は出せる。
ヨーガンは苦痛に表情を歪ませその場に蹲る。
「うが…ぢぐじょう!」
「おっと!ヨーガン闘士その場に蹲った!一見少女に見えるクラキ闘士の力はどうなっているんだぁ!」
「さて気絶させて終わりにしよう。」
鈴はヨーガンの後ろに回ると首筋に手刀を入れた。
もちろん首の骨をオラない程度の力だが。
「ぐぅ!」
「ヨーガン闘士倒れた!勝者はクラキ闘士か!?」
「確認します。近寄らないでください。」
係員がヨーガンの意識の有無と呼吸の有無を確認する。
十秒ほどヨーガンを診断すると、係員は立ち上がり最初と同じ位置に経つと大声を張った。
「ヨーガン闘士の気絶によりクラキ闘士の勝利!」
その声と共に会場が湧き上がった。
それと同時にタンカーがやって来てヨーガンを乗せて医務室に連れて行った。
大剣も回収され、鈴にもリングを降りるように促された。
『やっばい。勝ったのはいいんだけどすっごい恥ずかしい。』
"一気に注目が集まるからね。“
『ひぇええ。退散退散~!』
鈴は逃げるように待合室に戻っていった。
しかし戻った先でも観客席から注がれた視線と同じような目で見られた。
『ひ、ひぇぇぇ!』
"ほら飛鳥がこっち来てるよ。“
「鈴殿、見事に大剣の弱点を突いたのぅ。それこそ妾と戦うべき人間じゃ!残念ながら組み合わせ的に最後だからのぅ。負けるでないぞ?」
「飛鳥も負けちゃダメだよ!あ、なるべく疲れててね?じゃないと私勝てないから!」
"こいつ何言ってるんだ。“
「次はアラス殿の試合じゃな。確か魔法使いとの試合だった気がするのじゃが。」
「あ、スルーされた。魔法使いも結構行けるのね。さっきはルビーさんが出てたね。」
「そうじゃな。アラス殿は今どこにい―。」
「ん?どうしたのあす―。」
二人はある方向を見て固まっていた。
そこにはアラスと女性の姿があったのだ。
アラスは女性の頭の横に手を張り、何かを語りかけているようだった。
女性は杖を持ちながらオロオロと顔を赤くして困っていた。
「あ、あの!困ります!こういうのはもっとお互いを知り合ってから…。」
「ふっ。過程は問題ないさ。一番重要なのは心だ。次の試合が終わったら俺とデートしないか?」
「あのあの、その―。」
「あー。やっておるな。」
「まーたやってるよ。」
「誰かアイリス殿を呼んでくるのじゃ!」
「しょうがないから私がやっとく。」
鈴は片手にエアガンを創造するとアラスの後頭部めがけて撃ちこんだ。
「あいたー!」
アラスが振り向いたので今度は手足に撃ちこむ。
「ちょ!鈴ちゃんそれ微妙に痛い!」
「アラスさ~ん?アイリスが居ないからってそう言うのは行けないと思います。」
「分かったから撃つのをやめてくれ~!」
「よろしい。」
鈴はエアガンを消すと女性に近寄っていった。
女性はまだオロオロしており大変そうだったのでそれも含めて声をかける。
「大丈夫でしたか?」
「は、はい。だ、だだいじょうぶです!」
『この人なんで勝ち残れたんだろう…。』
"さぁ。“
「あ、あの!ありがとうございましゅた!」
『噛んだね。』
"噛んだ。“
「試合の準備が整いました、次の選手…アラス・アミラン闘士とルナー・ノーベス闘士はリングに入ってください。」
どうやら次の対戦の準備ができたようだ。
この試合はアラス対ルナーの試合だ。
いつものアラスなら負ける要素は無いはずだが、何せ相手が女性だ。
アラスの癖がどこで出るかわからない。
「鈴ちゃん飛鳥ちゃん。ちょっと行ってくるぜ!」
「負けないでね~。」
「ここで負けたら後でご飯奢るのじゃよ。」
「おうよ!」
「あ、やっぱり負けていいよー!ご飯~!」
「そんなー。」
係員が早く入れと言う視線を飛ばしてきていたためアラスはそれ以上何も言わずにリングへ上がっていった。
続いてルナーもリングへ上がっていく。
湧き上がる歓声。
アラスは両手を振っている。
ルナーは縮こまって軽く手を振っている。
両者が位置に着くと係員が準備の是非を問う。
「俺はいつでも大丈夫だぜ。」
「わ、わたしも大丈夫れす!」
会場の空気が一瞬だけ変わった。
「噛んだな。」
「噛んだわね。」
「ねーねーおとーさん。あのひとかんだよ!」
「おっと!これはドジっ子アピールかぁ!?」
「ち、ちがいます!噛んだだけです!」
「では試合を始めようか!係の人よろしく!」
「では両者準備は大丈夫ですね。…試合開始!」
係員が走ってリングを降りる。
アラスは最初からいつもの調子になっていた。
「ルナーちゃん。俺は君を傷つけたくない。だから降参してくれないか?」
そう言いながら近づくアラス。
ルナーは下を向いている。
「俺は女の子を斬る趣味は持ち合わせてないんでね。良ければ―。」
「なーに言ってんじゃボケ!一発かましてやるわ!」
「へ?」
ルナーの凶変にアラスが驚いていると、サッカーボールぐらいの光弾が生成され、放たれた。
「!?」
その光弾は運悪くアラスの、男の大事なところへあたってしまいアラスは足をガクガクさせ顔には汗が大量に噴き出している。
「おおおぉぉぉぉぉ…。」
「決まったー!ルナー闘士!ナンパ男を一撃で沈めた!おっとここで蹴りの追い打ちだ!」
コロシアムに居る男たちは皆顔が引き攣っていたのであった。
「おら!おら!さっきは良くもやってくれたな!この間男!」
「ぐおぉぉぉぉ!いだい!やめて!ヤメテー!」
そんな光景を見ていたイルミス達とアイリスは相手の凶変もあるがアラスがコテンパンにされてる光景になぜか清々しい気持ちを感じていた。
「日頃の行いが悪いからだな。」
「そうだな。」
観客席のアイリスは。
「私の代わりにきっついお仕置きをしてくれたみたいね。これで少しは懲りてくれると助かるんだけど。」
これからもオリジナルの銃火器や魔法を募集していきます。
何か有りましたらご連絡ください。
アラスの扱いは仕様です。




